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アーカイブ 2006/05/23
 
レシピその16
テーブルクロス
〜グリンピースといかのトマトソース煮〜

イタリアと日本では生活習慣に違いが多く、
イタリアで暮らし始めた頃は、
驚いたことがいろいろありました。
一番驚いたのは、土足で家に入ることです。
小さなことのようですが、
このことが生活習慣の違いのもとのような
感じさえします。
もちろん、家の中では足の負担のない
部屋靴にはきかえますが、
裸足になるのはお風呂に入る時と、
ベットに入る時だけです。
ちょっとソファーに横になる時だって、
部屋ばきのままです。
子供達も家で靴下だけでいるところを見られたら、
さっさと部屋ばきをはかせられます。
床は大理石なのですぐに冷えてしまいますから、
よく注意を受けました。
室内で靴をはくため、
床の上に置くと汚れるから‥‥と、
物はテーブルや椅子にのせます。
家に入る前には玄関の泥落としマットで
靴底をよくこするとはいえ、
やはり土足ですから、
畳の上に荷物を置くのとは違います。
でも、逆にお料理などしていて小麦粉などこぼしても、
さっと箒ではくだけでよいので、その点では気が楽です。

テーブルと椅子の生活をしていると視点が高くなります。
畳に座ったり立ったりする動きがなくなるので、
体の使い方も日本人の動きと変わってきます。
下の物を取る時や膝をおる時の動きは、
私たち日本人には自然にできる日常の動きですが、
バッバは大変そうです。
私が若かった頃の日本では
座る文化は膝が出ると敬遠されていましたが、
今から考えると足腰のためには良い運動でした。

ところで、テーブル生活中心のバッバのキッチンには、
真ん中に堂々とした6人がけの丸テーブルがあります。
このテーブルは真ん中の下部から付けたし部分を出すと
8人がけの大きな楕円テーブルになります。

この堂々としたテーブルの使用用途の広さには驚きます。
普段はレースのテーブルセンターに
花とキャンディー入れが置かれていますが、
ある時は古い毛布とシーツをかけて
ビックサイズのアイロン台に、
またある時はネル生地をかけてのゲーム台に、
勉強机にもなる時もあるし、
子供が立つ練習をする台として、
また、お料理の準備台として、
そしてもちろん、
本来のお食事テーブルとしても使用されます。
この万事対応テーブルは
食事の時はしっかりとアイロンがかかった
染みひとつないテーブルクロスを掛けます。
これだけのことですが、いっぺんにイメージが変わります。
テーブルクロスとお揃いの布ナフキンを使うことで、
銀色のフォークやナイフ、お皿などの
シンプルな冷たさが消え、
ほっと落ち着いてお食事ができる雰囲気になります。
リエティのお食事は、大半の家庭では
昼食をゆっくり取り、夕飯は簡素です。
その簡素な食事も、このテーブルクロスのお陰で
優雅な演出ができます。

日本の折りたたみ式のちゃぶ台も
空間を考えた、生活と密着した知恵がいきていて、
素晴しく思いましたが、
この堂々としたテーブルを、
いっぺんに優雅でリラックスできる空間に替えてしまう
テーブルクロスの威力には魅せられました。
それを使いこなすイタリア人は、
やはり「食」の楽しみをよく知っている人達なのだと
つくづく思うのです。

さて、今回ご紹介するお料理は、
そろそろ芝刈りがそこら中で始まる時に
その刈リ立ての芝の香りとともに
初夏を感じさせるグリンピースのお料理です。

グリンピースといかのトマトソース煮

■材料(4〜6人分)

やりいか:1kg
グリンピース:800〜900g
(生のさやつきのグリンピース2kgから
 850gとれました。冷凍でも可)
新玉ネギ:1個
ニンニク:1個
鷹の爪:1〜2本
オリーブオイル:大さじ3
白ワイン:1カップ
魚のブイヨン:2〜3カップ
トマトピューレ:大さじ6
(トマト水煮缶を使う場合は1缶。
 生のトマトを使う場合は中3〜4個使用)
塩、こしょう:少々




★下準備

・グリンピースはさやから出し洗う。
・玉ネギはスライスにする。
・いかは掃除して皮をとり短冊に切る。
・ニンニクはつぶし芯をとる。




■作り方

(1)鍋にオリーブオイルを入れて熱し、
ニンニクと鷹の爪を入れて香りが出てきたら、
ニンニクを取り出し、
好みであまり辛口にしたくない時は、
鷹の爪を取り除いてから玉ねぎをいためる。




(2)いかを入れて、いかの水気がとぶまでいため、
ワインを入れ煮る。ワインがなくなるまでよく煮る。






(3)トマトピューレーを加え味をなじませ、
魚のブイヨンを1カップ加えて、
弱火で30〜40分煮る。




(4)そこに魚のブイヨンをさらに1カップ加え、
グリンピースを入れ、塩こしょうで味付けをし、
20〜30分弱火で煮る。
水分が足りなくなった時はブイヨンを足す。
出来上がりは煮汁が全体的に少し残っている状態にする。
※冷凍グリンピースを使用する時は煮る時間を10分に。









青い新鮮なグリンピースに
いかのうまみがしっかりなじみ、
まろやかなトマト味も楽しめる味わいです。
もう初夏の兆しのお味ですね。
どうぞお試し下さいね。
 
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