その1648

今日は「読みまつがい」の特集です。
しかも、文字を認識し損ねるタイプの
「読みまつがい」ではなくって、
本当に、純粋に、漢字などの読み方を
「まつがえて」しまうパターンです。
なかには「お見事!」と
うなりたくなるようなものも。
どうぞ、最後までのんびりお楽しみください。
小学校3年生の時のこと。
その日の国語の時間は本読みでした。
先生に当てられた人が
教科書を読んでいくのですが、
緊張状態になってしまったK君は
「白鳥の王子(はくちょうのおうじ)」を
「しらとりのおうこ」
と読みまつがってしまいました。
この事件は先生にもキョーレツだったようで、
「忘れられない思い出」として
お祝いの言葉とともに卒業文集に載せられています。
(ギミア ブレイク)
中学のとき、万里の長城のことを
「まんざとのながしろ!」
と読んだクラスメイトがいました。
何年経っても忘れられない‥‥。
(中学のおもいで)
隣の席の同僚が、
私の机に置いてあった
ビスケットのパッケージを見て、
「ぜんつぶ‥‥
 こないり‥‥?」
と読んでいました。
「全粒粉入り」ビスケット。
読めなくもない。
(アルフォート)
以前、ラジオでアナウンサーが
まつがってしまったのを聞きました。
その時は、あるお寺の住職さんが
書かれた本の紹介だったのですが、
「○○さんはの研究で有名で‥‥(略)
 ‥‥何年も山に篭っての研究を‥‥(略)
 ‥‥『蝉入門』
 全国の書店にて発売中です」
なぜ、住職さんが蝉? と不思議に思っていたら、
「蝉」ではなく「禅」のまつがいでした。
彼はその後プロデューサーから
ひどく叱られたそうです。
(ゆき)
仕事場で、工作の作り方を
女の子が大きな声で読んでいました。
すらすらと読んでいたのですが、途中
キケリメキケリメの間に‥‥」
と読んだので、
そこにいた職員全員で作り方を見ました。
するとそこには
「折り目と折り目の間に‥‥」
と書いてありました。
(すばらしい読み方)
先日、電車の中での出来事です。
20代前半と思われる女性二人の会話。
A「最近ケータイを新しくしたんだけど
  なかなか使い方がなれなくて」
B「わかるぅ〜!
  私なんて使い始めて結構たつのに
  いまだにメールの‥‥え〜と、
  そえ、そえ、そえつけ?
  ってゆーの? ができなくてさぁ」
A「そうそう、そえつけ。
  アレ私もわからないんだよぉ。
  機種が変わると慣れるまで大変だよねぇ」
車内は数人しか乗っていなかったのですが
全員が心の中で
「それは『てんぷ』だろぉ〜!」
と突っ込んだ視線を向けていました。
(舞)
定年して散歩が日課になった父。
「いつものルートに、
 『ビゲチョ』とかいう‥‥飯屋か?
 まーそんな感じの店が
 できたみたいなんだけど、
 結構おしゃれな感じで‥‥」
云々と興味津々のご様子。
ビゲチョ?
勝手にメキシコ料理屋をイメージした僕は
「それなら今度いっしょに行こか?」
と休日に父と出掛けてみたところ
「BIG ECHO」
にたどり着きました。
(石川)
どのような「まつがい」でも、
鼻歌交じりに私たちに送りつければ
いいんじゃないかと思うのです。
まずは下の「投稿する」ボタンをクリックし、
ことのあらましをだいたいの感じで書きつづり、
できたところで送信ボタンを押しましょう。
『金の言いまつがい』と『銀の言いまつがい』
どうぞよろしくお願いしますー。

イラスト:しりあがり寿


2008-08-19-TUE
もどる
© HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN