『日本の神様』著者、
畑中章宏さん。
おかしな一団のリーダー役。
神様が好き。
グラフィックデザイナー、
祖父江慎さん。
あちこち寄り道するのが
大好き。
イラストレーター。
100%ORANGEの
及川賢治さん。
虫が好き、ハイキング好き。
ほぼ日乗組員。
ふりまわされるのが好き、
首をつっこむのも好き。
デコボココンビ。
北野天満宮を
案内してくれます。
かっこいい権禰宜さん。
大将軍八神社を
案内してくれます。
人気者の宮司さん。
第7回 妖怪通過。
ほぼ日
北野天満宮の宝物殿で
お宝を見て、
次の目的地である
大将軍八神社に向かいます。
どうやら不思議な道に
迷い込んでしまったようで‥‥。
東川 北野天満宮には宝物がたくさんあって、
宝物館に納められています。
天神信仰の根本が描かれている絵巻物をはじめ
古文書も数多くあります。
ハタナカ

国宝もありますし、
重要文化財もたくさん。
北野天満宮に来たら、
ぜひ寄りましょう。

ほぼ日 中は写真が撮れないので
宝物館の前で
写真をとっておきましょうか。
ソブエ (〜宝物館を見学し終えて〜)
いやぁー、宝物のなかでは、
地獄絵図みたいなやつが
おもしろかったね。
ハタナカ ああ、道真公が、
六道をめぐる場面を描いたものですね。
東川 六道というのはおそらく仏教の影響が
色濃く出ているんですね。
人間は、亡くなると
生前の功績によって
6つの世界に分けられると言われています。
天国と地獄、餓鬼の世界、畜生の世界、
人間界、修羅の世界。
ほぼ日 天国と地獄以外に、そんなに?
ソブエ うん‥‥なんだか普通はね、
地獄の人は地獄、
天国の人は天国って
思いがちだけど、
天神様の、全部まわる発想はいいな。
ほぼ日 道真公は見聞を広めるために
そうされたのでしょうか。
ソブエ うん。みんなもね、きっとそうだよ。
やっぱり見たいんですよ。
自分は天国に行く人であっても、
やっぱり地獄は見ておきたいとか
そういうのってあるじゃない?
興味がありますもんね。
ハタナカ うん。そうですよね。
オイカワ それから、宝物館で
最後に見た絵馬もすごかったなぁ。
あれは大きくてびっくりした。
ソブエ そうそう、巨大絵馬。
ハタナカ 長谷川等伯が晩年に描いた
弁慶の絵馬ですね。
重要文化財でした。
ほぼ日 オイカワさん、我々のその驚きを
絵であらわすと、どんな感じですか?
オイカワ こんな感じです。
ハタナカ とにかく驚いた!
東川 あれほどまでの大きな絵馬に
あれだけの絵を描かれたのは
長谷川等伯の作品の中でも、すごく貴重です。
あれは、要は
天神さんに奉納された絵馬なんです。
ハタナカ なるほど。
東川 宝物殿の宝物、みんなそうです。
「北野の天神さん」に
ご奉納するために描かれたり、納められたり、
そういうったものがほとんどです。
オイカワ あの絵馬、
まるで飛び出てくるような
勢いのある絵でしたねぇ。
ほぼ日 さて‥‥北野天満宮で
かなりゆっくりしてしまったので
そろそろもうひとつの目的地、
大将軍八神社にまいりましょうか。

ソブエ そうちよう、
そうちよう。
ほぼ日 日があがって
だいぶ暑くなってきましたね。
ソブエさん、
暑くないですか?
ソブエ うーん。脱いじゃうと、
これになっちゃうから。
ハタナカ ‥‥‥‥‥。
ソブエ これじゃ、いくらなんでも
神社はねぇ。
ほぼ日 ‥‥‥‥そのまま
上の服を着ていきましょうか。
それでは東川さん、
やさしいご案内をほんとうに
ありがとうございました。
東川 またいつでも
天神さんに来てくださいね。
ハタナカ ありがとうございます!
ソブエ お、境内にたこ焼きやさんがありますよ。
みんなで食べましょう。
ひとつ、くださいー。
ほぼ日 いただきます。
ソブエ ほい、どうぞ。アツアツだよ。
ハタナカさんも食べてね。
ハタナカ ひとつ、いただきます。
ほぼ日 そういえば前にも、こんなことが
ありましたよね‥‥。
ソブエ あのときは、オイカワさんが
たこ焼きを焼いてくれたんだよね。

「高尾山の思い出」
雨に打たれ、冷えたからだにたこ焼き。

オイカワ そうでした、そうでした。
ほぼ日 次の大将軍八神社は
ここから歩いてすぐなんですか?
ハタナカ 10分もかからないんじゃないかな?
ほぼ日 看板も出てますね。
380mですから、すぐそこです。
ハタナカ この商店街を
抜けていくんですよ。
ソブエ あのさ、あのぅ‥‥
なんか、そこらじゅうに
ヘンな人いない?
ほぼ日 ‥‥‥います。
オイカワ なんなんだ、ここ。
ハタナカ 「妖怪ストリート」という
みたいですよ。
ほぼ日 妖怪ストリートの
地図までありますよ。
オイカワ らーめんまでありますよ。
ソブエ わっ! 「だいたい」のつくり!
ほぼ日 ハタナカさん、我々は
「神様をさがしに。」であって
妖怪をさがしに来たわけではありません。
ハタナカ いやぁ、妖怪は、
さがさなくても
「いる」ものですからね。
ソブエ ほら、妖怪ストリートは
お魚も寄ってくるよ。
全員 集まりすぎて怖い。
オイカワ あ‥‥そうこうしているうちに、
神社ですよ。
妖怪ストリートのちょうど端っこに
あるんですね。
ソブエ ここが‥‥?
ハタナカ そうです、
80体という
考えられないほどたくさんの
神像を擁する
大将軍八神社です。
全員 神像?!
  (神像ってなんだ! つづく)
大将軍
八神社
平安京を造営するとき、御所の北西角に
陰陽道のお堂として
建てられたのがはじまりです。
その頃は星の神様をまつっていましたが、
現在は
「素戔嗚尊(スサノオノミコト)」が
主たるご祭神です。
『増補 日本の神様』では、
みうらじゅんさんが
この神社のことをアツく語っていますよ。
2012-02-13-MON