ほぼ日の芋煮会。
 
第3回 煮込み中〜煮込み完了
糸井 こういうところがさ、いいんじゃない?
あったかくて。


みうら ここはいいですね。煙たくないし。


糸井 今、ちょうど煮込み中だから。


峯田 晴れてよかったですねぇ。


1月です。
みうら いつ脱いだんだ。
糸井 さっきまで着てたのに!(笑)
みうら なんで裸なんだ。
糸井 みうらさんのおかげで、あったかいから。
みうら いや、オレがいくら温度上げたとはいえ、
1月ですからね今日。
峯田 今日は、1月にしたら暑いくらいです。
糸井 暑い、暑い、暑い(笑)。
みうらさん、温度上げすぎだから。
峯田 上げすぎ。
糸井 つまり、抗議の意味も込めてる(笑)。
みうら あのねぇ‥‥酔拳の時代の
ジャッキー・チェンみたいなことになってるよ。
峯田 今日は日焼けしそうだなぁ。


みうら 鳥肌出てます。
ものっすごい鳥肌出てますね。
糸井 ははははは。
みうら 写真撮影が終わったら
すぐにシャツを着たほうがいいと思うなぁ。
糸井 はやく写真を撮ってやってください(笑)。
峯田 ぼく、飲み屋とかで脱いでる人、
すごく嫌いなんですよね。
みうら ははははは。ほら、ヤでしょう。
糸井 さっき、すぐ脱げるように
ベルトとかゆるゆるにしてたよ(笑)。
みうら そういえば、グァム島行ったんですよ。
糸井 暑いといえば。
みうら そう、暑いといえば。

で、道歩ってたら、外国人の若い家族連れから
声掛けられたんですよ。

「オジー・オズボーンですよね?」って。


ロックのオジー・オズボーンと間違えられたみうらさん。
糸井 ははははは。
峯田 すごい。
みうら 「人ちがいです」って英語で言えないから
しょうがなく「イエス」って言って、写メ撮ったんです。

オジー・オズボーンとして。
糸井 あ、ふだんはこうなんだな、と。
峯田 すごい。オジーまでいった。
みうら ジョン・レノンは、何度かあったんですけどね。
糸井 人ってほんとに見てないもんだね(笑)。
みうら 子だくさんじゃないですか。
オジー・オズボーンのとこ。

だからじゃないですかね。
オレもふたり連れてましたから。
糸井 なるほどな。
みうら このあいだは、安斎(肇)さんと旅行行って
駐車場で「夫婦割」が出たんですよ。

夫婦だと思われて、
「駐車場タダにしますから」って言うんです。


安斎肇さんと夫婦に間違えられたみうらさん。
糸井 ははははは。
峯田 すごい。
みうら 安斎さん今、髪の毛短くしてるんですよ。

だから、その前も旅行行ったときに
二人で夜中にお風呂入ってたら、
おじさんがガラガラって入ってきて、
「混浴かよ!」って言われて。
糸井 ははははは。
みうら だから、おばさんとまちがえられてる。
峯田 うっそー。
みうら そんなことってあるんですよ。
糸井 こういう声のおばさんいるからね。
みうら いますよ。

もう、性別なくしかけてるときって
こういう感じになるじゃないですか。
峯田 へぇー。

現在、会話がいちじるしく脱線しております。 話が「芋煮」に戻るまで、しばしお付き合いください。
みうら さらにその前は、安斎さんとふたりで
「勝手に観光協会」ってジャケット着てたら‥‥。
糸井 うん。
みうら 鳴門のうずしおを見に行ったときに、
中学生の団体といっしょになったんですよ。
糸井 うん、うん。
みうら で、なんかイヤな予感してたんだけど、
そのなかの一人の「ビートルズだ‥‥」って
声が聞こえて。
糸井 オレ、それ見た!
みうら 見た? 見ました?
糸井 有線放送かなんかで見た!
みうら やってたでしょ。

で、ほんとに言ってたでしょ、子どもが。
「ビートルズだ!」って。
糸井 言ってたかも‥‥(笑)。


みうら あのあと、みんなが写メに並んだんですよ。
船だから逃げられないんですよ。
峯田 ははははは。
みうら ざーっと並ばれて
ビートルズさんいっしょに写真撮ってください
って言われて、
ちがうって言うのも大人げないじゃないですか。
だから、しょうがない‥‥。
糸井 おまえさ、
大人げない、しょうがないってことにして
ぜんぶ写メ撮ってるな(笑)。
みうら (笑)そこに引率の先生が来たんです。

で、さすがにわかるじゃないですか、
オレがビートルズじゃないこと。
糸井 うん。
みうら その先生、
「ビートルズさんは忙しい。ここまで!」って
言ったんですよ。
糸井 ははははは。
みうら その人も「ビートルズさん」って言うんですよ。
どういうことだろうと思って。
峯田 そういえば、昨日まで、
お母さんが遊びに来てまして、東京に。
みうら お母さんも来たらよかったのにね。
峯田 そうなんすよ。だから、言ったんすよ。
糸井 ああー、山形だから。

現在、会話がいちじるしく脱線しております。 話が「芋煮」に戻るまで、しばしお付き合いください。
峯田 「お母さん、明日手伝いに来なよ」って
言ったんだけど、
「恥ずかしいから帰るわぁ」って言って
帰って行きました、今日。
糸井 もったいなかったね。
峯田 2人でボーリングやってたんです、昨日。
みうら お母さんと。
糸井 何点?
峯田 お母さんすごかったです。
うまかったです。152点ぐらい。
糸井 すごいね。ふだんからやってるの?
峯田 はい。うまいんです。
みうら お母さんとぼく、同い年なんです。
峯田 いや、安斎さんと。
みうら あ、安斎さんと同い年か。そうか。
糸井 何歳?
峯田 57歳。


糸井 そうか‥‥お母さん、オレより歳下なんだ。
みうら はっきり言ってそうです、ええ。
糸井 ショックだよね。
みうら すいませんけど。
糸井 ショックだよ。
みうら すいませんけど。
糸井 じゃ、お父さんも50代でしょ。
峯田 はい。
みうら 糸井さん、ぼくと10歳ちがうんですよ。
峯田 あー、そうですか。
みうら だから、今きっとね、
たぶん61になられたと思いますよ。
糸井 今「なられた」って敬語だったでしょ。
「なられた」って。
峯田 ええ、敬語でした。
糸井 そういうとこ、意外としっかりしたところ。
みうら いや「61なっとんねん、こいつ」とか
言えないですから(笑)。
峯田 ははははは。
糸井 「こいつなぁ、61になっとんねん。
 たいしたもんやで」
みうら ははははは。

現在、会話がいちじるしく脱線しております。 話が「芋煮」に戻るまで、しばしお付き合いください。
糸井 峯田くんは最初から叫ぶ人だったの?
静かにしてたの、昔は?
峯田 静かなときはなかったっすねぇ。
糸井 ああ、そう。
峯田 はい。
みうら 山に登って叫んでたらしいですよ。
糸井 ほんと?
峯田 はい。
糸井 山岳ロックだ。
みうら 天狗系ロックですよ。
糸井 ははははは、ははぁー。
で、そのころは何食べてたの?
みうら いきなり食いもんから質問ですか(笑)。
峯田 あの(笑)、食べものはふつうに、はい。
ふつうの食パンだったりとか。
みうら あなたも「食パン」って(笑)。

(「うまいっ!」)
糸井 あれ、今「うまい」という叫びが。
峯田 そろそろ煮込み完了ですかね。
みうら じゃ、行きましょうか。
糸井 はい、行きます。
峯田 行きます。


安孫子料理長 肉とネギ、もう入れていいかな?
飯島 あ、そちらも、オッケーですか?
じゃあ、いっしょにいきますか。
安孫子料理長 肉とネギを入れるタイミングを?
飯島 はい。
安孫子料理長 そうしましょう、そうしましょう。
飯島 じゃあ、肉とネギを投入しまーす。


飯島奈美さんの塩味の芋煮。
安孫子料理長 こちらも行きまーす!


