その1228
うんうん‥‥え? どういうこと?
あんたの言ってることはさっきから変だぞ?
いや、キミの言ってることこそおかしいよ?
え? これ、なんの話? あれれ?
いや、そんな話、してないよ?
そうです、それが「かみ合わない会話」!
「言いまつがい」や「聞きまつがい」など
いくつかの「まつがい」が織りなす
世にも微妙なすれ違いのハーモニー。
いったいどこで会話がかみ合わなくなったのか
チェックしながら読むのもいいですね。
どうぞ、最後までのんびりお読みくださいませ。
友人が突然
「そういえば、Aちゃん、
 追い込まれたらしいよ」
と言いました。
私が「えっ?」と聞き返すと、
友人は「追いまれたんだって」
ともう一度、しかも満面の笑みで。
私が
「え? 何に? 誰に?」
と質問すると、
友人は不可解そうな顔で
「お兄ちゃんに、男の子。少しは喜んだら?」
どーやら「甥っ子が生まれたらしい」
と言っていたのでした。
(なぎさ)
ダイソンの掃除機の話を母にしたところ‥‥
私「ダイソンの掃除機が
  安く買えるんだって」
母「ダイソーの掃除機?」
私「ダイソーじゃなくてダイソン!」
母「ダイソーって100円ショップの?」
私「だからダイソーじゃないって。ダイソン」
母「だからダイソーでしょ?」
私「100円ショップで
  掃除機売ってるわけないでしょ!」
と言い合いになりました。
(たい子)
ずっと以前に聞いた友人の話。
高橋くんが京都に旅をした際、
「京都らしいお土産といえば?」
とお土産のお店で尋ね、お店の人が
八つ橋‥‥でしょうか?」と言うと
真面目に
「いえ、高橋ですが」
と答えた。
さらにお店の人に
おたべ‥‥でよろしいですか?」
と聞かれ、やはり真面目に
「いえ、おもちかえりで」と答えた。
ずいぶん前に聞きましたが、
いまだに覚えているナイスな会話です。
(ヨタぽん)
友人と2人で
自動車教習所に下見に行ったときの話。
私「パンフレットいただけますか?」
受付のお姉さん「一部ですか?」
私「えっ? 一部とか二部ってあるんですか?」
友人「二部ください」
しばらく意味がわからなかった私‥‥。
(ちょろんち)
肥料に関係する会社に勤めております。
この業界、商品名に
駄洒落やユニークな物がとても多く、
会社にも年配の方が多いため、
「いかにもおやじギャグらしい名前〜!」
と日頃から思っていたのですが。
先日、とある営業のおじさんが、
取引先と電話していた時の事です。
電話の相手が言う、
「マーチャンダイズ」という単語を、
その営業さんは知らない様子。
しかも、よりによって
「え? マーちゃん大豆?
と完全に勘違いしているらしく、
完全に噛み合わない会話で‥‥。
それはもう、必死で笑いをこらえました。
(経理のおね→さん)
会社の年上の方と話をしていたら
「○○(私です)さん、
 草刈民代に似ているよねえ」
「ええ〜! 似てないですよお〜
 (私ってそんなに
  くどい顔じゃないのになあと思いつつ)」
「でも、似てるって言われない?」 
「いえいえ、一度も言われたことないです。
 私の顔ってオトコ顔ですかねえ‥‥」
で会話が途切れたのですが
よくよく会話を思い返してみると、
私は「草刈正雄」と勘違いして話をしていた。
そう気づいたものの、
今更「草刈民代」と「草刈正雄」を
勘違いしていたとも言えず、
なにかすっきりしないまま仕事をしていました。
(草刈正雄って、古すぎ?)
以前、会社の上司がお得意様から電話で、
映画鑑賞券の買い取りを依頼された時。
上司「で、映画のタイトルは?
   『清掃夫(せいそうふ)‥‥
   なるほど社会派ドキュメンタリーですか?」
実際は、その映画はジョン・ウー監督の
ハリウッド映画『フェイス/オフ』
逆に、お得意様には『清掃夫』が
『フェイス オフ』に聞こえていたらしく、
普通に会話は続き
上司「へ〜、アクション映画!?
   主演はトラボルタと
   ニコラス・ケイジ、ほ〜???」
上司の頭の中では、作業着を来た
トラボルタとニコラス・ケイジが
バケツとモップで戦っていたそうです。
(それも見てみたい)
次の時間が「技術科」で、
友達と話していた時のこと。
「くぎ打つ前にボンド塗るんだよね」
「‥‥なんで急に英語になったの!?」
「は?」
『くぎ、イッツ・
   マイ・ボンド』って」
どんな作業ですかっ?
(夢兎)
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イラスト:しりあがり寿


2007-06-26-TUE
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© HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN