その1214
ふと世の中を見渡せば、
そこは固有名詞であふれています。
商品名、ブランド、キャラクター、
人名から番組名、映画のタイトル、などなど‥‥。
膨大な固有名詞を覚えきれず、
「言いまつがえて」しまう人を、
いったい誰が責められましょう?
さあ、「固有名詞の言いまつがい」特集。
本日も傑作満載でお届けいたします。
どうぞ最後までゆっくり楽しんでくださいね。
中学生の息子が
「ミスチルの新曲を手に入れた!」と大喜び。
「あれって、なんかの主題歌やった?」と聞くと
「そうよ。『とどろ』!
‥‥その中途半端な響きに
胃がもさもさしてしまいました。
(どろろ世代)
この前の友達との会話。
自分「映画で柴咲コウと
   共演している人誰だっけ?」
友達「んー‥‥。
   あっ、つまずき聡じゃん?」
そのあと友達にツッコミの嵐が。
(どろろ)
うちの母は、
「コブクロ」と言おうとして、
自信たっぷりに
「ごんぶと」と言ってました。
とっても強そうです。
(こころん)
ある日、レンタルショップに行くと言う母に、
「『I am Sam』借りてきてー」
と頼んだのに、帰ってきた母は
「置いてないみたいよ」と一言。
おかしいなぁ、と思いつつ
母のメモを見たら、そこには
『マイネームイズ TOM』と。
そりゃ置いてないでしょ!
(名前すらちがう)
お客さんと、
昔見たアニメの話で盛り上がっていた。
友人の節子さん。
楽しさ絶頂、ひときわ大きな声で
「あのほら、蜂のやつ、
 なんでしたっけ‥‥
 お母さんが女王蜂で、
 かわいそうな‥‥
 『はちみつミッチ』!?
なんかしあわせそうな名前ですが。
(きじむ)
小3の息子は、
『銀河鉄道999(スリーナイン)』
のことを
『銀河鉄道ナインティーナイン
と言いまつがえました。
(メーテル)
テレビを見てて微妙に名前が思い出せない人がいた。
「この人、
 『食いしん坊バンザイ』の人だよね?」
と家族に聞こうとしたら
「この人、うまい棒だよね?」
と言ってしまった。
(めんたいこ味)
私と妹、弟が小学生だったある夏の日の出来事。
日差しが強い日に
外に遊びに出ようとしているところに母が
「外、暑いけん日射病にならんように
 帽子かぶっていきーよ。
 あのアデランスの帽子
 どこやったんで〜」
アデランスの帽子って‥‥カツラでは?
ちなみにその帽子はアディダスでした。
(さわ)
微妙なネタなので、
採用されるかどうか分かりませんけど、
あまりにも抱腹絶倒だったので‥‥。
ある日、新橋駅地下の飲み屋街で一人で飲んでいると、
隣の席の50代と思しき酔客の会話が聞こえて来ました。
ちょうど、あの国が
「6カ国協議離脱」「核兵器開発」と表明して、
盛んに報道されている頃でした。
作業服のおっさん
「しかし怖いよなー、あの国は。
 親父の頃はまだ良かったんだよな。
 なんて言ったっけ‥‥
 キム・イル‥‥イル‥‥」
くたびれた背広の男
「キム・ウィルソンじゃねーか?
 ウィルソン
作業服のおっさん
「そうそう、ウィルソン。
 でも息子が色々危ないんだよなー。
 キム‥‥ジョン‥‥ジョン?」
くたびれた背広の男
ジョンソンじゃねえか?」
作業服のおっさん
「そうだ、ウィルソンにジョンソン
 うん‥‥(やや考えて)
 なかなか洒落た名前だよな」
もうおかしくて酒飲んでられないし、
カウンターのおかみさんは
下を向いて肩を震わせているし‥‥。
(軍曹)
最後のネタはもう、なんっていっていいのか、
とにかく、すごい。桁違い。伝説的。
ええと、こんなすごいネタじゃなくていいですよ。
身の回りのちょっとした「言いまつがい」で
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イラスト:しりあがり寿

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