がんばれ自炊くん!
「ふだん食」はじぶんで作るって、どう?

フライパンひとつで何をつくる? その3
〜こりゃ、めしがすすんでかなわんぞー〜

さあ、正月気分は抜けたかな? 自炊老人じゃ!
わしも、やっとこさ餅がなくなって
(最後は、磯辺にした!)おせちの残りも片づいた。
またいつものように飯を炊き
(ちなみにこのごろは玄米をすこーし精米した
胚芽米がお気に入りじゃよ〜。じつは今も、わがキッチンで
炊いているところじゃ。ああ、いいにおいじゃー!)、
鯵をあぶったり、しじみの汁をつくったり、
ビフカツを揚げたり、スパゲティーニを茹でたり、
ほうれんそうのおひたしをこしらえたりする暮らしが
戻ってきた。空は雪、風冷たくとも、箸休まず。
今年もこのコンテンツ、盛り上げて行くでな、
なにとぞ、よろしくじゃ〜〜!!

さて、今回からふたたび「フライパンひとつで何をつくる?」
の復活じゃ。お忘れではないかな? お忘れのむきは
コチラを読んどくれな。
ではひとつめの投稿じゃよ。
2料理とも、テフロンにて、とな。ふむふむ。

●寒くなって参りましたな。
 生タラに凝ってる今日この頃ですが
 西の方ではあまり無いらしい。
 ああ、やはり日本は長いのですねぇ。
 その代り(?)東京ではカワハギの
 皮・内臓付きはめったにお目にかかれません。
 でもこないだ初めて発見し、さばいてみました。
 過程に問題はあったものの、
 大変美味しくてシアワセだったのです。
 そう、それが薄作りでなく、
 何故かたたきであったとしても。

 ええと、今回のお題は魚では無かったですな。
 フライパ〜ン。

 ◆蓮根の肉詰め◆
 1.蓮根の皮を剥いて、1〜1.5センチ幅ぐらいに切り
   酢水にちょっとさらす。
 2.豚挽き肉小1パックに、塩、黒コショー、
   卵1個を混ぜる。
 3.水気を切った1をテフロンのフライパンに並べる。
 4.小麦粉を上からぱらぱらと振る。
 5.2をスプーンですくって3の穴に詰めつつ
   えいえいと塗り込める。
 6.蓋をして中火にかける。
 7.ちょっと見てみて、良い焼き色がついていたら、
   裏返し、弱火に落として、
   蓮根に竹串がすっと通るぐらいまで焼く。
 8.カラシ醤油でどうぞ。

 小麦粉は接着剤の役目な訳だけど、
 忘れてもどってこと無いです。
 表面にまで挽肉を伸ばせば、その面が固まるので、
 結構抜けないデス。
 鉄のフライパンでも良いかもだけど、
 その場合は別のとこで詰めて
 油引いて焼くと良いですね。
 でもめんどーなんで、いつもテフロンです。

 一人ならそのままかじっておりますが、
 誰か来た時は、薄めにして半分にでも切って
 ちょっと重ねながら盛り付けると良いのでは。
 下にどっかからもぎってきた南天の葉とか
 紅葉なんかを添えるとあら不思議。おもてなし料理に。
 挽肉は、鶏とかでももちろんOKです。

 

 ◆あるもの野菜の重ね蒸◆
 1.じゃがいもは皮を剥いて5ミリぐらいに切り、
   テフロンのフライパンの底に敷き詰める。
 2.後は適当な野菜(玉ねぎ、キャベツ、トマト、
   ピーマン)などを適当に切り、上に重ねてゆく。
 3.上にベーコン、ソーセージなどあれば乗せる。
 4.塩、コショーをぱらっと振り、ピザ用チーズを
   ばばっと広げて蓋をし、弱火にかける
   (野菜の水分のみで蒸し上がる)。
 5.野菜に火が通ればできあがり

 こちらは料理本などでお鍋を使ってるレシピを見ますが
 (沢山つくるなら、厚みが出て豪華だと思うのだけど)
 フライパンだと少量でも作れて
 小人数向きかなぁと思いますね。
 18センチぐらいの小さいフライパンでも作れますしね〜。
 じゃがいもは入れた方が
 ボリュームも出るし台になるし良いみたい。
 パプリカとか入れると色も綺麗で、
 おもてなしにもなりますな。

 野菜の切り方は、千切りにすると一体化するし、
 大き目なら個々の味って感じになるので、お好みで〜。
 切り方変えるだけで、趣が変るですからねぇ、
 料理って面白いですねん。

 それでは益々寒くなりますが
 腰痛などには気を付けてください。(ERI)

 
ともに“いつものおかず”でありながら
おもてなしの“ごちそう”にもなりそうなレシピじゃな!
わし、軽・反テフロン思想(反テフ)だったのじゃが
ERIどののメールで、ちょいと揺らいだ。
なるほどなあ、「蓮根の肉詰め」なんかは
テフロンのいいところを最大限に使ったレシピじゃなあ。
「あるもの野菜の重ね蒸」のほうは、
千切りにすると、なんというか、関西テイストかも。
気分の問題かもしれんが。



ところで「カワハギの皮、内臓付き」は
やっぱ、厳寒の海に出て釣りで入手、
というのがよいじゃろうな。
(でも船酔いがヤじゃから、行かな〜い、じゃ!)

