SAITO
もってけドロボー!
斉藤由多加の「頭のなか」。

国のサービスレベル その4
「空港で待つ」ということ


6年ほど前の話ですが
「グアムは東京から三時間、
 飛行機がお好きな方はハワイへどうぞ」
という名コピーに乗せられて
グアムに家族といったことがあります。
この名コピーは最近もリバイバルしたので、
ご存知の人もいるでしょう。
ハワイは6時間以上かかるのに、
グアム空港にはほんとうに
成田から3時間ほどで到着したので、
私は家族ともども感動した次第です。
なんといっても3時間半という違いは大きい。
が、しかし、です。この小さな島の空港では、
なんと入国審査で2時間近く
待たされることになったのでした。
理由は、(当時)入国のゲートが
ろくすっぽ整備できていないまま
観光客がどっと殺到してしまったためです。
(最近はゲート数は整備されたと聞きますが、
 その後二度といっていません)
子供は泣き始めるは、トイレは行列だわ、で
状況はじょじょに惨憺たるものへと移行してゆきました。
☆ ☆
人間の行動の予測というのは、
きっちりとした方程式が存在しないからやっかいです。
ラッシュ時の改札とか、高速道路の車線数とか、
グアムの入国審査ゲートとか、
あるいは繁華街の携帯電話のアクセスポイントとか、
とにかくピーク時とそうでないものの差が大きいものの
管理者はみな、リソースの割り振りに頭を痛めています。

その後に訪れた世界の名所「香港」(←昔の空港です)の
写真が下のものです。

ホンコン
香港の入国審査ゲート

さすが万全、おもわず写真を撮ってしまいました。
ラッシュに対応するためなのか
入国審査と出国審査のゲートが
リバーシブルになっているではありませんか。
まるでJRの改札です。
さすが歴史の長い世界のリゾートの
風格の違いとでもいうべきか。

シモキタ
下北沢の改札もいまはリバーシブルでスイスイになった

それにしても空港というのは、ミステリアスな場所です。
ウキウキ気分の訪問客とはウラハラに、
銃を持った兵士がにらみ付けてたりして、
設備やサービスに対して文句をいってはならない、
といった雰囲気があります。
でもこれからは国もサービスレベルが問われる時代。
もっと、「またせない国際空港!!」を
競い合うようになっていいのではないか、思うわけです。
小泉政権の誕生とインターネットが
ブロードバンドになりつつある時代、
つづく

2001-06-14-THU

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