とんでもない、原丈人さん。 次の時代のヒントは、この人のなかに?  第3部 「XVD」と「吉本隆明」を組み合わせ、 「スピルリナ計画」の難題を解決し、 「世界一の鉄道博物館」を建てるという話

第6回 吉本隆明 × 原丈人
吉本隆明さんのご自宅の居間と
新宿の紀伊國屋ホールを「XVD」でつなぐ、
吉本さんの講演会のライブ中継。
ええ。
やろうと思えば、できますか?
できますね。

実際にNHKが『@ヒューマン』という
総合テレビの番組で、
「XVD」を使って生中継をしています。

もちろんNHKだけでなく、
学校でも、中小企業でも、家庭でも
「XVD TX/RX150」という装置があれば
誰でも生中継ができるんです。
やった!
ただ、そのイベントだけの特別仕様になるから、
「XVD」の専門部隊に
システムを設計してもらう必要がありますけど。
それは、たいへんですか?

いえ、だいじょうぶです。

これまでも、国際会議だとか、
スポーツ、歌番組、博覧会なんかで
「XVD」を使いたいという要望が
あったんですけど‥‥
システムをひとつひとつ構築するのは手間なので、
やってこなかったんです。

そうなんですか。
でも、糸井さんがそう言ってくれるなら、
わたしもぜひ、ちからになりたい。
ほんとうですか? うわぁ‥‥。
本来、「XVD」の本領は、
そういうところにあるんですよね。

何しろ、遅れなく瞬時に画像が伝わる
リアルタイムの高精細な動画を、
1メガという狭い帯域で送ることができるのは、
世界ひろしといえども「XVD」だけですから。
ありがとうございます。
楽しみです、わたしも。

あのキレイな映像で、
みんなをビックリさせてみたいですね。

もう、吉本さんご本人が
すぐそこでしゃべってる感じ‥‥なわけでしょう?

ただのインターネット中継に比べたら、
臨場感とか迫力が、圧倒的に違います。
しかも、思想の巨人・吉本隆明さんが
自宅の座イスに腰かけたまま、
紀伊國屋ホールにライブ出演するなんて、
だーれも、見たことないはず(笑)。
リアルタイムのハイビジョン画像でね。
うん、うん。

ソニーでも、キヤノンでも、松下でも‥‥
ビクターでも、だいじょうぶかな。

とにかく、高精細なカメラさえ用意できれば、
あとはもう、システムを組み上げるだけ。

そんなに、難しいことじゃないでしょう。

なるほど、いいカメラがありさえすれば、
あの「原さんの世界」をのぞけるわけだ。

それって、あの昭和女子大学の講演会とは
また別‥‥なんですか?

※「吉本隆明 芸術言語論」は
 2008年7月19日、
 昭和女子大学人見記念講堂で行われました。

ええ、ですから、いまの段階では
どんな内容になるのかとか、
なーんにも決まってないんですけど(笑)。
でも、楽しみですね。
その昔、原田泳幸さんが
まだアップルコンピュータの社長だったとき、
イベント会場にいた原田さんと
別のところにいるぼくとを
パソコン同士でつないだことがあったけど‥‥。
こんどは、
「ハイビジョンで、リアルタイム」ですからね。
いまのところ、
「XVD」じゃなきゃできないことを、やります。
でも‥‥まぁしかし、
講演者が会場にいない講演会ってのも(笑)。
なんだか、おかしいね(笑)。
それも「XVD」が使えればこそ、ですよね。
そうそう、アップルの原田さんといえば、
彼もわたしもまだ若いころ、
当時キヤノン販売にいた原田さんにお願いして、
ウォロンゴング社のインターネット・ソフトや、
シバ社のルーターなどの
販売代理店をしていただいたころがあって‥‥。

ずいぶんお世話になったんですよ。
原さんが?
おたがい、まだ30代でね。
へぇ、お知り合いだったんですか。
1980年代後半から90年代前半くらいの話ですよ。
いまじゃ、すっかり
食べるほうのマックの社長ですけど(笑)。
ねぇ(笑)。
でもさ、原さんのお話って、
身近な人から直接は知らない人まで、
名前を聞いたことある人が
ぽっと出てくるからおもしろいんですよ(笑)。
ビル・ゲイツ率いるマイクロソフトにも、
わたしの会社・DEFTAの投資育成先の
SCO(サンタ・クルス・オペレーション)社の株式を
買いたいって
打診されたことがありましたよ、その昔。
え。‥‥すごい話(笑)。

あれは、1988年くらいだったから‥‥。

「Windows」が失敗したときのための
保険のための投資だったんでしょう。

当時は、マイクロソフトのOSは、
MS-DOSといいまして、
競合のアップルのとくらべると
はるかに
ユーザーインターフェースが劣っていたんです。

しかも、複数のユーザーを
同時にサポートすることができなくて、
この点、SCOのパソコン用のユニックスOSは、
格段に優れていたんですね。

そこで、マイクロソフトは、SCOに目をつけた。

われわれのほうも
マイクロソフトをユニックス陣営に
取り込めたらいいと考えたのです。

はぁ‥‥。

そんな話を急に聞かされたら、
「なんなんだこの人は?」って思われても
しょうがないですよ、ほんと(笑)。
今だから言える話で、当時は最高機密でした。
こんな話なら、いくつでもあります(笑)。
ともかく、吉本隆明さんのライブ講演で
「XVD」の技術、お披露目ですね。
うん。
同時に、バングラデシュで使われる技術には
こんな使い道もあるんだってことを
みんなに知ってもらうチャンスでもある。
ええ。

さらに、これ、観る側からしてみたら、
吉本さんと原さんのコラボレーションですから。

いや‥‥おもしろくなってきた(笑)。

そうですね‥‥ああ、そうそう。
ん?
使い道といえばね‥‥この「XVD」をね、
また別の、
おもしろいところに使おうと思ってて。
なんだ、なんだ?
<続きます!>
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2008-10-27-MON