その1643

日々、たくさんの投稿が届く
「言いまつがい」ですが、
あんまり多くはないものの、
ときどき純粋な感想のメールも届くんです。
ひとつ、ひとつ、読んでいると、
「親子でたのしんでます」っていう
メールが意外に多くて、
なんだかうれしい気分になります。
もちろん、ひとりでクスクスも大歓迎。
さ、元祖「言いまつがい」。
最後までどうぞごゆっくりお楽しみください。
友達が運転する車の助手席に座っていて
「後ろを見て」と言われ、
「オーライ、オーライ」と言ってたら
縁石があるのを見つけたので慌てて
「ノーライ!」と言ってしまった。
(元)
テレビのリモコンを
なんというかど忘れした私。
必死で記憶を探った挙句、妹に向かって
「そこのチャンネラー取って!」
と叫びました。
(通じました)
大学の帰りに後ろから聞こえて来た会話‥‥。
「そういえば私、
 モーツァルトのCD持ってるの。
 癒されて、
 プラスアルファーが出ちゃう!」
アルファー波の他にも何か出るのだろうか‥‥。
(ベータ)
高校のときのこと。
ある日、食堂で女の子の先輩方が
好きなスポーツ選手について
熱く語り合っていました。
そのうちのマミさんという人が
「あたし絶対、タイガー・ウッズ!
 めっちゃかっこいい! 結婚したい!
 タイガー・マミになるねん!」
‥‥先輩、結婚したら、マミ・ウッズ。
(かおり)
うちのダンナがジムに通っていたときのこと。
そこのジムでも1、2を争う
筋肉美の消防士さんが笑顔で近づいてきて、
「やあ、○○さん。気休めですか」と。
その消防士さんはとても人柄がよく、
嫌味を言うようなタイプではまったくなく‥‥。
どうやら「気晴らし」と言いたかったらしい。
(おかざき)
暑い夏の日、
営業でやってきた他社の方に、
冷たいお茶とおしぼりを出したところ、
「ありがとうございます。
 いやあうれしいな、
 おむすびまで!」
とお礼を言ってくださいました。
(ポン子)
上司が取引先の人間から
クレームを受けていたときのこと。
相手の怒りどころは
事前の細かい説明が
なかったところにあるようだが、
相手側にも落ち度があったため
うちの上司は一歩も引かない様子。
怒りが絶頂に達した取引先の人が
ついにキレてしまった。
「だいたいねぇ、
 あんたは舌っ足らずなんだよッ!!」
それを言うなら「ことば足らず」‥‥。
怒りで思わず言いまつがえたようですが
ご本人は気づいてないようでした。
(n)
義母と買い物に行った時のこと。
「色んなカップルがいるねぇ。
 あそこのカップルなんか、
 美女と野牛だねぇ」
う、牛かい‥‥。
(美女と野獣)
「言いまつがい」を発することよりも、
「言いまつがい」を覚えておくことのほうが難しい。
これ、ほんと。だから、覚えているうちに投稿を。
下の「投稿する」ボタンをクリックし、
その出来事をだいたいの感じで書き表し、
できたところで送信ボタンを押してください。
連載の傑作をそれぞれ700以上も収録した
『金の言いまつがい』と『銀の言いまつがい』
全国の大手書店やネット書店などで好評発売中。
どうぞ、よろしくお願いしますー。

イラスト:しりあがり寿


2008-08-14-THU
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© HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN