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アーカイブ 2006/06/20
 
レシピその18
サングラス
〜新赤玉ねぎと豆のサラダと、ブルスケッタ〜

太陽光線が強くなってきました。
イタリア人は、冬でも夏でも、
太陽の光線を強く感じる時に、
直ぐにサングラスをかけます。
瞳の色が薄いので、光線に対してとても敏感な様です。
サングラスは「アイ ウエアー」。ウエアーなのですね。
眼鏡やサングラスは服のごとくおしゃれを楽しみます。

イタリア語は「チャオ」と「グラッツエ」しか
知らなかった私が
外国人大学の初級クラスに入ったのが26年前。
イタリア語でイタリア語の文法を教える
初日の悲惨さは今でも鮮明に覚えています。
五里霧中の中に、
かすかに見えた光は先生の美しさでした。
ソフィア・ローレンのような典型的なイタリア美人。
部品一つ一つがとても個性的で大きい作り。
ちょっとでもそれらの位置関係がずれたら
大変な事になりうる危険性を秘めながらも
見事に顔の中におさめられ、
スタイルも洋服の胸開き度も
あのスクリーンで観た「ソフィア」そのものでした。
その美しさとその大きく開く口元から
流れ出る音楽の様なイタリア語。
黒板に書く解読難のイタリア語。
チョークを持った時にしっかり見える下着と
無法地帯になっているたくましい脇毛。
想像を絶する驚きで一番前に座っていた私は
開いた口を閉じることが出来ませんでした。
そして授業が終わると先生はサングラスをつけ、
颯爽と教室を後にしたのでした。
サングラスを小道具にした見事な演出に驚きました。
どれもこれもがショックでした。

サングラスをかけると
第一印象の決め手となる「目」を隠すわけですが
隠すことによって、
残された部品をより際立たせています。
立体感のあるスジの通った鼻、
あふれでるほほえみの時にのぞかせる大作りの歯、
イタリア人は男性でも女性でも
本当にサングラスが似合います。
サングラスを取った時の瞳の色が、
緑だったり、青だったりしたら、
瞳の中に吸い込まれてしまいそうになります。
まるで緞帳が開き、
スポットライトがあたった人を観るようです。

夏を前にして、
身体が季節の変わり目についていけない、
ちょっとしんどい時期ですね。
お料理も作るのもめんどう。
そんなとき、手間もかけず元気が出る
メニューをご紹介いたします。

新玉ねぎの豆サラダと
真っ赤に熟したトマトで作る
ブルスケッタです。

新赤玉ねぎと豆のサラダ、ブルスケッタ


新赤玉ねぎと豆のサラダ

■材料(4人分)

赤玉ねぎ:大2個
白インゲン豆(ゆでたもの):150g
ツナ:100g
レモン:半分
塩コショウ・オリーブオイル:少々



■作り方

☆下準備
・白インゲン豆は柔らかく煮る。
(余った豆は冷凍しておくと何にでも使えて便利です)
・玉ねぎはスライスにする。
・レモンはしぼる。



(1)スライスにした玉ねぎに塩を少々ふり、
10分ぐらい置く。
しんなりして水分が出ますが、この水は
養分をたくさん含んでいるので捨てないでください。
(玉ねぎスライスは水にさらさない)。



(2)(1)にレモン汁と白インゲン豆、ツナを入れ、
塩こしょうで味を整え、オリーブオイルを入れて混ぜる。




ブルスケッタ

■材料(4人分)

パン:4切れ
トマト:中4個
ニンニク:1かけら
塩・オリーブオイル少々



■作り方

(1)スライスしたパンを焼く。



(2)よく焼くと表面ががさがさになります。
このがさがさがおろし器の役目をしますので
直接パンにニンニクをたっぷりとこすりつけます。



(3)半分に切ったトマトの汁をパンにつけながら
しみ込ませ、そのトマトを手でちぎってのせます。





(4)オイルと塩で味付けをします。
(初めにトマトを刻んで、
 塩とオリーブオイルで味付けをしたものを
 ニンニクをこすったパンの上にのせてもよいです。)





できあがりです。


ブルスケッタはニンニクをこすって、
好みのオリーブオイルと塩で味付けをして
いただくのが基本ですが
トマトをのせたり、オレガノをふったり、
アンチョビ、オリーブ、モッツァレッラをのせたりすると、
いろいろなブルスケッタを楽しめます。
塩なしのパン(トスカーナ)で作るのがおいしいですが、
無かったら、ちょっと固くなってしまった
フランスパンなどで代用してください。



素朴な季節の野菜のしっかりした味が
元気を呼び起こしてくれますね。
BUONAPPETITO!
 
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