ほめ道を往く。
「ほめられて伸びる派」のためのページ。

フランソワーズさんが、
「ドラえもん」を取り上げたいと言うので、
「ああ、いいじゃないですか、ぜひほめてください!」
とお答えしました。
だって、「ドラえもん」といえば
子どもから大人まで、
ほんとうに幅広い層に受け入れられている
キャラクターですから、
それをあの独特の視点からほめれば、
みんなうれしいだろうと思ったんです。

ところが、届いた原稿を読んで驚きました。
「ドラえもん」で、そこ、ほめる?
目からウロコの「ほめ道」、今週も痛快です。



第四回
スネ夫をほめる。
〜女を幸せにできる男‥‥スネ夫〜

「ドラえもん」スキです。
中でも「スネ夫」、ある時突然炎のごとく
「スネ夫」への熱い何かが込み上げた私。

そりゃあ、子供時代はきらいでしたよ!「スネ夫」。
「意地悪」でいっつも強い「ジャイアン」に媚び売って。
「さ〜い〜あ〜く〜」と思っていました。

ところが、私も、年齢を重ね、大人になりました。
最近ではこの「ドラえもん」も
「この中で結婚するならだ〜れ〜だ?」
という大人の目線で見ることができるようになったのです。

まず、「のび太」。
本名、野比のび太。
一見、一番いい「夫」になりそうですが、それが違う!
何故ならば、「のび太」は残念ながら依存心が強すぎます!
だって、何かにつけては「ドラえもん」に頼ってるでしょ。
その上、時には「ね〜ドラえも〜ん、
ジャイアンをギャフンと言わせてよ〜」などと猫なで声で
「復讐」の片棒を担がせたりする、「悪いやつ」。
だから当然「夫」になっても「妻」のピンチも全て
「ドラえもん」任せ。
多分、「立会い出産」なんかは
「ドラえもん」が立ち会うんじゃないの?
「お産」のときの恨みって「離婚」に繋がるらしいので
彼とはお付き合いだけの方がよさそう。

次に「ジャイアン」。
本名、剛田武。
彼は「好きなタイプ」です。「男気」があるじゃん!
でも、ちょっと待って!!
忘れちゃいませんか?
彼の家の家業は「八百屋さん」。
これは、商売上手な嫁でないと務まりませんよ!!
「夫」は多分、「歌手」を目指して
「カラオケスクール」通い。
店番は全部「嫁」の仕事。
お義母さんとも、ずっと一緒だし。
妹「ジャイ子」も漫画家だから店を手伝えない。
「細腕繁盛記」に憧れてる人でない限り、
この結婚は困難でしょう。
「愛」だけではどうにもならないことがあるのよ!!
「燃えるような激しい恋」にはなるけど
そこは、「冷静と情熱の間」にしておいた方が無難。
アバンチュールを楽しむだけの方がいいでしょう。

さて、残るは私の一押し
「スネ夫」。「スネちゃま」。
本名、骨川スネ夫。
彼は結婚相手としては「最高」。
なにせ、実家が資産家。
年に何回も海外旅行へ出かけます。
叶姉妹ならこれだけでOKでしょ!
チョット見、「マザコン?」と思われがちですが
カレは「母想い」なだけ。
いつも、新しいラジコンや漫画を
ジャイアンに取り上げられて本当に可哀想。
でも、だからこそ「人の痛みがわかる男」なのよ。
強い「ジャイアン」と弱い「のび太」の狭間で揺れる
「スネ夫」は子供時代から「中間管理職」。
けっこう、ストレスもあるでしょうに、いつも明るく
振舞って・・・。けな気でしょ!!
だからこそ、
この過酷な時代を生き抜く力を待ってるの!!

「人にどう思われようと、その時その時うまくやる」
そんな、「スネ夫」をだれが責める事ができます??

結婚後も幸せですよ。
裕福だし、夫はストレスに強いし。
それに、実は「スネ夫」には
「スネツグ」という弟もいます。
今は訳あってニューヨークのおじさんの
養子として暮らしています。
ということは、「一人っ子」ではないので
いざと言う時、兄弟で力をあわせることもできる。
ニューヨークに兄弟がいるなんて!!
もう、「もらったも同然」!!(なにを?)

おまけに特技は「絵を描く事」。
なんて、優雅な!!
私だったら、ヌードモデルだってやってあげます。

だから、「しずかちゃん」は大人になって3人の間で
迷いもあるでしょうが、
「表面的な強さより、内面のしたたかさ」
「のんびりお気らくよりも、経済的なゆとり」
このことを念頭において、
是非、「スネ夫」をお選びください。
決して、後悔しないはずです。

このくらいでないと、この厳しい時代を
生き抜けないんだから!!

ちなみにそのことを子どもなのに
よくわかっているのが
「ちびまるこ」ちゃんの「みぎわ」さん。

お金持ちの「花輪」くんに猛烈にアタック中。
「花輪」くんは性格もナイスでしょ!
女性に対しては「ヘイベイビー〜〜」よ!
一度は言われてみたいフレーズよね〜!
男を見る目あるわ〜。

ちなみに「ドラえもん」の歌も変わってません。
でも、最近では色んな歌手の方が歌われています。
アレンジも色々挑戦中。
今は「渡辺美里さん」バージョンです。
余談ですが、「渡辺美里さん」といえばどうしても
言いたい事があります。
それは『「悲しいね」再度発売希望!!』
「悲しいね」って歌、知ってます?
最近主婦の間ではあまりの不況で
この「悲しいね」がキテルのです。
わたしなんかも何かにつけて
「か〜なしいね、かなしいね、かなしいね〜〜〜」と
つい、口から飛び出す今日この頃。

ま、そんなこんなの「ドラえもん」。
「スネ夫」の魅力、それは
「優しいだけでも、強いだけでもダメなのよ!」
そんなことを教えてくれるちょっとニヒルな
憎いヤツ!!
う〜ん。マンダム。




骨川さんのところのご子息をほめるとは、
完全に意表をつかれました。
そして、さらりと、「みぎわ」さんや
「渡辺美里」さんもほめていらっしゃいましたね。
解釈によっては、「マンダム」さえ
ほめているといえるかもしれません。

来週はいったい何をほめてくださるのでしょうか。
予想するだけ無駄だから
楽しみに待つことといたしましょう。

イラスト:さとうみどり

2003-10-28-TUE


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