その1195
テレビや雑誌の影響もあり、
いよいよ「言いまつがい」という言葉も
日常でふつうに使われはじめているのでは
ないでしょうか。
さあ、今日も楽しんでください、
元祖「言いまつがい」!
いろんな人が、いろんな状況で、
さまざまに「言いまつがって」いますよー。
どうぞ最後までごゆっくりお楽しみください。
バレンタインデーに失恋した私。
その日の夜、寝返りを打って一言。
「釣られるのはフライ」
白身魚かよ!?
本当に言いたかったのは
「フるのも辛いだろうけど、
 フラれるのは辛い」でした。
本来センチメンタルな空気に
浸るべきところだったのに‥‥。
つい、自分でも失笑してしまいました。
(釣った魚は調理済み)
相撲マニアの私。
父と大相撲中継を見ていて、
この力士は最近調子が上がってる、
という解説をしたかったのですが、
出た言葉は
「この人は最近
 のぼりうなぎで‥‥」
(しかも負けた)
卒業式の前日、手品の得意な友達が
トランプを使ったマジックを
先生に見せていました。
友達「先生、好きなマークと
   数字を言ってください」
先生「じゃあ‥‥
   クイーンの8!
(陽)
こないだ塾の数学の先生が
「えーっと点ピューやね」と言い、
点Pと点Qをつないでいました。
そのまま何事もなかったように
授業は進みました。
(たむら)
中学生の時の話です。
テスト開始の合図があるまで
机に伏せた解答用紙を
ひっくり返してはいけませんが、
誰かがペロっとめくってしまいました。
それを見た担任の先生が鋭い声で
「まめーっ!」
まだ、だめ、が
混ざってしまったようです。
その先生は少林寺拳法をやっていたので
「ショウリン」という
カッコいいあだ名があったのですが、
それ以来「まめ」と
呼ばれるようになりました。
(K)
スノーボードを見ながら
「右足が前とか
 左が前とかあるよね」
と私が言ったら、娘が
「ああ、ききききでしょ?」
「きき足」で踏み切って
「右きき」で着地しちゃったようです。
(にわのわに)
友人と遊んでいた中3の弟の部屋に
お菓子を持って行ったおちゃめな母。
ふすまを開け、アイーンのポーズで一言。
「キャイーーーーン」
二人は言葉を失い、
弟が母を追い払ったのは
言うまでもありません。
(じゅん坊の姉)
友達とお弁当を食べていて、
「これあげるよ〜」と言われ、
なにをくれるのか聞こうとして、
「なにあげ?」
と言ってしまいました。
からあげ狙ってたのがばればれで、
一同大爆笑でした。
(じん)
普段、飲食店で接客業をしている私。
先日仕事帰りにコンビニのレジで
ボーッとしながら待っていました。
お客さんが入ってきました。
コンビニの店員「いらっしゃいませ〜」
私「いらっしゃいませ!!」
唖然とする店員。
びっくりした顔の入ってきたお客さん。
まつがいをごまかすために
店員のお兄ちゃんだけでも
仲間にしようと
「お前誰やねん!」と小さな声で
自分にツッコムつもりがでできた言葉は
「お前、俺やねん!」
もう、わけがわかりません。
笑いにもなりません。
そこからどうやって店を出たか
記憶もないほど恥ずかしかったです。
(たまねぎ君)
友達が館内放送アナウンスで
「本日はご来園くださいまして
 誠にどうもすいません
(常に低姿勢)
いやあ、今日もおもしろかった。
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イラスト:しりあがり寿

 

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