SAITO
もってけドロボー!
斉藤由多加の「頭のなか」。

いまつくっているソフトの話
シーメール


3月15日は、
長い長い開発期間を経てやっと
新ソフトをリリースする日です。
『シーメール』というのがその名前です。
( www.seamail.tv)

カテゴリー名は<人間関係修復保全ペット>です。
(本日よりヨドバシカメラやT-Zoneの店頭で
 CD-ROMが無料で配布されていますので
 ご覧になってください)
このソフトは、こちらの連載にもありました
ドリームキャスト用「シーマン」の
次バージョンともいうべきタイトルです。
さて、なぜ大ヒットゲームの新作が
ゲーム機ではなくパソコンなのか、
という疑問をお持ちの方も多いと思います。
その理由は簡単です。
飼い主の行動をつぶさに観察するには、
マルチタスクマシンである必要があったのです。
そう、今度のシーマンは
「飼い主がどんな書類を作成しているのか」、
「どんな人からメールをもらっているのか」、
「どんな人と会っているのか」、
をつぶさに観察しているのです。

この『シーメール』の特徴を大雑把にいますと
その1 
餌ですが、今度のシーマンは、
「飼い主(ユーザー)宛に届いたメール」を
餌として育ちます。
(だから友達の少ない人には育てにくいかもしれません)

その2
「飼い主を取り巻く人間関係」を
シーマンは学習してゆきます。
(そのために飼い主の行動予定のカレンダーも備えています)

その3 
相手先まで出向いていって、
デートのアポをとってくれたり、
飼い主の『告白』を代行してくれます。
(飼い主とその相手との関係や新密度によって
 その内容は変化します)

といったものです。

平たく言えば、
飼い主をとりまく人間関係を
シーマンが観察しておせっかいをやくペットです。
デスクトップに棲息し、
飼い主の行動を観察しながら、
飼い主宛のメールを餌にして生きているペット・・・。
仲のいい(と思しき)知人は「友だちリスト」に登録され、
ユーザーの人間関係模様を構築します。
時として本人が直接いいにくいメッセージを
本人にかわって相手先に出向き、代弁してくれます。
必要であれば返事をもらって帰ってくる、というソフト、
いわゆる「エージェント」です。
今回のシーマンは
メニューから起動するアプリケーションではなく
PCのデスクトップ上に常駐しています。
いちいち起動しなくても、
ユーザーの行動を逐一観察して、
あれこれおせっかいをやれるようにするためです。
こうなってくると、想定されるライバル・ソフトは、
「マイクロソフト アウトルック」
ということになってきます(笑)



つづく

2001-03-18-SUN

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