行く川の流れは絶えずして
しかももとの水にあらず。
続く毎日は、いつもと同じようであっても
まったく同じ日などないのです。
その象徴のひとつが「まつがい」です。
何度となく繰り返したはずの動作を
どういうわけか「まつがえて」しまう。
だからこそ、日々は、人生は豊かなのです。
ああ、大きなことを言い過ぎました。
たんに「まつがい」の紹介をしたかっただけです。
今日もたくさんそろってます。どうぞ最後まで。
洗濯物を取り入れてすべてたたみ終え、
それぞれの場所に収納していました。
残りは自分の下着だけ。
いつものようにたんすの
一番上に入れようとしていました‥‥頭の中は。
でも下着を入れようとしていたのは
電子レンジでした。
(下着もチンしたほうが体があたたまる?)
いつもと同じ朝。いつもと同じように
灰皿の吸い殻捨てて、洗面所で洗って、
次に洗濯機を回して、と、
頭の中で順番を考えていたはずなのに。
なぜかその日はショートカット!
はっと我に返ると、
洗濯機の上に灰皿をあけている自分がいました。
(ああびっくりした)
友達とカラオケに行った時、
乾いたノドを潤そうと思い、
ストローに口をつけたのですが、
何度吸っても液体が出てきません。
「なんでっ? なんでっ?」
とよくよく見たら、それはマドラー
暗くて気づかれなかった事に助かりましたが、
その後、何度もマドラーを吸っていた私です。
(シィンヤンニャン)
今日、夕飯を食べているときに
やっつまいました‥‥。
今日のメニューはおそば、サラダ、etc‥‥。
私はサラダを取り分けようと思い、
取り皿を取るつもりが、
なぜかそばつゆの入ったお皿を取ってしまいました。
気づいたときにはサラダは既にそばつゆの中‥‥。
どちらのお皿も全然形が違うのになぜ‥‥?
(魔術師)
毎日、更衣室で着替えてから働く職場です。
その日は暑かったので髪をまとめるため、
ヘアブラシで髪をとかし、ゴムで縛る時に
ちょいとブラシを口にくわえました。
が、そのとき、柄の部分をくわえたつもりなのに
「ブラシ部分」を口にくわえてしまいました。
自分でもびっくり!
当然、その一瞬、更衣室の視線釘付け。
でも、まるで「いつものこと」みたいに
つぎの作業を続けました。
(かなりちくちくした)
中学生の頃、母が入院して
病院に一人でお見舞いに行きました。
病室に入ると、
なんと母のベッドのシーツや枕カバーは外され、
ベッドの上にはかごに入った立派な花が‥‥。
「お母さんが死んじゃった??」
頭の中が真っ白になってしばらく固まり、
同室の人に聞こうにもそのときに限って誰もいない。
呆然としていると、
「あら、またお見舞いに来てくれたの〜」
と聞きなれた声が。トイレ帰りの母でした。
パニックになりながら話を聞くと、
ちょうどシーツ交換の時間で、
花はお見舞いの人が持ってきてくれて
いすの上に置いてあったんだけど、いすを使うので、
ちょっとベッドの上に置いたとのこと。
お母さん!
いくらなんでもベッドの上はないでしょう!
(花束じゃないから考えてみたら変)
タバコを吸おうと、
いつものように窓を開け、
いざ火をつけようとしたら‥‥
タバコをくわえてなかった。
(エアー?)
読みながら自分の「まつがい」を
思い出したときこそ、投稿のチャンスです。
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明日も「まつがい」の特集ですよ。

イラスト:しりあがり寿


2008-05-17-SAT
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© HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN