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アーカイブ 2011/11/13
 
レシピその155
カントゥッチ〜秋の音楽会〜


乾いている落ち葉の上を歩くと
「カサ、シャカ」と
軽やかな秋の音色を奏でます。
落ち葉の溜まりをひょいと蹴ると、
下からは雑草の絨毯が
まだ青々とした顔を出してくれます。

都会でも自然に目や耳を傾けると、
季節の空気を胸一杯、深呼吸できます。

さて、秋が始まり、
娯楽が室内の物になる時期になりました。
音楽会などのコンサートも
多々目に付くようになりますが、
私たちは近所の教会で行われる、
オルガン演奏やコーラス、
新しいスペースでの室内楽や
ピアノ演奏を聴きに行きます。
値段も無料だったり、安価だったりして、
市民に広く楽しんでもらえるような企画なので、
気軽に出かけて、楽しむことができます。


▲ドーモ(教会)でのパイプオルガン演奏


▲本屋さんのイベント会場でのピアノコンサート


造詣が深ければもっと理解も深まるのでは‥‥と
残念に思ったりもしますが、
私は私なりに、音というものを
素直な気持ちで身体に入れ込んで、
感じとっていこうと思います。
逆にテクニック分析もせずに聞けるのは、
ありがたいことかもしれないとも思っています。

奏者が、この時のこの瞬間のために修練し、
研磨したものを披露してくれ、
それを聴かせてもらえる‥‥
同じ時間をこの奏者と一緒の場所で過ごしている
と思うだけで幸せな気持ちになります。

いささか乱暴で短絡的な言い方ですが
「音楽会」=「音を楽しむ会」とは
奏者と観客とのコミュニケーションが
何らかの形でできているものだとも思います。

さて、今回のお料理は
秋の夜長のおともになるビスコット「カントゥッチ」です。
「ビス」は「再び」、
「コット」は「火を入れる」という意味で、
つまりは、2度焼きをしたものです。
ビィンサント(貴腐ワイン)や
紅茶やコーヒーに浸しながら、
いただくのも、とてもおいしいです。
日持ちもするのでたくさん作っておくと便利です。
どうぞお試しくださいね。

カントゥッチ

■材料(2〜4人分)

アーモンド:200g
小麦粉:400g
グラニュー糖:180g
全卵:3個
卵黄:1個
ベーキングパウダー:小さじ半分
塩:少々
バニラエッセンス(お好みで):少々
生地がかたいときに使うミルクやオリーブオイル:適量




☆下準備

・必要な物と材料をそろえておく。
・オーブンを180度にあたためておく。




■作り方

(1)アーモンドを荒く切る。



(2)ボールに卵、グラニュー糖、
塩を入れてかき混ぜる。
※お好みでバニラエッセンスを使うときは、
 この時に入れる。



(3)グラニュー糖をとかす感じで、ざっとかき混ぜる。



(4)小麦粉とベーキングパウダーを
ざるでこしながら入れる。



(5)フォークでざっくり混ぜ合わせる。



(6)生地を台に置き、アーモンドを入れる。



(7)アーモンドが全体に行き渡るように練る。



(8)生地を分ける。



(9)打ち粉をしながら棒状にして行く。



(10)鉄板にクッキングシートを敷き、
その上に並べて
180度にあたためたオーブンで20分前後焼く。



(11)軽く表面に色がついたところで
オーブンから出し、あら熱をとる。



(12)生地があたたかいうちに切り、
切り口を表に出して並べて、
150度のオーブンで10〜15分、もう一度焼く。



(13)カラカラの感じになれば、焼き上がりです。



アーモンドの他にドライフルーツや
チョコレートを入れてもおいしいです。
秋の今宵を楽しんで下さいね。
BUON APPETITO!


 
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