その2866 ある日、いつもと変わらぬ のんびりした日常を過ごしていた俺の耳に、 あまりにも意外なことばが飛び込んできた。 そんなバカな！　ありえない！ 俺は耳を疑った。疑って、よかった。 だってそれは「聞きまつがい」だったのだ。 言われてみれば、そう聞こえなくもない？ お馴染みの「聞きまつがい」特集です。 正解を想像しながら読むのも、一興。

探し物をしながらテレビで流れていた 映画の予告編に耳だけ傾けていると 「戦士たちに、 　鹿児島支店が襲いかかる！」 と大仰なナレーションが。 脳裏には務める会社の鹿児島支店の 店長の顔が思い浮かびましたが、 正しくは、「過酷な試練」でした。 （ゆーに） テレビのニュース番組で、 季節の話題やちょっとした情報になったとき、 お寺の近くらしい風情のある街並みが映って 女性アナの明るい声で‥‥。 「こちら、だらしないです！」 えっ！？　ゴミ問題？ それにしてもそんな決めつけていいのか？ ‥‥と思っている間に 画面の隅に鹿の親子。 「奈良市内」か、そうですね。 （三毛猫） 何かをしながら、 テレビを音だけで聴いていた時の事。 アナウンサー 「約束おじさん監督の映画が完成し、 　記者会見が行われました」 私「ん？　約束おじさん？」 振り向いた画面には、 役所広司さんが映っていました。 （約束おばさん） いつものスーパーで、 １個100円のショートケーキを発見。 思わず母に、 「ねえ、ショートケーキが 　１個100円だって」 と報告すると、母は言いました。 「え？　消毒液が？」 （インフル対策） 学校で生活指導係の怖い先生が 「ワイシャツ！（の第１ボタンをしめろ）」 と注意してきたのに、 「あいさつ！」と聞きまつがえた私は 元気よく 「こんにちは！」 と言って笑顔で走り去りました。 先生、なんだかごめんなさい。 （逃げるが勝ち） 聞きまつがいなんですけど。 バスの中で耳にした、とある学生たちの会話。 「俺、小龍包苦手なんだよなぁ」 ああ、猫舌なんだな、と思っていると 「ああ、俺も。あと面接なぁ」 という答え。 ん？　話がかみ合ってないぞと思い、 よく考えたら、 「小龍包」ではなく「小論文」でした。 （食いしん坊玉砕） 朝、ご飯の炊き上がり待ちの台所で、 旦那が、唐突に 「今年は、児玉恵子なんだって」 誰？　政治家？　アイドル？　紅白司会？ 旦那の視線の先は、農協通信。 「天候の関係で、みかんのできが、 　小ぶりなんだそうだ」 うお〜〜、納得。 「小玉傾向」ね。 （静岡はみかんの産地） たった今起こったホヤホヤまつがいです。 会社で注文書の件についての電話。 私「え？ 　　一番ひどい百枚の注文書ですか？」 相手「１万２千百枚の注文書だよ〜」 すごい空耳だ。 （じぇりー。） 冷蔵庫の中身整理をする母娘の会話。 「コーンポタージュも捨てなきゃねぇ」 「は？　コロンボ退治？」 「コーンポタージュ！」 （志）

「聞きまつがい」「言いまつがい」 その他、どのような「まつがい」でも 私たちにメールで教えてください。 「あ、これだ！」と思ったら、 ためらわず「投稿する」ボタンをクリックし、 ことのあらましをささっと書いて、 その勢いで送信ボタンも押しちゃいましょう。 あれこれ悩まず、どうぞお気軽にー。 イラスト：しりあがり寿

2011-12-20

HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN