その1074
映画やドラマのタイトル、
著名人やキャラクターの名前、
はたまた商品名から地名まで。
さまざまな固有名詞が
今日もたくさん「まつがわれて」います。
すぐに正解がわかるものもありますし、
ん? 正しくはなんだっけ?
と、しばし考え込んでしまうようなものも。
どうぞ最後までのんびりと
お楽しみくださいませー。
うちの母は宮崎アニメの大ファンで、
新作アニメも気になっているようでした。
「今回は息子が作ったんだってねぇ。
 あの、ほら、『ゲド作戦』?」
壮大なファンタジーが、
一気に胡散臭いスパイものになってしまいました。
(「あの、ほら」はお約束)
話題のドラマ、
『14歳の母』を見るつもりが眠たくなってしまい、
私に録画を頼む、6年生の下の娘。
『12歳の母』!
 ビデオに撮って!」
‥‥そりゃ自分の年だろ。
その直後、高1の上の娘が自分の部屋から
『16歳の母』!
 ビデオに撮って!」
‥‥それも自分の年だろ。
若いのにとても言いまつがいの多い娘達、大丈夫?
(ペコ)
バンプ・オブ・チキンの
曲名の話をしていた時
「ほらあれだよ。
 『プラネタリウム』だっけ?」
と言い放った私。
「『天体観測』でしょ」
と娘の逆襲にあい撃沈‥‥。
(もっと脳トレしよう!)
先日お台場で芸人さんを発見。
離れて買い物をしていた母の所に駆けつけて、
「お母さん、あっちに芸人さんいるよ!
 ほら、あのおすぎとピーコの
 物まねする、双子のさぁ‥‥」
と言いかけたら、母はキッパリと
「あぁ、『ザ・ジャッジ』ね」
(「ざ・たっち」でした)
バラエティ番組を見ていた母。
「そういえば、昔、コント55号ってあったっけ」
と思い出したまではよかったけれど、
「キンちゃん、ギンちゃん
 コンビ組んでさ」と言いまつがい。
「それ、キンちゃんとジロウさんでしょ」
と娘に直された。
コント55号を見ていない娘のほうが
正しく言えたのに少しへこむ母だった。
(お笑い好きの一家)
関西人としてひさしぶりに
吉本新喜劇を見ていました。
メガネをかけた芸人さんの名前が
どうしても思い出せず、姉が言った一言。
「ハーリーちゃま?」
おしい! チャーリー浜でした。
(おしい言いまつ害)
姉とディズニーシーに行った時、
パーク内をうろついてる
キャラクターを見つけた姉が
「あっ! デップ!
と言ってました。
実際いたのはチップでした。
(デール派)
近所の居酒屋さんでのお話。
奥さん
「『ゲームの達人』、
 書いてる人ってだれだっけ?」
マスター
「えーとね、えーとね‥‥
 あ、シドニー・シャルダン!
新種の芳香剤ですか?
(ハカセ)
私がまだ小学生だった頃、叔母が
「何かお菓子でも買ってくる?
 えっぴかばせんとか?」
と言った。
もちろん「かっぱえびせん」のことです。
それ以来30余年、
我が家ではかっぱえびせんを
「えっぴかばせん」と呼び続けています。
(えび)
スーパーで新しいお菓子を見つけた旦那。
「ねえ、この
 ゴッキーボソボソ‥‥あれ?
 ボッキーゴソゴソ‥‥
はいはい、
「 ポッキー極細」買って帰ろうね。
(モカッチャ)
私の叔母が言いまつがいを‥‥。
「知り合いの娘さんが、
 今新婚旅行にイタリアのほら、有名な、
 あそこに行ったそうなの‥‥
 ベロベロベッチ!
それは、アルベロベッロでは?
(腰くだけ)
今年もフィギュアスケートの季節。
うちの母が
「徳川くん」と言えば、
それは織田選手のことです。
(もぐ)
連載開始より3年を数え、
このページにはじつにさまざまな
「固有名詞の言いまつがい」が
掲載されたわけですが、
そんななかから選りすぐりを
たっぷりと収録しているのが
『金の言いまつがい』と『銀の言いまつがい』です。
たとえば、『ハウルの動く城』や
「シルバニアファミリー」の
じつにさまざまなパターンの「言いまつがい」が‥‥
ああ、だめだ、思い出すだけでおかしい。
どうぞ書店で見かけたときは
手にとってみてくださいね。
みなさまからの投稿もお待ちしています!

イラスト:しりあがり寿


2007-01-23-TUE
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© HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN