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アーカイブ 2006/09/12
 
レシピその24
なすのオイル漬け〜ミラノの我が家〜

18年前のミラノでの家探しは、
サロンとキッチンが広いことを
ポイントにしました。
リエティでは子供達は一年中、
我が家の庭で近所の子と
どろんこ遊びができましたが、
ミラノは冬は霧で、
外遊びができる日が少ないとの情報でした。
それならば、じゅうぶん遊べる広さがある
サロンが必要だと思いましたし、
お料理のお手伝いが大好きな子供達が、
一緒に料理やかたづけができる
広いキッチンが必要だと思ったのでした。

3寝室・キッチン・サロン・カンティーナ付きの
4階にある家を一週間かけて
夫が見つけてくれました。
生まれて始めて地面から離れて
暮らすことになりました。
最上階でもある4階のベランダは、
洗濯物を干してよいことになっていたのですが、
高所恐怖症の私にとって、
干す時の恐怖感を感じなくなるのに
時間がかかりました。

子供達は外で遊ぶときは、
パラッオのガレージを使っていました。
ある日、子供達がコンクリートの間にある土を
小枝で掘って遊んでいる姿を見て、
自然との触れ合いを意識的に
考えなくてはならないところに来たのだ
と実感しました。
そんなことを日本の母に電話で伝えると
「4階なら景色もよく見えるでしょう」と一言。
そうだ、本当に遠くまで景色がよく見える‥‥
この新しい家は東側はサロンと夫婦の寝室とベランダ、
西側にはキッチンと子供達の寝室とベランダ、
どの部屋にも広い窓があり、
特に子供部屋からは空が広がって見えるのでした。
夕方にもなると子供達が
「見て、見て!」とミラノの空模様に感嘆の声。
いろんな色の雲が織りなす大きな生きたキャンバス。
ミラノの夕焼けの色は真っ赤です。

リエティでは"土"、ミラノでは"空"。
子供達の感性でとらえる自然とのふれあい。
この子供達となら、どこでも楽しく暮らせそうだ、
下ばかり見ず、思い切って上を向いて、
ミラノの空気に触れてみよう!
こんな身近にある素晴しさに気付かせてくれた
母と子供達に感謝し、
またミラノの新しい一歩を踏み出しました。

今回ご紹介するのはまたもやオイル漬けです。
私は季節の物がたくさんある時に
もったいない気持ちになって
保存食を作ってしまいます。
日本のなすでも美味しく作れると思います。
どうぞ試されてみてくださいね。

なすのオイル漬け

■材料(中くらいのビン3つ分)

なす:米なす5個
ワインビネガー:500cc
白ワイン:500cc
(ワインビネガーと白ワインを合わせてたときに
 なすがひたひたになるくらいの量です。
 あらかじめワインビネガーと白ワインを
 混ぜておきます。)
塩:適量
オイル:保存用のビンの容量分
(私は軽いオリーブオイルを使用しています)
オレガノ・ニンニク・鷹の爪:お好みで
ビン:中くらいのものを3つ分。
(ビンは殺菌した耐熱性のものをお使いください。)



■作り方

(1)なすの皮をところどころむき、
3〜5ミリ位の薄切りにする。
※皮の嫌いな方は全部むく。
※なすが固い時は、さらに小さく切る。



(2)ボールにパラパラと塩をふりながら重ねる。



(3)重しをして6〜12時間置く。
※これはその時のなすの固さで決めてください。
 しんなりとしていたらよいです。



(4)水が上がって来ますので、
それをよくしぼって広げた布巾の上に乗せ、
水けをよく取ります。

(5)再びボールの中にワインビネガーと白ワインを
混ぜたものをかけながら、なすを(2)の様に並べ、
6〜12時間ほど置きます。
※味をみてお酢の味がすっかりついていたらよいです。

(6)それを取り出しよくしぼり、
布巾の上で乾かします。



(7)ビンに詰めます。
少しなすを入れ、刺激が欲しい場合は、
お好みでオレガノやニンニクの芯を取って潰したものや、
鷹の爪を置いて、オイルを入れます。
前回同様、空気を入れないように、
少し押しながらなすを入れ、オイルを入れ‥‥
と繰り返します。
すべてのなすがオイルをかぶるくらい、
オイルをしっかりと入れます。






でき上がりです。

1ヶ月ほどねかせます。
下記のようなアンティパスタの仲間に入れるのは
1ヵ月後です。




上記の写真は、
ツナのオイル漬けとなすのオイル漬けの
パニーノの材料です。
最高です。どうぞ試されてください。
 
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