銀杏BOYZさんの本場しょうゆ味の芋煮。
糸井 肉! ネギ! 肉! ネギ!
── わぁ、おいしそう!
糸井 よっ! 芋煮! 山形!
みうら あ、いいにおい来た!
肉のいいにおい来た!
うめ すごい量ー。
── 飯島さん、具だくさんですねー(笑)。
でも、銀杏さんのほうも多い!
飯島 カレーみたいになってる(笑)。
安孫子料理長 あはははは、そうですね(笑)。


飯島 最後にフタをして、ぐつぐつしたら開けましょう。
うめ おなかすいたー。
糸井 しょうゆ味! 塩味!
飯島 どっちも、絶対おいしいと思います。
糸井 こういうことがしたかったんだよ〜。


── 湯気があがったら、
フタをはずして、できあがりですね。
飯島 そろそろ、ちょっと見てみましょう。


飯島奈美さんの塩味の芋煮、完成。
一同 おおー! 
糸井 塩味!
安孫子料理長 こちらも、オープンしてみまーす。


銀杏BOYZさんの本場の芋煮も、完成。
一同 おおー! 
糸井 しょうゆ味!
みうら どっちもうまそうだなぁ。
糸井 見ためは似てるんだね、なんかね。
うめ おなかすいた!
峯田 うまそうっす!
糸井 肉! 鍋! シンバルいる?
みうら いらない‥‥(笑)。
飯島 じゃあ‥‥できましたかね?
安孫子料理長 はい。
飯島 できました!
安孫子料理長 できました!
一同 できましたー!(拍手)


糸井 おおー!
── それじゃあ、さっそく配膳しましょう!
糸井 はいぜーん、はいぜーん(歌)、
ららーんららんらんらーん。
飯島 じゃあ、ひとり2つお椀を持って、
一列に並んでくださーい。
一同 はーい!
糸井 塩か、しょうゆか、しょうゆか、塩か。

え、オレ、いちばんでいいの?
いやいや、みうらさんをさしおいて
いちばんには並べませんよ。
みうら え、オレがいちばんでいいんですか。
ありがとうございます。

あつつつっ! 熱い!
糸井 じゃあ、みんなも
みうらさんのあとに続きましょう。
一同 はーい!









<いただきますへ、つづきます!>
その3
愛媛の「芋炊き」は、
頭上を飛行機がかすめていく。


これが愛媛の「芋炊き」だ! イラスト:和田ラヂヲ

※クリックすると拡大します

「え? なんで飛行機が描かれてるのかって?
 いや、実際かすめていくんですよ頭上を。飛行機が。
 着陸の進路に当たってるみたいで、
 実際、こんなサイズ感で、降りてくるんですよ。
 ええ、JALじゃないです、ANA便です。
 けっこうスレスレを飛んでいくから、
 石を投げたら、当たっちゃうくらいの高度。
 この前なんか、機長の人と目が合いましたもん。
 ええ、ヒゲはやして、パイプくわえてました。
 空のエリートって感じで、かっこよかったですね。
 もちろん、すべての芋炊き会場が、
 そうなわけじゃないですよ。
 このあいだ、たまたま行った芋炊き会場が、
 そうだったんです。
 ま、それだけなんですけど、
 芋煮の最中に飛行機、飛んでこないでしょ?
 頭の上を飛行機が通ると通らないとじゃ、
 雰囲気が、けっこうちがってくると思うんですよ」

 
2010-03-16-TUE
前へ 最新のページへ 次へ