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アーカイブ 2010/09/19
 
レシピその126
牛肉の塩がま〜カミッローネ塩田〜


バカンスをした海の帰り道、
「カミッローネ塩田」に行ってきました。
ここの塩づくりは5世紀から始まり、
中世にはローマのバチカンに
献上する塩をつくっていました。
塩職人が昔ながらの手法で
文字通り、手塩にかけてつくる塩は、
辛みや苦みがおだやかで、
「甘い塩」と呼ばれていて、
なかでも一番最初に結晶化した塩は、
「塩の華」「法王の塩」と称されています。
この塩田で塩がつくられているようすを
ご紹介しますね。

「カミッローネ塩田」は
潮の干潮と満潮の満ち引きを利用して
塩浜へ海水を引き込む、入浜式塩田です。
塩田は粘土質の土で作られおり、
満潮時に海水が水路を通り、
入水するしくみになっています。
6段階の深さに分かれていて、
海水を流水口を通して、
深いところから浅いところに
乾燥させながら移して濃度を高めて行きます。
太陽での乾燥ですので
6月から9月の夏の間だけ採塩します。
この期間、ボランティアの人が週に2回、
採塩している過程を説明しながら案内してくれます。

ボランティアのガイドは、
天気の良い日と限られていましたので、
なかなかタイミングが合いませんでしたが、
今回は天候に恵まれ、見ることができました。

「カミッローネ塩田」は、
時代の流れとともに1998年に閉鎖された後、
市民の努力で2003年に復活した塩田です。
「昔を今に」伝えてくれる
ボランティアの人たちにも意気込みがありました。


▲手前に見えるのが塩山です。
 雨が降って塩田の海水が多くなったり、
 この塩の山がとけると
 水路で海に戻って行くしくみになっています。



▲この地の風とやわらかい陽光で
 ゆっくり結晶化された塩を集めてすくい取り、
 パニエラ(木小箱)に入れて、
 カリオーロ(手押し車)に運びます。
 使用する道具は全て木製です。



▲カリオーロで運んだ塩を積み上げて保存します。
 昔は水路を使い、
 小舟で街の方にある塩倉庫に運んでいました。



▲ここで採れる塩のなかでも
 はじめに浮いてくる一番塩がこちら。
 「塩の華」です。



▲結晶状になっている「塩の華」を
 そっと手ですくって見せてくれました。


この「塩の華」と塩山の塩の味比べをしました。
「塩の華」は舌の上ですばやくとけて、
繊細な味わい。
口の中から違和感なく
体中に伝わる心地よい塩度でした。
肌の汗の塩度ではなく、
そう、うれし涙をなめたときの
「しょっぱさ」加減です。

塩田のまわりには監視塔が残っています。
昔は、街にあった塩倉庫も厳重に監視されて
守られていたそうです。
塩田で働いていた人たちも
塩を自由に買うことはできず、
持ち帰ることも厳禁でしたが、
それでも男の人はズボンのすそをまるめたところに
少量の塩を入れて隠し、
見つかったときには
「作業中に入ってしまった」と言い訳をして
許しを乞うたそうです。
まさしく「白い金」。貴重な物だったのですね。

さて、今回は塩をたっぷりと使った
「牛肉の塩がま」です。
素朴な味をお楽しみください。

牛肉の塩がま

■材料(4人分)

牛肉:700g(ロースト用)
塩:1kgから必要な分量
ニンニク:4欠片
ローズマリー:適量

ソースの材料
香草:適量
(私はローズマリー、イタリアンパセリ、バジリコ、
 タイム、オレガノを使用しました)

トマト:4個
オリーブオイル:香草ソース用に50cc、
トマトソース用に大さじ1



☆下準備
・オーブンを250度にあたためておく。
・肉の皮の部分は取り除く。



・ニンニクはスライスする。
・ローズマリーは適当な長さに切る。



■作り方

(1)鉄板に塩を敷き、ローズマリーを置く。
肉の表面にニンニクをスライスしたものを押し付け、
ニンニクを付けた面を下にして、
塩の上にそっと置く。



(2)もう片面にもニンニクのスライスを付ける。



(3)ローズマリーをのせる。



(4)塩で肉全体をおおう。
※乾いたタイプの塩の場合は
 手に水分を付けながらすると付けやすいです。




(5)250度にあたためたオーブンで
20〜30分焼く。



(6)塩を取り除く。



(7)アルミホイルに包んでおく。
(冷めずにしっとりとさせるため)
※焼きが足りない場合は
 この状態でオーブンの余熱の中に入れておく。




(8)切り分ける。



(9)香草ソースをつくる。
好みの香草の葉の部分を合わせてみじん切りにする。



(10)オリーブオイルをいれた鍋に(9)を入れ、
弱火でゆっくりあたためて
オリーブオイルに香りを付ける。
これで香草ソースができあがりました。



(11)トマトソースをつくる。
湯むきしたトマトを荒いみじん切りにして、
オリーブオイルを入れる。



香草ソースとトマトソースをかけて、
出来上がりです。
青菜のオリーブオイル炒めを添えました。
BUON APPETITO!



食べるときは、
ソース類には塩が入っていませんので
好みで塩をかけて召し上がってください。



ちなみに、写真の塩は、
香草を乾燥させたものと
自然塩と一緒に入れたものです。
やさしい香り塩になります。
何にでも使えてとても便利ですので
ぜひ作ってみてください。


 
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