ほめ道を往く。
「ほめられて伸びる派」のためのページ。

連休中もフランソワーズさんはほめるのです。
ほめるものは身近に転がっているのです。
たとえば、そう、スーパーの棚にあったりするのです。
そこから驚くべき論理をひねり出したりするのです。
そのひねり出し方は、一見、非常に乱暴に思えるのですが、
本人はそれを、とても当たり前のように、
あたかも、冷蔵庫からマヨネーズを取り出すように、
軽々とやってのけるのです。
今回は「東ハト」をテーマに「魚売り場」の経営法まで。
え? どういう展開で? お読みください。



第三十回
東ハトをほめる。
〜「キャラメルコーン」にみる
 「魚売り場」での新しいマーケティング〜

みなさん、「キャラメルコーン」のパッケージ
どう思います?
すっご〜〜く、かわいいでしょ??

今、お菓子メーカーの「東ハト」さんが
すごい、勢いで「かわいい」会社に
変貌を遂げようとしています。

スーパーであの新しい「こっちを見ている」
「キャラメルコーン」を初めてみた時
「きゃ〜、かわいい!」と思わず、かごに入れましたよ。

「こっちをみている」のは「コーン君」っていうんだって。
真っ赤なパッケージの「コーン君」のくりくりお目目。
中身は変わってなくたって、容姿が変われば
それだけで、充分変わったってことなのね!
意外と見た目に踊らされている自分に驚きつつ
人の世なんて、所詮こんなもんか! と悟りやしたよ。

でね、「やるな〜、東ハト」とは
ずっと思ってたんだけど
こないだ、図書館で雑誌読んでたら
日経ウーマンだったか、アエラだったかに
「サッカーの中田英寿、東ハト役員に就任」って
書いてあるじゃない!!

みなさん、知ってた?
あの「ヒデ」が去年の夏に「東ハト」の
コーポレートブランド室の執行役員に任命されていたの!
わたしってば、全然知らなかったから
遅ればせながら、びっくりしちゃった!

そうか〜、彼はすごくおしゃれだし、スマートだし、紳士。
しかも、技術、精神力ともに、鍛錬と努力の人でしょ!
人並み外れた集中力だろうし
モノを見る感覚はすごく鋭そう!

う〜〜ん、いい人に目をつけたな〜〜!!
ふつう、思いつかないでしょ?
だって、サッカー選手よ!!
ボール蹴ってるんだよ!!
プロダクトデザイナーとか、アーチストじゃなくて
サッカー選手よ! しつこいけど。

「感動した!」(BY小泉)

で、「キャラメルコーン」は見事に不死鳥のごとく
蘇ったわけです。

「キャラメルコーン」
このお菓子について、子供時代からずっと
悩んでいることがあります。
それは「ピーナッツ」。

どうして入ってるのでしょう?

「ピーナッツ」が最後に残るでしょ?
あの時、いつも
「どういう考えでピーナッツを入れたんだろう?」って
万人が思うでしょ?

これって、もしかしたら、「作戦」じゃないの?
食べ終わる頃、「東ハト」という企業について
ちょっと、考えさせるためにわざと入れてるんじゃないの?

きっと、この謎を知りたいがために
「東ハト」に就職した人だっているはずよ!

ひょっとしたら、「ヒデ」が役員になったのだって
実はその謎に近づくための手段だったんじゃないの?

そこで「ピーナッツ混入の謎」のわたしの推理はこうです。

「東ハト」とは「東鳩」なのよ。
これは、事実でしょ。
「鳩」の好物は?
「豆」でしょ。

さあ、明智君、君にもわかるだろ?

いや〜、意外と簡単な理由だったんですね!

このことを、一刻も早く「ヒデ」に伝えたいけど
きっと、サッカーが忙しくてご迷惑でしょうから
遠慮します。

「コーン君」の目だまにも
すごい、秘密が隠されてます。

スーパーで「目が合う」でしょ。

これは、人の心をつかむのよ。
みなさん、「恋」するときって
必ず「目が合う」でしょ?
はっきりいって、そばにいても「目の合わない」人に
脈はありません!

絶対「好き同士」は「目が合う」んだから!
だって、見てるもん、絶対!

でね、「目が合う」と売れるということは
「魚売り場」もたぶん「かれい」「ひらめ」
あたりから売れていくはずなんです!

まだ、発表の段階ではありませんが
特別に教えてあげました。

今後の「東ハト」さんの快進撃を楽しみにしつつ
スーパーで「コーン君」と目を合わせつつ
魚売り場でリサーチをしましょう!

きっと、いつか何かの役に
立つでしょう!

そして、「ヒデ」は
「木村拓哉」さんと仲良し!
これが、なにより、素晴らしい!!



「万人が思うでしょ?」
「まだ、発表の段階ではありませんが
 特別に教えてあげました」
このあたりの不思議な理屈が、
多くの人をクラクラさせる理由でしょうか。
そして「ほめ道」の不思議なヒエラルキーの
頂点に君臨している感のある「木村拓哉」さん。
今週も流れの最後に出てきて締めてくださいました。
次回もおたのしみに。

イラスト:さとうみどり

2004-05-04-TUE


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