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アーカイブ 2006/10/10
 
レシピその26
ティラミス〜行列の儀式〜

小学校に入学した長男。
学校が始まると各クラスの先生から、
教科書と必要用具のリストが渡されます。
まず親達が行くのは本屋さん。
長い列にならびます。
どこの家も、全部の本をそろえるまでは、
親が会社をちょっと抜け出したり、
おばあちゃん達に代わりに行ってもらったり、
かなりの時間とエネルギーを使います。
私立の学校は別ですが、
公立の学校は毎年この行列にならぶ儀式から始まります。
各クラスで使用する本も違えば、用具も違いますので、
文房具店でも本屋と同じように
全てをそろえるまで、じーっと長い列にならび辛抱です。
今はずいぶん改善されたとはいえ、
9月中旬にもなると、
この儀式の列がまだまだ見られます。

やっとの思いでそろえた本とノートの
サイズの大きいこと!
毎日、持ち歩くカバンは大変な重さになります。
カバンも日本のランドセルよりも大きく、
そこにぎっしりと本が入ると、低学年の子には重くて、
ひっくり返りそうになってしまうので、
通学に同伴する大人が持つことになります。
カラフルな子供の通学カバンが大人の背中を飾ります。

天候がどうであっても授業開始5分前にならないと、
校門が開かなかったので、親も子も大勢が外で待ちます。
そうそう、出入りのチェックはとても厳しく、
特に早引きで子供を引き取る時は、
まず門番さんの関所を通り、秘書にその旨を伝え、
書類に理由を書き、親のサインをしないと、
子供を連れてきてくれないほどでした。
親でない代行の人が行く時は、
親からの委任状が必要でした。

授業参観はありませんでしたが、
各学期末のパーティーや懇談会のにぎやかだったこと。
親達が我が子の話を謙遜などせずに、
自然体でさかんに話すようすは、
ちょっとうるさいかなと思いながらも、
和やかで人間らしいあたたかさを感じました。

さて、夏のバカンスの楽しかった思い出にひたり、
秋の気候に身体がなじめず、
気分が沈んでいる時におすすめのメニューを
ご紹介いたします。ティラミスです。
「Tirami su`」は、「私を引き上げて」という意味です。
私を元気にしてちょうだい! という感じでしょうか。
日本でもおなじみですね。
簡単に作れるので、
こちらでもよくお目見えするドルチェです。
各家庭によって異なる千差万別の味ですが、
私はその時の身体の欲しがっている分量にします。
今回はチョコ味をたっぷりと楽しみたかったので、
基本は卵黄4個のところを、
軽いクリームにするため2個で作りました。

ティラミス

■材料(6人分)

マスカルポーネ:300g
卵黄身:2個
(基本は4個ですが今回はあっさりさせるため
 2個にしました)
卵白身:2個
砂糖:80g
ラム酒:大さじ1
カカオ粉ブラック:適量
ブラックチョコ:適量
エスプレッソコーヒー:300cc
サボイアルディビスケット:200g
(サボイアルディビスケットは、
 イタリアの軽いフィンガービスケットです)




■作り方

(1)卵白を泡立て6分立ちになったら、
少量のお砂糖を入れて、角が立つまでよく混ぜる。




(2)黄身に残りのお砂糖を入れ、
白くなるまで撹拌する。




(3)(2)に常温で柔らかくしたマスカルポーネと
ラム酒を加えてよく混ぜる。




(4)(3)に(1)の白身を泡立てたものを入れて、
よくかき混ぜる。これでクリームの出来上がりです。




(5)(4)のクリームは3回に分けて
入れ物に入れます。
まず、入れ物の底に3分の1のクリームを敷き、
ビスケットをエスプレッソコーヒーにひたしながら、
一段並べます。






(6)(5)の上にクリームを敷き、
もう一段分、同じようにビスケットを並べます。




(7)最後に残ったクリームを(6)の上にかけ、
カカオ粉をふるいながらかけます。




(8)ブラックチョコを削り、上からかける。




ハイ出来上がり。
冷蔵庫で4、5時間良く休ませてから
お召し上がりくださいね。


※小さいお子さんやコーヒーが嫌な方には、
コーヒーのかわりに、ミルクコーヒーや、
紅茶を使っても、おいしいです。

デコレーションケーキを作りたい時は、
サボイアルディビスケットを使わず、
スポンジケーキを3段に切り、
マスカルポーネ300gを500gにして、
しっかりとした味のクリームにして
バナナの薄切りなど好みで敷き、
その上にクリームをひきます。
最後のデコレーションは生クリームと
削りチョコで飾ると
立派なデコレーションケーキになります。
どうぞお試しくださいね。
 
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