ガンジーさん。
いつ途切れるかわかりませんが
今後ともよろしく。

151.はじめやらおわりやら。

ガンジーさんにいつも感心するのは、
その「見立て」のうまさだ。
何かが、どう見えるか、どう見せられるのか、
それが「見立て」というものだと思うのだけれど。
これは、ぼくの好きな江戸町人文化の得意とするところだ。

見立てのセンスこそが、江戸っ子の洒落だと思う。
いわゆる駄洒落も大好きなガンジーさんだけれど、
その「見立て」のいいのが書かれた時に、
こころの奥で小さく拍手してくださいな。

今回の見立ては、「はじめとおわり」。
オートバイ乗りの目で、それを見つけたんだね。

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「あれ?これ?」 

天気のいい日のぶらぶら歩きが楽しい。 
クルマが少ない通りがいいね。
急がないから、3,4キロは平気で歩けるよ。
そういう日は猫もお出かけだ。 
またたび、を探しに股旅姿で。
ガンジー、何故か、猫によく出会う、
そして子どもと猫にモテるんだ。
当方としては、ありがた迷惑、に近いなぁ。

ガンジーも旅に出たい!寅さんのように 
「じゃ、タスデ美よ、達者でな!」
なぁんて見栄をきってね。
九州がいい!九州に一緒に、
違う!九死に一生を得たんだから。
湯布院で温泉に、キムチのようにグチョグチョに浸かって、
京都小物を売ってる25歳のお兄ちゃんの店を見たい。 
ガンジーメールをくれたセンスのよさそうな若者だ。
会ってお互いにガッカリするかな?

バイクで出かけると何故か、
岬とみれば突端まで走りたくなる。
だから北海道や九州は人気が高い。 
地のはずれ、に何かがありそうで行くんだ。
美しい女が、波を見ながらたたずんでいたりしやせんかと、
助平根性も手つだってさ。
端っこ、とか山のテッペンとかは、
いろいろな物事の初めと終わりに似ている。

親族である諸君は別として、
これを読んでくれてる、ほぼ日の読者の中には、
「死にぞこないの爺いが、何をほざいてるか!」とか、
「一向に死ぬ気配がねぇじゃねぇか?」など、
無視あるいは退屈しはじめてる人も
いるはずだし、それがむしろ当然だな。

ご期待に応える時期がいつなのか
ガンジーにだってわからないよ。
僻んでるように聞こえるだろうが、
立場が変わればガンジーなんかきっとそう思うぜ。
ブラックユーモァで言われる 
「他人の不幸は楽しい」だね。
あるいは、「悲しみを探す楽しみ」と言いかえるべきか?

そんな事を考えながら歩く陽だまりの道、
背筋を伸ばさなくっちゃ。
屋根瓦を見たり、鬼瓦のようなおばさんに会って、
若かったであろうムカシの顔を
どうしても想像できず悩んだり。
出窓が物置のようになってる家を見て、
ムカシの「だらしない女」を思い出したり、
外を歩くといろんな発見があるから嬉しい。
 
美長女殿も、源の散歩の時、
こんな楽しみをみつけてみては如何かな?
空き巣の下見? と思はれないようにね。


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「空き巣の下見?」ってのも、見立てだよね。
今日の『親戚新聞』は、かなりの傑作だったなぁ。
「ムカシのだらしない女」ってのも、
肉付きまで感じさせてくれるね。

(つづく)のみならず、下にスクロールせよ。

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ガンジーさんが、鼠穴に来てくれたよ!

1月22日(月)、ガンジーさんが
鼠穴を訪ねてきてくださいました。
darlingとじっくりと話したんだけど、
その冒頭のごくごく一部を、お伝えしますね。



テンガロンハット装着のライダーだぜ!


糸井
     ガンジーさん、こんにちは。

ガンジー
     はじめまして!(握手)

糸井
     いやあ・・・思っていたよりも、
     100倍くらいお元気そうで! 何よりです。
     もうみんな病気だってこと忘れてますから。
     誰も見なくなるまで、やりましょうね(笑)。
     今日は、ありがとうございます。

ガンジー
     いえいえ、イトイさん忙しいでしょう?
     ぼくのほうは、まあ、こんなですから
     時間がないんだけど、あるんです。

糸井
     あ、時間が、ないけど、ある!
     また名言だなあ。
     ガンジーさん宛てには、
     いっぱいメール来てますけど、
     メールあたりするといけないから、
     ぼくがダムの役目をして、
     ちょろちょろ流してるんです。

ガンジー
     たしかに、
     いろんなことを思われてるって、
     うれしいときもあるけれど、
     ある意味では疲れるもんです。
     ・・・ダムかあ、うまいなあ。
     うまいこと言いますね、
     職業柄なんでしょうかねぇ。
     ぼくもだじゃれ一生懸命考えてますから。
     がんばりますよ。
     もう、必死で考えてるから。

糸井
     (笑)

ガンジー
     まあ自分でも
     よくこんなに下らないことを
     考えるなあと思いますけれども。
     技を磨いてですね。

糸井
     (笑)漢字変換で、まず行きますもん。
     あ、ガンジーさんって、
     でかい女の人が好きなんですよね?

ガンジー
     (笑)いや、それは昔のことで、
     今は少し、好みも変わりましたよ〜。
     小柄な感じの・・・。
     ほら、やっぱり、お茶漬けも
     食べたくなるじゃないですか。
     橋をかけて、自分がよじのぼったりしないと
     いけないような女の人はねえ。

糸井
     (笑)

ガンジー
     昔はあこがれもしたんですけど(笑)

糸井
     あはははは(笑)。



・・・こんな風にしゃべりはじめながら、
じっくりと、だじゃれのこと、愛のこと、
奥さんのこと、仕事のこと、バイクのこと、
いろいろなことを、おたがいに話していました。


ガンジーさん、
来てくださって、ありがとうございました!
おっもしろかったです。
めちゃくちゃ、かっこよかったぜ!!!

2001-01-23-TUE

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