正解、食べられます!
カラカサタケ 食
写真と文章/新井文彦

カラカサタケは、個体によっては、
高さが50cmを超える、日本では最大級のきのこです。
最大、ではなく、最大「級」とお茶を濁しているのは、
実は、まだまだ大きいきのこが実在するから。

たったひと晩のうちに巨大きのこが発生!などと、
秋に、たまにニュースになったりするニオウシメジは、
傘の直径が30cm、高さ50cmものきのこが、
基部で連結しつつとんでもなく大きな株を形成し、
大人二人でも抱えきれないの大きさになったりも。
180kgもの大物が収穫されたことがあるとか。

真っ白でまんまるの、オニフスベというきのこは、
わずか数日で、バレーボールを優に超える、
直径50cm以上にも成長するものがあります。

ただし、きのこの「本体」は、地上にあらず。
我々が日常的に目にして「きのこ」と呼んでいるものは、
きのこの一部、生殖器官であるところの子実体のこと。
目にすることができないきのこ本体については、
宇宙の果てについて語ろうとする場合と同じく、
現状では、現在の科学の力では、わかりません!

などと、つい、きのこ知識をひけらかすがごとく、
一般の人!や、きのこ初心者に対して、
上記がごとく対応をしようものなら、まず、間違いなく、
嫌がられるか、嫌われるので、注意が必要です(笑)。

カラカサタケは、夏の盛りから秋にかけて、
各種林地、草むら、竹やぶなどで発生します。
ときに直径20cmにもなる傘は、
はじめ卵形で、成長すると平らに開いていきます。
幼菌のときに傘を覆っていた皮膜状のものは、
傘の成長に耐え切れずにひび割れ、ちぎれる感じで、
最終的には傘の鱗片として残されます。

柄は中空で、灰褐色系。
褐色の鱗片がだんだら模様に付着しています。

食通の菌友が言うには、
カラカサタケの柄を包丁でとんとん刻んで、
オリーブオイルと塩胡椒でさっと炒めたものは、
得も言われぬ旨味が口の中でぱ〜っと広がり、
想像を絶するおいしさなのだとか。

しかし、その食べ方を教わってから、
なぜか、旬の状態のいいカラカサタケが、
なかなか見つからないんですよね……。
よって、ぼくはまだ食べたことがありません。

多くの食用きのこ同様、生食は厳禁です。

カラカサタケの「楽しみ方」については、
以前にご紹介したときに詳しく書きました。
こちらをご覧あれ。

※このコンテンツでは、 きのこの食毒に触れてますが、 実際に食べられるかどうかを判断する場合には、 必ず専門家にご相談ください。
 
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