ガンジーさん。
いつ途切れるかわかりませんが
今後ともよろしく。

430.ご近所の治安。

なんか物騒な世の中だよねぇ。
人はそもそも信用できない、という前提で
毎日を過ごすには、ものすごく大きなコストがかかる。
このコストが、いちばんやりたいことをやるための
コストを上回ることだってありうるだろうな。

ガンジーさん家は、偶然、
とてもセキュリティのいい場所になったらしいです。

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「ある出来ごと」

空き巣といえば鳥のいなくなった巣だけど
英語の場合は老夫婦だけの家。
日本ではドロちゃんのことをさすよね。
で、ガンジー家はひなどりが巣立って
67歳と61歳のめおとの二人だけ。
22歳の超高齢犬と10歳?の熟年犬、
そしてネコ3匹と一宿一飯の野良たちが数匹、
Notお出かけ人のタスデ美と犬のおかげで
空き巣殿のご来訪は心配しなくていい。

さらに防犯にとって好都合といっていいのは
近所のマンションの張り込みのために
警視庁の私服さんが数人交代でわが家に
監視カメラを設置し見張っていることだ。
道路をへだてた向かいの8階建ての玄関にピントを合わせて
24時間ジロジロやってる。

今の張り込みは楽だね、
カメラまかせなんで1日中張りついてるわけじゃない。
2人一組で毎日やってくるが
携帯でのやりとりとカメラのぞきで仕事はおわる。
何でも外国人の犯罪グループを追ってるんだそうだ。
刑事たちは言う、われわれが今追ってるのはほんの雑魚で
それを手がかりに大物を捕まえるとのこと。
そしてその大物とは蛇頭とヤクザらしい。

裏稼業の連中もグローバルになってきたね。
ヤクザが「あすこの家には現金がある」と情報をながし、
実行犯は外国からの密入国者たちで
彼らは命より金を大事にするヤカラだ。

バーチャルガンジーなので警察マル秘事項を
ばらせるんだが刑事たちはわが家を使っているものの
ガレージの外、下屋のしたでこそこそやってるだけで
われわれの生活にはなんら影響はない。
カメラ設置ではじめに交渉にきたときに
ひともんちゃくあったけどね。
むしろ熟年犬のパークは
かまってくれる相手ができて喜んでる。

エンプティーネストのわが家にはかっこうのお留守番だ。
はや一ヶ月ちかくになるが
まだしばらくは続きそうだから
タスデ美もガンジーも安心お出かけができる。
仕事をやめたガンジーなので来客がないのも
刑事たちには都合がいいだろう。
でもそこまで調べてから白羽の矢をたてたとすれば
気味が悪いなぁ。

いつのまにか外人さんがふえ、
それもアジア系の人たちは顔も似てるのでわかりにくい。
街で聞える言葉も日本語だけではなくなった。
警察官も外国語を話せないと困る時代になったようだね。
それも教科書言葉じゃなくて俗語を知らなきゃならない。
英会話教室で外人講師に質問した。
「サナバビッチ!」って映画でいってたけど何のこと?」
講師はびっくり仰天、そして大笑い、
四苦八苦しながら説明してくれたっけ。

さよなら、なんて新米外人は言ってるけど
じっさいに使われてるのは「じゃぁね!」か
「ばぁい!」だもんね。
そのうち彼らも、空き巣の意味をおぼえるかな。


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なんとなくテレビドラマでしか見たことのない、
「張り込み」みたいなことが行われているのね。
こういうときに、もともと『番犬』だった犬さんは、
実は役に立たないのでしょうねぇ。

(つづく)


※『出前ガンジー』あるいは『ガンジー水戸黄門』の
企画について。
ガンジーさんの行脚先を募集しています。
詳しくは9月24日付けの『ガンジーさん』
ごらんくださいませ。

2001-11-02-FRI

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