ぼーっとした青春。

<ニューヨークのカモメ観るの巻・上>

はいや〜〜あががががっが。
日本に帰ってきましたさー。
しかし、まだまだ私のココロはホットだから、
ニューヨークの話をさせていただくんだけどよ。

まだ私が日本にいる時に
エンマちゃんからメールで
「ナタリー・ポートマンとか、メリル・ストリープが
 『カモメ』をセントラルパークでやるっていうから
 観に行こうよ!!」
って入ってきてさー。
「かもめ」って、あれですよ、チェーホフの。演劇。
カグチヒナコさんも演じた、あの、あれですよ!
生で、スクリーンの中のスターたちを見れるなんて、
しかも、ナタリー・ポートマンなんて、
うちらとタメだしさぁ。
「なるたけビッキーズ」としては、
ライバルを見たいじゃない。

で、エンマちゃん家の近くの
パブリックシアターっていう劇場で
毎日13時にチケットを配ってるってことと、
20時開演って事がわかって。
じゃあ、前日の夜から並べば充分だろー
くらいに思ってたのさ。

んで、前日の夜。
チー坊がひとりでブロードウェイの
ミュージカル観に行ってる間に、
エンマちゃんと二人でプラプラして、夜落ち合って。
並んだわけよ。
一人2枚までもらえて、200枚配るとかで。
うちらが、なんか198人目くらいの感じでさー。
うちらの後ろの人が
「お前ら何枚なんだ?」
とか言ってきて、ピリピリしてんの。
自分たちが観れるか観れないかがかかってるから。
「3枚です」
とか言ったら、
「イエッッッッッス!!!!」
とか超喜んでて。
で、一晩並んでたんだわよ。

うちらの前に並んでた女の子二人組が優しくて、
プリングルスとかくれて。
で、うちらもお礼に
スーパーで買ったカリフォルニアロール
(アボガドとかが入ってる奇抜な巻き寿司)
をおすそ分けしたりして。
で、6個くらい皿にとってあげたんだけど、
「ひとつ味見するだけでいいのよ、ありがと」
とか言って、結局ひとつしか食べなかったの。
実は、うちらはすっごいお腹空いてたから、
食べないならうちらが食べたいな〜と思ってたの。
けど、向こうは、返してこないんだわ。
んで、ん〜微妙と思ってたら、
隣の子たち、寝っ転がりだして・・・。
キレイなブロンドだこと〜
と思って見てたら、うちらがあげた寿司に、
その子のキレイなブロンドの髪が
バッサーーーーンってかぶってんの。
覆いかぶさってんの!!!!!
はっ!としちゃってさぁ。
食べたいけど、もう食べる気なくすわー
っていうくらいかぶさってるから。
あっちゃーって感じでげんなりしてたら、
「ありがとー」
とか言って今さら寿司を返してきてさあ。
「食べていいのにー」
とか言いながら、受け取って。
しょうがないから、一人一つずつ食べようって事になって、
無理矢理食べたりとかしてたよ。
どうなんだろ、こういう立場。
問題?

なかなか寝るにも寝れなくて話してたりしたら、
朝になって。
チー坊は寝てたんだけど、
エンマちゃんと二人で、
24時間やってるご飯屋さんに
スケボーでガーガー行って、
テイクアウトでサラダと、オムレツと、トーストと、
激辛バッファローチキンを買って。
周りの人たちみんなまだ寝てるのに、
二人でむさぼり食ってさあ。
チーが起きて言いました、
「うわっ」
ホント「うわっ」しか言えないくらい辛くって。
チーに「食べて!」って言ったら、
「まだいい」
って断られたくらい・・・。あれはひどかったー。

そんなこんなで13時になってチケットをゲットできて。
周りの人たちと
「じゃあ、また後でね〜」って別れて、家帰って、
即シャワー浴びて。
変に目さえちゃったけど、芝居中寝てはいけない!っと
思って無理矢理寝ようとしてたんだけど、
エンマちゃんが、ドナルドのぬいぐるみとかで
ちょっかい出してきたりとかして、
結局ほとんど寝れず仕舞いのまんま、
予定よりちょっと寝坊して、行ったの。
チケット配った劇場に。

