ガンジーさん。
いつ途切れるかわかりませんが
今後ともよろしく。

363.流行語のことから。

流行語のことから、コトバの重さを考える。
ガンジーさんらしい展開で、
「わたしゃ、も少し背が欲しい〜〜」みたいな、
寄り道ばなしをしながらだけれど、
おもしろい新鮮な発言も多いぜ。
「どの部分ですか?」なんて訊くなよ。
それぞれの人なりにちがうんだから。
・・・なんて、ガンジー的文体で書いてみたよ。

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「言葉の重さ」


この頃は使われないと思うが、
この、のうたりんめっ!と人をののしる言葉があるけど、
あれは脳足りん、のことなのかなぁ。
それともドイツ語のナフタりンにこじつけて
言い出したことなんだろうか。
誰にでもある脳細胞の数に不足はないはずだと思うけどね。
どこの誰が言い出したかわからないのが流行語だ。
まるでボーフラのようにいつのまにか蔓延してる。

女子高生にその震源地を見ることが出来るそうだが、
われわれ爺バァにかぎらず
若い人ってのはどんな年代にもモテル。
どんどんそのゴールデンエイジから遠ざかっていくので
さみしい想いもあってね。
だから真似しちゃうんだろう。
ところがそのわれわれ世代の、
あこがれの若者たちはほとんどが不平満々。
やれもっと背があればいいのにとか
鼻の形がどうの目の大きさが、などと
ぶつぶついってるらしい。
美容整形が繁盛してるのもうなずける。

ガンジーの青春時代もそうだった。
163センチの背たけは当時では
それほど低いほうではなかったんだけど
ユウジロが出てきてから
とたんに影がうすくなってしまったわい。
で、やはり不平満々よ。
オヤジのやつもっとでけぇ女と結婚してりゃいいのに
なんてことすら思ったよ。

そこでまた流行語にもどるけど、
歌は世につれ、なんていうが
あれは歌詞のことだよね。
ま、悲しい曲もあるけど歌詞のほうが優先されそう。
お茶より菓子のほうがいいタンゴよりダンゴがいい。
そしてこれらの流行語は寿命も短い。
流行語の流行後は使い捨てで再生はきかない。
これもまたボーフラのようにはかない命だ。

ムカシ国会でね面白い言葉が生み出されたことがある。
「厳粛なる事実」というのがそれだ。
何のことだと思う?
なんと妊娠したとの告白だ、議場でだぜ。
代議士同士の恋愛をすっぱ抜いた無粋のやからがいてね。
その女性代議士が問い詰められておもわず口にした言葉だ。
気の毒だったなぁ。
それ以来、厳粛なる事実、はいっせいを風靡したぜ。
TVの登場いぜんだったが
新聞はいっせいに書きたてた。
新聞ってのは煽動がお好きのようだね。

ユウジロがイカスとか、ハクイなんてこと言ってたなぁ。
意味は近所のおっさんとかに聞いてくれ。
女の浮気を不倫というのは何故?
姦通罪のあったムカシの言葉じゃないのか。
男の場合は浮気だもんね。
教会で永遠の愛を誓ったのだから男だって不倫のはずだ。
牧師にせかされて愛ウイル、じゃないか
アイ、ウイルなんて言っちゃうからいけないんだよ、
メイビーと答えておきゃよかったのにさ。

愛、してます、と、愛してます、は意味がちがう。
前者は時間をあらわし後者は心の状態だ。
愛、おわりました、愛してました、が
それぞれの過去分詞だじょ。
なんだかガンジーにもわかんなくなっちゃったい。
愛があれば...と、ラヴ イズ エヴリシングと
若い時は思うんだなぁ、
でもこれ違うよ、むしろおたがいが夢をもったほうがいい。
ささえあってその夢を実現させる努力こそ
結婚にあたいする。
愛は花火、と以前書いたけど愛はボーフラでもある。
あっ蚊がはいってきちゃった!
ガンジーを親とおもったのかな?

ガンジー

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『愛があれば...と、ラヴ イズ エヴリシングと
若い時は思うんだなぁ、
でもこれ違うよ、むしろおたがいが夢をもったほうがいい』
って部分に、ぼくは共感した。

矢野顕子の『ひとつだけ』って曲に、
こんなふうな歌詞があったんだよ。
おおよそ、こんな詩だよ。
「欲しいものはたくさんある。
 だけどいちばん好きなのは、
 あなたの口から、あなたの夢、聞くこと」
ぼくは、この詩が大好きでさ。
いいだろう?ぼくがアッコちゃんと歌をつくるときには、
この詩をいつも仮想の目標においているんだよ。

(つづく)

2001-08-27-MON

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