SAITO
もってけドロボー!
斉藤由多加の「頭のなか」。

地下駐車場という名のラビリンス

品川の某ホテルに食事にいきました。
車は、そのホテルの地下駐車場、
B-9という区画にとめ、
エレベーターで上層にあがりました。
私が車を止めた場所、それがこの写真です↓。



食事を終えて戻ってみると、
そこに見知らぬ車がとまっていて
私の車の姿はない。
「あれ??・・・まさか盗難?」
冷静に駐車した時の記憶をたどったけど、
周囲の風景はまちがえなく同じ。
戻ってきた際の風景がこの写真です↓



どちらもおなじB9という番号です。
どちらもおなじ区画番号ですが、
後者の風景に私の車はない。
「間違いないはずだが・・・。」
そうおもいながら、駐車場内を捜索すること数分、
このミステリーのからくりがわかってきました。
この駐車場内には、
このホテルの地下駐車場は
三層にまたがっているのですが、
どのフロアも同じナンバリングが
なされているのです。
だから同一番号が三か所存在してしまう。
私は間違った階でエレベーターを
おりてしまったわけですが、その誤りに気付かない。
その三か所をカラーでみると、
下のような風景になります。
色違いの、まったく同じ景色を持つ場所が
三か所存在するわけです。、



駐車場という場所はラビリンスです。
どこをとっても景観がおなじで、
これといった目印がない。
番号だけが頼りということは、
「完全なるデジタル世界」です。
ナンバリングへの配慮がすべてを決定します。
今回の場合、ペンキの色がキーとなるわけですが、
そんなことはあらかじめいわれなきゃ気付きません。
利用者は番号だけを記憶して
そのフロアからとっとと退去します。
その際ペンキの色なんてみてません。
すくなくとも、記憶が格納される脳の部位が違い、
普通に思い出す情報ではありません。
もしナンバリングに配慮があれば
誤りにもっと早く気付いてたと思うのですが、
こういう中途半端なのがいちばんややこしい。
東京ドームの地下には、
線対称の位置に二か所駐車場があって、
しかも番号が今回のように同じです
(ただし最近はどうかしりませんが)。
うっかり他方に戻ってしまった私は、
トリックに気付くまで、
自分の車を求めてさまよい歩くはめに陥ったのです。

こういう「わかりにくさ」を明確化する基準は
でてこないのだろうか?
そうでないと、わかりにくい道路標識よろしく、
すべては「利用者側の不注意」、
として処理されています。
顕在化しない不都合、とでもいいましょうか、
あるいは、罰せられない罪、
とでもいいましょうか。
本連載ではこういったささいな不親切や
無配慮を取り上げてきました。
ゲームをつくっている人間なものだから、
こういった情報への無配慮を
(まるで口うるさい姑のように)
「運営者の怠慢」とついつい
思ってしまうからなんですが、
利用者としてみなさんはどう思いますか?


シーマンに関する情報は こちら(www.seaman.tv)まで。

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2003-08-18-MON

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