続いては、こちら。この自炊人も
そうとう気概が入っとるよ〜!

●うーむ。今回のテーマはムズカシイ。
 自炊おやじのジミヘンです。
 フライパンひとつとなると、
 スイス風ポテトのお好み焼き『ロスティ』や、
 スペイン風のオムレツなどが浮かんできます。
 先日作ってケッコーうまかった明太カルボは、
 パスタを鍋で茹でたからボツだな。ムズカシイ。
 中華鍋となると焼飯や野菜炒めになってしまって
 面白くも何ともないし、アそうだ。そうだ。
 神戸が生んだ幻のチイキ食『そばめし』があった。
 ホントは鉄板で作るのだがフライパンでもOKだ。
 そばめしは、簡単に言ってしまえば焼きそばと
 焼き飯の合体だが、実に奥がフカーイのです。

 まず、フライパンに油を入れて熱します。
 ここに細かく切った豚バラ肉とキャベツを放り込んで
 しっかりと炒めます。つぎにご飯を軽く茶碗に半分ほどと
 中華麺を半玉ほど入れて、細かく切りながら
 混ぜ合わせていきます。
 
 さて、つぎは『すじコン』の登場です。
 牛すじ肉とコンニャクをみりん醤油で
 じっくりと煮あげたものですが、
 そばめしには必須のアイテムです。
 これをパラリと入れて塩・こしょうで味を整えます。
 
 そして最後の仕上げが『どろソース』です。
 どろソースはお好み焼きソースを作るときに
 底のほうに溜まるスパイシーな沈殿ソースで、
 ピリ辛の風味が絶品です。
 地元神戸のオリバーソースやばらソースがお勧めです。
 どろソースを少し加えて一気にあおります。
 全体になじんだら深い目の皿に盛り、
 青ねぎをトッピングすれば西神戸が生んだ名物料理
 『そばめし』の完成で〜す。
 フーッ。一気に作ったので疲れました。
 紅しょうがを横に添えてスプーンで頬張ります。
 旨くて、暖まって、ノスタルジックで、チープで、
 猥雑でとにかく不思議なメニューです。一度お試し下さい。
 (ジミヘン)


そばめし! こりゃ、知らなかった!
なんとも昭和なムードの一品じゃな。
和風? 洋風? 中華風? うーん、やっぱ神戸風か。
これって、神戸では、たとえば喫茶店とかレストランで
食べることができるもんなのか?
それとも、純粋な家庭料理? わからんことだらけじゃー。
しかも、簡単なようでいて、“すじコン”だって
つくっとかにゃならんし、それなりに精魂かたむけんと
できないぞー。うう、こんど、挑戦してみよう。
(関東人がこれつくると、やっぱ“ごちそう”じゃよな。)
珍しいレシピ、ありがとうじゃ!
ところで「どろソース」。あれドクトクで旨いのう。
ちょこっと、かくし味に入れたりしてな。



では次。これ、わしも大好きじゃ!

●フライパンひとつメニュー。こんなんどうでしょう?
 ふだんのおかずにもいいけど、
 ひとに出してもケッコウ喜ばれるメニューです。
 「ブロッコリのオイスターソース炒め」

 1.中華鍋にお湯を沸かします。
 2.沸騰したところにお塩を少し入れて、
   食べやすい大きさに切ったブロッコリをゆでます。
   お塩は下味&緑色がキレイになるです。
 3.鍋ごとザーっとざるにでもあけて、水切りします。
 4.今まで使っていた中華鍋にごま油を熱します。
   ちょい多め。
 5.ゆでたブロッコリを入れてさーっと炒めます。
   油をブロッコリになじませる感じ。
 6.鍋肌からオイスターソースを入れます。
   好みですがおなべ2周くらい。絡めたら出来あがり!

