KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の弐百参拾伍・・・カラオケ

♪ 心の傷は おとと〜しの〜

♪ おしりの割れ目から こんにちは〜

♪ 私の愛するお嬢さんは 金色の玉がお好き〜

縁側で声高らかに歌の練習をしているのは、
弟子の北小岩くんであった。

小林 「ずいぶんごきげんやな。
 歌を使って、のぞきでもするんかい」

相も変わらず意味のないことを言い続ける先生であった。

北小岩 「いえ、そういうわけではございません。
 キレイどころ&
 したたるような熟女を集めて、
 カラオケ大会が催されるらしいのですが、
 わたくしのところに招待状が
 届いたのでございます」
小林 「なにっ!」

当然先生のところには、
そのような吉報はもたらされていない。

小林 「俺のところにも、
 だいぶ前にVIP待遇で招待するとの
 書状がきていた。
 だが、どこかに紛失してしまったんや。
 お前は師を置いていくような、
 薄情な男やないな」
北小岩 「もちろんでございます。
 わたくしはともかく、
 先生にご入場いただくのが筋と
 心得ております」
小林 「そやな。
 ほな、行ってみよか〜」

自分に権利はないのに、強引に参加する男。
そんな屑を先頭に、弟子は会場へと向かった。
入口の看板に、
『キレイどころカラオケ大会兼
 快感新型マイクお試し会』
と大書されている。

小林 「もう始まっているようやな」
北小岩 「そうでございますね。
 むっ、ぎょえ〜っぷ!」

北小岩くんが思わず奇声を発してしまったのも、
むべなるかな。
エロモン(エロフェロモン)を出しまくった美女が、
男のちんちんをマイクがわりに
気持ちよさそうに熱唱しているのだ。

支配人 「ようこそいらっしゃいました。
 入口の看板を読まれたことと思いますが、
 本日はチン型マイクのお試し会を
 兼ねております。
 こちらのマシンを局部に装着するだけで、
 自分のイチモツがマイクに早変わり。
 それを駆使して女性が、
 艶っぽく歌いあげるのです」
小林 「北小岩、見てみい!」
北小岩 「むわわっ!」

精魂込めて歌っていたエロモン美女が
こぶしを回すと、
男の金玉がくるくると回りだしたのだ。

支配人 「このマイクは、
 現代科学の粋を集めたものです」


美女が男の陰毛を引っ張ると、
歌声がシャウトモードに入った。

北小岩 「変幻自在でございます。
 このような優れたマイク、
 見たことがございません」

支配人 「まだ、いろえろな機能が
 ついておりますよ」

赤いマニキュアを塗った白い指で
裏筋をなであげると、裏声にかわったのだ。
男はマイクを貪られるように扱われ、
曲が終わると同時に昇天してしまった。

北小岩 「まさに魔法のマイクでございます。
 男性も女性も、
 恍惚の表情を浮かべております!」
小林 「俺のためにあるようなマイクやな。
 支配人、装着してくれ!」

支配人は先生のブツを見ると、難色を示した。
だが、恥知らずの男が引き下がるはずもなく、
勝手につけると
スリットの入ったスカートを身につけた
女性の前にしゃしゃりでた。

小林 「ではお嬢さん、一曲どうぞ」

女性は一瞥して失笑すると、
マイクにグラスの水をぶちかました。

女性 「そんな小さいマイクで、
 誰が気持ちよくなれるか!」
小林 「うっ、うお〜〜〜〜〜!」

先生は感電し、
あわれイチモツは黒焦げになってしまった。

夢のカラオケマイク誕生、
それは歓迎すべきことであろう。
とはいえ、マイクはイチモツを選ぶ。
そのことだけは、ゆめゆめお忘れなきよう。

小林秀雄さんへの激励や感想などは、
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2009-04-05-SUN

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