写真と文章/新井文彦

中身が真っ白な幼菌のみ食用可。
少しでも色が付いているものは食不適です。
フライや天ぷら、汁物に合います。

昨年(2010年)の秋、糸井重里さんを始め、
「ほぼ日」のスタッフの皆さんが、
阿寒へ「きのこ狩り」にやってきました。

ショウゲンジやハタケシメジなど、
阿寒の森にはおいしいきのこがたくさんあるから、
あえて、他のきのこは食べなくてもいいかな、
と、思っていたのですが、
スタッフの皆さんの強い興味もあり、
見つけたホコリタケを持ち帰って、
食べてみることにしたのでした。

外皮をむいて、いざ、きのこ鍋に投入。

最初に口に含むと、ふわふわのぷりぷりで、
手で触ったときに予想できる歯ごたえ。
味は温和で、鍋のうまみを十分に含んでいます。
ところが、ところが!
噛むうちに、そのぷりぷり感が、
なんと、しゃきしゃき感に変化するんです!
いやあ、この初めて体験する食感……。
感動しました。

ホコリタケ(キツネノチャブクロ)は、
表面をよく観察すると、
今回の写真のようにトゲトゲがついたものや、
クレーターみたいな浅い穴が開いているもの、
ざらざらする粉がついているもの、
そして、つるつるすべすべしているものなど、
多様なバージョンが存在します。

成熟してくると、中身が粉状になって、
雨や風や動物に踏まれるなどの「刺激」を受けると、
上部にできた穴から胞子を噴射!
それゆえ、ホコリタケ、の名がついています。

※このコンテンツでは、 きのこの食毒に触れてますが、 実際に食べられるかどうかを判断する場合には、 必ず専門家にご相談ください。
 
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