 これが笑っちゃうくらい美味しいんですよね。
 ビールとかに最高です。
 ホントに簡単です。試してみて下さい。
 がーっとゆでて、だーっと炒めて、
 ざーっとお皿に乗っける感じなので菜箸要らず。

 オプションとしては、4以降にしょうが・ニンニク・
 たかのつめ・ごま・黒こしょうなどをお好みで。
 ブロッコリのゆですぎにご注意下さいませ。
 くれぐれも茎は捨てずに、皮をむいて使って下さい。
 (ykn)


そうそう、茎。ブロッコリの茎、捨てるなよー。
あの房のぶぶんを手折って使うわけじゃが
残った太い茎、薄めに輪切りにするか
ほかの房より小さめに乱切りにして
一緒に茹でればよろしい。
ちょい歯ごたえがあって、旨い。
で、オイスターソース炒めじゃが、
うっほっほ、旨い旨い。あつあつ出来立てが、とくによし!
オイスターソースを使うと、野菜だけでも満足のいく
立派なおかずになるんじゃよなあ。
ブロッコリのほかにも、グリーンアスパラや、
手に入れば「空芯菜」なんかも、合うぞー!
(ちなみに、わしは最初にタカノツメを入れるのが好みじゃ)
なお、中華系のソースでは、豆鼓醤(トウチジャン)も
おすすめじゃよ〜!



今日最後のレシピ。ほっほっほ、こりゃごちそうじゃ!

●自炊老人様
 「ごちそうレシピ」のほうに投稿いたします。
 今日の私のメニューです。
 豚肉のポットロースト・レーズンソース
 <材料>
 豚肩ロースかたまり 塩、こしょう、干しぶどう、
 甘目の赤ワイン、オリーブオイル、にんにく、しょうゆ
 <つくりかた>
 1.豚肉は塩をまぶし、すりおろしかみじんぎりの
   ニンニクとこしょうをなすりつけ、
   オリーブオイルをまぶして、30分ほど放置する。
 2.干しぶどうはぬるま湯につけて柔らかくしておく。
 3.フライパンにオリーブオイルを熱し、
   豚肉を強火で焼く。全体にまんべんなく
   焼き目がついたら、弱火にしてふたをし、
   40分くらい蒸し焼きにする。ときどきひっくりかえす。
 4.竹串をさして透明な肉汁(赤い血の色をしていない)
   が出たら焼きあがり。
   肉をとりだしたフライパンの油を捨て、
   赤ワインと柔らかくしておいた干しぶどうを入れて
   弱火で煮詰める。最後にしょうゆをひとたらしする。
 5.肉を薄切りにして、フライパンのなかの
   干しぶどうソースをかける。

 今までは焼き目をつけたら、
 30分ほどオーブンで焼いていましたが、
 フライパンで焼いてもOKでした。
 豚肉と甘目のソースがよく合います。
 こじゃれた料理ですが、しょうゆひとたらし
 ごはんにも合います。
 塩はぜったい、あらじお。沖縄フード好きの私は、
 「粟国島の塩」を使っています。
 沖縄の塩にこだわらなくてもいいけど、
 あらじおでないといけません。あらじおのよさは、
 ミネラル成分を含んでおいしいし、
 多少使いすぎてもOKなところ。
 精製された塩は純粋な塩分なので、
 ちょっと使いすぎると「どっひゃー」な味に
 なってしまいます。その点あらじおは、誤差OK。
 ワインはなんでもいいけど、甘目のものがいいみたい。
 ワインがなければ日本酒でもブランデーでも
 いいかもしれない。冷蔵庫の中で干からびていた
 干しぶどうがよみがえりました。
 つけあわせはキャベツの千切りで。
 あと、フライパンひとつの原則からはずれますが、
 じゃがいものゆでたの、カリフラワーのゆでたのが、
 合います。

 フライパンは、今回はふつうの鉄のフライパンを
 使いました。焼き物、炒め物には、私は、鉄のフライパン、
 中華鍋、厚手の無水鍋を使っています。
 無水鍋は「味わい鍋」という名前です。
 「鍋ひとつ料理」の投稿のとき、
 「やすらぎ鍋」なんちって、間違ってました。
 (あおき・まり)

 
う、う、うまそう! しかも完ぺきなレシピで
いうことなーし。あえて一言いうならば、
「5」で肉を薄切りにするとき、
フライパンからおろして常温で10分ほどなじませてから、
のほうがいいかもしれん。なぜなら、うまい肉汁が、
焼き立てで切ると、どんどん流れ出てしまうからな。
干しぶどうが苦手、という人は
そうじゃなあ、わしなら黒糖をひとかけ、とか、
はちみつをほんの少し、なんてところかな?
付け合わせじゃが、フライパンの肉のわきに、
よく洗った小降りのじゃがいもを、皮つきのまま
転がしておく、というのはどうかな?

あらじおじゃが、これもおすすめじゃ。
海の塩でも岩塩でもよいが
「精製されていない塩」を使ったことのない自炊人は、
安いもんじゃから、一度買ってみるべし! じゃよ。
「甘み」がなあ、ええんじゃよなあ。



ということで、また次回!
ああ、はらへった。そろそろ米が炊き上がるかなーっと。

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「フライパンひとつ」への投稿はもちろん、
みなさんの得意なそのほかのレシピや、
自炊に関することがらのメールも、
じゃんじゃん お待ちしてます!
jisui@1101.comまでお送りくださいね。

SNOW!♪
イラスト 小林ひろこ

2001-01-09-TUE

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