んで、
「あーギリギリセーフだね〜」とか言いながら
チケット見せたら
「What's this???」とか言われて。
何言ってんだーしっかりしろよーとか思ってたら、
「これは、ここではなくて、
 セントラルパークの劇場でやってるのよ」
とか言われて。
その時すでに20時5分前。
・・・結構遠い。間に合うわけもない。
あーやっちゃった。しでかしちゃった。
とりあえず、タクって行こう!って超あせって。
みんなタクシーの中でそれぞれに反省。
「おっちょこちょいとかいう問題じゃないよね」
「寝坊もだし、場所間違えるって・・・」
「あり得ないもん」
とかポツポツしゃべって。

で、セントラルパークに20時20分くらいに着いて、
公園内をジョギングしてる人とかに場所聞いて、
超走ってさ。
エンマちゃんなんて、サンダル脱いで裸足になって。
やっと着いたら、係りの人に
「ちょっと待ってて」
って言われてさ・・・。10分くらい待たされて。
その間、飲み物買って、無言で水分補給して。
また反省。
下手に台詞とか聞こえてくるんだわ。
野外劇場で、マイクつけてやってるから。
チー坊なんて、空見上げちゃって想いいに更けっちゃって。

で、やっと入れて。
観て。
で、エンマちゃんは英語のシナリオ本買って。
うちら、英語がちゃんとわかんなかったし、
日本で観たのに、お話ちゃんと思い出せないままで
全然ダメで。
遅刻もして、第一場観れなかったし。
あたしなんて、実はちょっと居眠りしちゃってさー。
エンマちゃんが起こしてくれたから、
ちょっとですんだんだけど、かなり眠くて。

「もう一回並ぼうよ」って3人とも思ってて、
リベンジよ。
どうせならば、あの列の先頭になって、
一番いい席で観よう!!!って事になったのねん。

次の日の朝12時すぎから、
その日の当日券で並んでる人をしり目に、
うちらは次の日の列に並んで。
列って言っても、列じゃないの。
まんまと先頭ですよ。
「24時間テレビだーーー!!!」
とか言いながら。
で、もう並び方のコツとか、何が必要かとかは
経験済みで把握してるから、
まずは下にひくシートみたいなのを
調達しに行って。
その間、私一人で待ってたんだけど、
通る人通る人に話しかけられてさー。
「何やってんの?」
「セントラルパークでやるカモメさっ」
「何時まで並ぶんだい?」
「明日の昼の13時さ」
「は???あんたクレイジーだよー」
「そうなの。クレイジーなの」

そしたら、バイカーのスピルバーグ似のおじさんが
話しかけて来て。
「昨日も観たんだけど、すごく良かったから、
 もう一回いい席で観たいと思って、並んでるのよー。
 おすすめでっせ、カモメ」
って言ったら
「おれも、観たいと思ってたんだよー。
 じゃあ、俺も並ぶよ!ともだちも連れて。
 みんなで組めば、シャワー浴びに帰ったりとか、
 疲れたら寝に帰ったりとか、ご飯食べに行ったり出来て、
 いいじゃん??」
「いいねーーー」
「じゃあ、後で戻ってくるから!」
「バーイ」
みたいなね。

それとか、シートも買って、楽チンに3人で並んでたら
すっごい避暑地ルックの軽装のおばあさんが来て。
例によって「何に並んでるの?」って聞いてきて、
答えたら「じゃああたしも並ぶわ」って言って、
軽装のまま並び始めて。
「こっちのマットのほうが楽ですよー座ったら??」
って言ったら、
「こっち(消化器みたいな銀の筒みたいなやつに座って)
のほうが楽よ〜」
とか言っちゃって。
この人は、この格好であと22時間並ぶのだろうか??
と不安になって、聞いてみたのさ。
「チケット何時に配られるか知ってる??」
「ノー。何時なの?」
「明日の昼の13時だよ!!」
「ジーザス!!!マジでっ?!あらまあ。
 そりゃあ、並べないわ〜。あたしの年では無理だわー」
「じゃーうちらがチケット確保しとくよ!
 一人2枚までもらえるからさっ!!」
「ホントにー?マイスウィートちゃん達!!!」
「明日の13時前に来てくれれば、いいさっ!」
「じゃあ、お願いしちゃうわね。
うちのかわいい夫と来るから!2枚お願い。
あなたたち、きっとビックになるわ!!!」

(まだ長くなるので、
 この続きは今週のどこかで)

2001-08-20-MON

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