GIRL
ぼーっとした女子高生通信。

<誕生日のホルテンシアちゃんの巻>

いんやぁ〜、暑い。ムシムシするわさ〜。
しかも、雨あめアメAME・・・。
球技会も近いっていうのに、ねぇ。
本番も怪しいんだぁ・・・雨。
ちっきしょう!!!
でもね、ま、
みんなで“てるりん”作ればいいじゃぁないの。
うん、いいねぇ、コレまた一致団結って感じでさ。
でたでた、あたしの好きな『団結』モノが。
ん〜〜〜〜〜〜ん、たまらん!!!く〜〜〜〜〜ってね。
ひょひょひょひょひょひょ。

ところで、このさー、球技会前の忙しい時期にさ、
誕生日を迎えちまった女がひとり、
いるわけよ〜。
そいつはね、ココにも何回か登場してる
エンマちゃんなんだけど。
でさ、やっぱ高校生活最後の誕生日になるわけじゃない?
じゃから、マジ盛大に、ひとりひとり丁寧に
お祝いしてあげたいし、してもらいたいじゃないか!!!
ということで。
ねねねね〜〜〜〜〜ん。

でー、祝うにあたりまして、まずはじめの問題は、
プレゼントはどうしましょ? ってコト。
そこで、モカちゃんと、鮭ちゃんが買い出し隊として、
2人が小学生の頃から大好きな津川雅彦さんのお店
「グランパパ」に行ってくれたのね。

で、夜モカちゃんに「何が買えた?」って電話したら、
モ「ん、ちょっとね、値が張っちゃったんだけど・・・。
  すっごいイイモノあったのよ」。
私「え! 何よ?」
モ「あんね、赤ちゃん」。
私「え?」
モ「なんか、人形なんだけど、すっっごいリアルなの。
  でね、すっごいエンマちゃんに似てるの!!!」
私「え〜! どんなよ?」
モ「なんか、ホントそっくりなんだけど、
エンマちゃんのほくろとか書き込んだんだ!」
  
エンマちゃん図

私「え〜、見たい!!」
モ「でさ、エンマちゃんって
  フィンランド名があるじゃん?」

注:エンマちゃんはフィンランドで生まれたから、
  フィンランド名があるのよ。

私「うんうん」。
モ「それでさ、その名前をタトゥーしようと思ったの。
  でも、名前が思い出せなくって、
  エンマちゃんのお母さんに電話して聞いてさ。
  秘密なんですけどって」。
私「それで、なんだったっけ?」
モ「ふふふふ、ホルテンシア!!!」
私「そうそう、そうだ」。
モ「それで、お尻にタトゥーしといた」。
てな感じで、報告してもらって。
で、どうやってプレゼント渡すかの演出について相談して。

まずね、最近「朝練」やってるのよ。バレーの。
で、エンマちゃんも来るから、とりあえず、
お誕生日の人は一人で、集中攻撃されるという
魔の『お誕生日ワンマン』っていうのをしたの。
で、それはそれでわざとあっけなく終わらせて。

で、カードをみんなで書いて。

エンマちゃんの口の横以外のほくろを、
本人を見て、探って、全部書き込んだの。
腕と、背中と。
どんどん似てくるわけよ。着実に。
「対面させたとき、どうなっちゃうんだろう?」
「どっちかが消えちゃうとかいうことに
なっちゃわないかな?」
とか、ワクワクしながらさ〜。

で、狙いは昼休みだ!ってコトで、
まず中学生でエンマちゃんとちっとも面識がない子に
手紙を書いてもらうの。
「えんまさんへ
 第2講堂に1番星が現われました。
 いますぐに、きてください」。
っていう。
下書きを書いて、適当な子を探して、
「コレを、この紙に書いて、昼休みになったら校庭にいる、
 エンマさんっていう人に渡してくれる?
 ウチらと一緒にいるから、こっそり合図して、
 この人だよって教えるから。お願いできる?」
って聞いて。
OKしてくれて。

下準備は完了。
あとは、講堂にホルちゃんをどうやって置くか、
どうやって2人を対面させるか。なのよ。

で、まず講堂のステージ上にイスを1個置いて、
その上にホルちゃんを寝かせるの。

そこに、スポットライトでホルちゃんを照らしておくのよ。

で、対面の瞬間は、ウチらは隠れてて、
こっそり見てるっていう段取りを決めて。


+++++++いよいよ昼休みになりました。++++++++++


一人が外で、エンマちゃんと一緒にいて、
中学生の子に合図して、講堂に戻って来て、
他の人たちはそれを講堂の中から見ながら、
ひっそりと隠れてたの。

んで、コレまた講堂が暑くてさ〜。
隠れてるだけで、汗ダラダラになるのよ。
ヒソヒソ声で、
「暑い・・・」。
「しっ!!もう、来るよ」。
とか、言いながら。
きゃ〜〜。宿泊旅行の夜みたいでしょ〜?

すると、「ギーー」っとドアの開く音がして。
タッタッタと、階段を下りる音がしたの。
来ました来ました、本日の主役さんが。

で、壇上の何かに気づいたらしく、
「は!」
って小さい声で言って、前に走って行って。
もう、おかしくってしょうがないのよ。
一生懸命こらえて。

そしたら分身を見つけたらしく、
「ひゃ〜〜〜」って言ってんの。
ウチらは隠れてるから、「ひゃ〜〜〜」とかって、
独り言ってコトになるわけさ。
それがおかしくって。
私、みんなの中では『笑い屋』で名が通ってるからさ〜。
頭の血管切れるくらいがんばって、こらえて。
今思い出しただけでも、苦しいわ・・・。

で、
「ありがとう!!!」
って、エンマちゃんが言ったの。
でも、ウチらはしーーーんとしてて。
そしたら、なんか鼻歌歌いながら、
そのホルちゃんが置いてあったイスに
ホルちゃんを抱いて、座っちゃって。

1分くらい、静止してんの。

で、歩き始めながら、八反安未果っていう人の歌を
突然歌ったのさ。それで、私とちー坊が吹き出しちゃって。

そしたら、ウチらが隠れてた個室に入って来ちゃったの。
真横にいるのに、ムシし続けて。

そしたら、諦めたらしく出てっちゃって。

ちょっと時間たってからウチらも出てって。
そしてらさ、この大プロジェクトに関わってない人たちが、
エンマちゃんにたかってて。
ウチらはそれも、ムシして。

そしたら、ずっと持ち歩いてて。
カードに「毎日連れて歩いて下さい」とか書いたら、
ホントに毎日学校にも連れて来てんの。
で、休み時間とか時々おしめとか変えてんの。
あやしたり。

でさ、もらった日に連れて帰って、
パパに見せたら抱きかかえながら
「ホントにこんなだったよ、
 ホントにこんなだった・・・」
って遠い目をしながら言ってたんだって。
やっぱ、ホントに懐かしいんだろうねぇ。

それとか、この間電車の中で鞄を開けたら、
ホルちゃんがあらわに出ちゃったんだって。
そしたら、周りの人も驚いてたって。
そりゃあ、そうだわ。
でも、それってかなり恥ずかしいよね。

道とかで「あやして!」って言うと、
鞄から出してあやすんだけど、
すれ違いの人とか釘付けになってるもん。

でも、ホント似合ってるし。
いい思い出になったねぇ。
それにしても、エンマちゃんはもう18歳だよ。
もう、一人でエステに行けちゃうんだよ!
それって、やっぱすごいよなぁ・・・。

時が経つのは早いなり!!!
ま、残りの高校生活ハッスルハッスル〜〜!!イェ〜〜イ!

1999-06-28-MON

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