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アーカイブ 2009/11/29
 
レシピその105
ミラノ風カツレツ
〜時差ぼけとピッツア〜


日本からイタリアに戻ってきて、
3週間がたちました。
今回は「時差ぼけ」が解消して、
イタリアの生活に気持ちが戻るまでに、
たいへん時間がかかりました。
そして、それが自分にとって驚きでした。

イタリアで暮らす年月が
長いにも関わらず、
イタリアに戻ってきてから、
こちらの生活にすんなりと
入っていけなかったのです。

今までは、日本に戻ったときの生活のほうに、
違和感がありました。
ささいなことですが、日本のお風呂や醤油味、
枕のかたちなどにしっくりこなかったのです。
ところが、今回の帰国では、
日本のお風呂にゆっくりとつかって、
それが快適でした。
毎回の食事でお醤油の味つけが続いても、
おいしく食べ続けられましたし、
日本の頭が冷たく感じる小さい枕でも
ゆっくりと寝ることができました。
なんだか、子どものころに原体験したことや、
自分のオリジナルな部分が復活してきて、
日本の生活のほうが
合っているように感じました。

ミラノに帰ってきて、
いつもの自分を取り戻せず、
ぼーっとした時間が長いことに
ショックを受けたのですが、
はっと、気がつきました。
そうだ! 忘れていたことがあった。
まだ、「ピッツア」を食べてない!
今までイタリアに戻ると
すぐにピッツアを食べていたのですが、
今回は、すっかり忘れていました。
お皿からはみ出している
直径40cmもあろうピッツア。
同じ味付けのこの大きさのものを、
黙々とお腹いっぱい食べる。
トマト、オリーブ油、モッツァレッラと
このお腹いっぱいの量が、
私を目覚めさせてくれるのです。
案の定、ピッツアを食べたら、
時差ぼけがすっきり直りました。
やはり、私はみんなから言われるように
「頭ではなく胃で全てを考え感じる人」
なのでしょう。

さて、今回、ご紹介するメニューは
ミラノ風カツレツです。
ミラノのレストランで出るカツレツは
「象の耳」と呼ぶほど大きなものです。
うすくのばされたお皿いっぱいのカツレツを
思い浮かべられるかもしれませんが、
今回は家庭で食べる
少し小さめのミラノカツレツをご紹介します。
パン粉を細かくすることや
バターで揚げることなどの特徴はあるにしても、
どの国でもおなじみで、楽しめる味ですね。

ミラノ風カツレツ

■材料(2人分)

仔牛の骨付きロース:2枚
卵:2個
パン:適量
バター:70g
オリーブオイル:大さじ3杯
レモン:1個
塩・コショウ:適量



■下準備

・卵は割りほぐし、塩とコショウを入れておく。
・パンはフードプロセッサーで
 目の細かいパン粉を作る。
・肉は火が通りやすいように、骨を途中まではずし、
 余分な脂身を取り除いておく。



■作り方

(1)肉の両面に卵をつける。



(2)パン粉をしっかりとつける。



(3)パン粉がついてないところがあるときは
もう一度、卵をくぐらせてからパン粉をつける。



(4)熱したフライパンに
バターとオリーブオイルを入れて
バターを溶かす。



(5)バターが溶けたところで肉を入れる。
はじめは弱火でじっくりと。
最後に中火にして揚げる。
片面が焼き上がったら、ひっくり返し、
もう片面を揚げる。



はい、出来上がりです。
バターの風味が、おいしさをひきたてますね。
豚肉や鶏肉でもおいしく出来ますので
どうぞ試してみてください。
BUON APPETITO!


 
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