その1136
観たテレビや映画の話をしようとして、
すごく有名な人の名前や作品の題名なんかを
どういうわけか「まつがっちゃう」ことって
ありませんか。ありますか。そうですか。
人名、タイトル、商品名。有名だからこそ、
「まつがえた」ときは周囲の突っ込みも激しい。
てなわけで今日は「固有名詞の言いまつがい」。
日々届くたくさんの投稿の中から選りすぐった、
ゆる〜い傑作をたっぷりお楽しみください。
私の姑がこの間映画を見てきました。
『僕たちの星条旗』
 よかったわあ〜」
シリアスな戦争映画が、
なんだか学園青春ドラマになっちゃいました。
(まろたま)
五年生男子が、電器屋のモニターを見て、
「あ、
 『伊豆大島からの手紙』だ!」
と。
でもそれは、『戦国自衛隊』の画像だし。
手紙が来たのは硫黄島からだし。
(やーみ)
先日テレビで放映されていた
『私の頭の中の消しゴム』を見ていたとき、
彼氏から電話がきました。
ちょうど中盤のとても重要な場面で、
私はオイオイ泣いていたのです
が、事情を知らない彼氏は
「どうしたっ??」と心配そう。
嗚咽をこらえて説明しようとした私は
「今、『私の心の中の下敷き』を‥‥」
「ペランペランじゃん!」
と大爆笑されました。
(文房具つながり)
家族そろって音楽番組を見ていたときのこと。
木村カエラさんが出て、
「あ、この人、今日は
 クレイジーミカバンド
 じゃないんだ?」
と妹。そうだね、と私は返事しました。
しかし数秒後、
「‥‥サディスティック・ミカ・バンドでしょ」
気づいた母による訂正。
絶妙な混ざり具合に私は気づきませんでした。
(ちょんた)
ある日、テレビを見ていたときのこと。
母「あら、この人、
  『ひとり芝居』
父「違う、
  『ひとり劇場』だべや」
‥‥父さん、母さん、
彼の名前は『劇団ひとり』です。
(ゆかり)
博学だけど、たまにポカをする友人の話です。
ドライブ中、大型トラックに
ピッタリ後ろにつけられ、
ちょっと怖い思いをしていた時、
その友人は言いました。
「まるで、
 ヒッチコックの
 『コンボイ』だ!」
それをいうなら
「スピルバーグの『激突!』」です。
その他、
犬養毅の生類憐れみの令」
というのもあります。
(いちろう)
「ほら、日曜日の夜にやってる
 へーちゃん(石坂浩二)の
 出てる番組で‥‥」
という話をしていましたが
番組名がとっさに出てこず、
日曜夜ということで
二つの番組名がリンクしてしまい
「あるある? うるうる?
 ‥‥あっ! 思い出した!
 うるうる探検隊!
最終的には松本君と西川君の
お二人まで絡ませてしまいました。
正解は「ウルルン滞在記」ですね‥‥。
(あいこ)
もうずいぶん前の事なんですが
吉野のとある神社の宮司さんが
「このあいだ
 WC・ニコルさんが
 来てくだはりまして
 WC・ニコルさんに
 こういうお話し
 させてもろたんですわ」
とかあれこれ語って下さったのですが、
ずっとWCのままでした。
(まあこ)
夫は夜遅く仕事から帰ると
軽く何かつまみつつ、
お茶を飲むのが日課になっています。
お気に入りのアップルパイがあったので、
「アップルパイがあるけど、
 お茶何にする?」
と希望を聞いたところ、
「モン・プチ!」
何か言いまつがっている気が‥‥。
‥‥猫のご飯じゃん!
一杯ずつドリップして入れる
「モン・カフェ」というコーヒーはあるけど、
猫のご飯はないよ‥‥。
(今度用意しとく?)
食堂で隣に座った上品な雰囲気のおばちゃま。
ご子息とそのお嫁さんらしき人と
結婚式の引き出物の相談で、
万引きやのメロンをつけましょう」
万引きや? それって千疋屋のこと?
あまりにもどうどうとしてたので
違和感を感じませんでした。
(かなえ)
私の母は
「言いまつがい」のことを
「まつがい探し」
と言っていました。
(タバサ)
え、こういうのでよければ
いろいろありますけど? というあなた。
ええ、そういうのでいいんですよ。
下の「投稿する」ボタンを押して、
なんのきなく投稿してみませんか?
そのエピソードを書いて送るだけです。
くり返しましょう。
そのエピソードを書いて送るだけです。
簡単でしょう?
そのエピソードを書いて送るだけなんて。
テレビや雑誌でしばしば取り上げられる
『金の言いまつがい』と『銀の言いまつがい』
こういった些細な傑作が
それぞれ700以上も収録されています。
本屋さんで見かけたら、
ぜひ手にとってみてくださいね!

イラスト:しりあがり寿


2007-03-26-MON
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© HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN