フランコさんのイタリア通信。
アズーリにいちばん近いイタリア人の生活と意見。

【速報】
インテル、新監督と契約!!



インテルが監督を変えました。
新監督のロベルト・マンチーニは、
セリエAの監督の中で最も若く、
まだ30代。この11月に40歳になります。

彼を新監督に迎えるについては、
ザッケローニを解任せざるを得ず、
インテルは慎重に時を選びました。

ザッケローニの年俸300万ユーロの契約は、
まだ向こう1年残っています。
この報酬を、解任されても支払うという約束のもと、
ザッケローニは解任を受け入れました。

インテルのオーナーであるマッシモ・モラッティは、
昨年に解任したヘクトル・クーペルにも、
いまだに報酬を支払い続けています。
クーペルはアルゼンチン人の監督で、
コモ湖のほとりの素晴らしい邸宅で暮らしています。
彼の契約も2005年までですから、
この支払いも向こう1年は続きます。

でも、石油業者で大金持ちで我が儘なモラッティは、
セリエAの来シーズンには、
なにがなんでもマンチーニに
インテルのベンチに居て欲しかったのです。
マンチーニを納得させた契約は、
年俸400万ユーロで、向こう4年間という内容です。

インテルは、イタリアで、
たぶん最も愛されているチームで
ティフォーゾの数も膨大ですが、
余りに長い間、そう、もう15年も、
「スクデット」を取れずにいます。
イタリアチャンピオンを勝ち取ったチームが
翌シーズンにはシャツに縫い付ける、
イタリア国旗の赤白緑をデザインしてある
三角形のワッペンを、
インテルは来期こそは取りたいのです。



ロベルト・マンチーニは僕の長い間の友人です。
僕は彼がサンプドーリアでプレイしていたころから
彼を良く知っていますが、このサンプドーリアは、
まさに彼が新監督として就任するインテルの
ライバルであるユーヴェやACミランを、
宿敵とするチームです。

ユーヴェやACミランというと、
長いあいだ「権力」によって成り立っているチームです。
ユーヴェの親会社は産業界の権力であるFIATですし、
ACミランのオーナーは政治界の権力の頂点である
ベルルスコーニ首相です。
そして、このふたつのチームの
「権力」に対する「反発心」こそが、
インテルのティフォーゾたちに
ロベルト・マンチーニを受け入れさせました。
彼が、インテルの黒青軍団に、
最も人気のある監督だったのです。



訳者のひとこと
フランコさんから速報がとどきました。
じつは月曜日(14日)に、
フランコさんからメールで
こんなしらせを受け取っていました。

「今週中、早ければ現地時間で明日か明後日に
 インテルの監督交代がありそう。
 新監督にはロベルト・マンチーニが
 就任することになりそうです
 (このことはまだナイショね。)
 破格の条件でレアルマドリットから
 強烈なラブコールが
 続いていたんだけれど、
 本人の希望もあって、
 インテルからの正式な就任要請を
 待っていた状況なんです。
 インテル会長、モラッティの
 意思決定待ち。
 実は去年の同時期にもこの話題で
 イタリア中が盛り上がったんだけど、
 モラッティの超優柔不断に振り回されて、
 見送りになっていた案件でした。
 記者会見直後に速報を送ります」

そして16日に届いたのがこの速報記事です。
翻訳/イラスト=酒井うらら

2004-06-17-THU

BACK
戻る