エナガのねぐら。  カワイイ小鳥の観察記 フロム富士山麓
 
今週のエナガ  今週もイロイロありました。  観察日 2012年5月3日 − 5月9日
 

5月3日、大雨の中1号巣の様子を見に行ったところ、
無事に給餌(きゅうじ=餌やり)を続けていました。

▲雨のなか給餌する1号巣の母さん。

4日、5日もがんばっておりましたが、
6日になってヒナがダメになったらしく、
給餌をやめてしまいました。(あー)
この後8日まで毎日1〜2時間待ってみましたが、
親が戻って来ることはありませんでした。
3月21日から47日間も観察を続けた巣でしたが、
まことに残念な結果となりました。(うー)

給餌をやめた母さんはその後、
巣の近くで餌をさがしたりして、
元気に過ごしております。
(ホッ)

5号巣は順調そのもの。
毎日ずっと巣への給餌を続けています。

▲雛に餌を運ぶ5号巣のエナガ。

どのくらいの頻度で餌を運んでいるかを知りたくて、
5月8日の朝7時から8時までの1時間観察してみました。

7時00分 観察開始
7時06分 2羽(ペアで給餌)
7時24分 2羽
7時30分 1羽(1羽で給餌)
7時33分 1羽
7時35分 1羽
7時37分 2羽
7時42分 2羽
7時51分 1羽
8時00分 観察終了

結果をまとめますと…
・1時間で8回(延べ12回)給餌しました。
・給餌の平均間隔は6.375分です。
・給餌の最長間隔は18分です。

こういったデータをとっておくと、
他の巣を観察するときの参考になるのです。

7号巣を放棄したあと、2日間だけ
1号巣のヘルパーをしていたペアが、
9日になって、なぜか急にまたやる気を出し、
新しい巣(9号巣)を作りはじめました。
モミの木の中腹、高さ10メートルくらいの枝先です。
今回は、木の周囲を丹念に調べれば、
巣の位置が見えるポイントがありそうです。
明日から詳しく調べてみようと思います。

▲どのコケを毟ろうかなー?

▲新緑の森で、猛烈に働いております。

それにしても、すでに5月9日ですから、
このまま順調に繁殖したとして、
雛が巣立つのは6月15日あたりになるでしょう。
エナガの雛は普通、梅雨入り前に巣立つようですが、
関東から東海は6月8日が梅雨の入りの平年値。
ちょっと遅すぎる様な気がしますね。

ま、ともかく、経過を見守りまーす。

 

その8 ヒソヒソ話

エナガ監視員のみなさん、こんにちは。

インターネットで検索すると、
京都、多摩、埼玉、神奈川と、
もうホント日本のあちこちで、
エナガの雛が巣立っているようです。
各地で串団子になってる巣立ち雛を発見した
監視員さん達があげる「ぎゃー」の雄叫びが、
日本を覆い尽くしております。
よきかな。よきかな。

さて今日は、エナガの群れが、
額を寄せあってヒソヒソ話を
するところを紹介いたします。

まずはこれ、
真冬の午後に見たシーン。

▲上空20mのツタの中で相談。

午後、のんびりと木の実を
食べていた群れ(E6)が、なぜか突然、
上空20mのツタがからまったところへ集合して、
3分くらいヒソヒソとやっておりました。
はてさて、いったい何を相談していたのでしょうか。

お次はこちら。冬の朝のJ12。

▲左の2羽が話してるところへもう1羽やってきて…

▲右と真ん中が話し始めました。

(話の筋には関係ないけど、
 左の子の表情がスッゴイ好き)

エナガの群れは、時おりこうして、
飲み物も食べ物もなんにも無いところに集まって、
ヒソヒソと何事か相談しているようです。

そういえば、ニホンリスの親子が、
木の上でヒソヒソと耳打ち会話を
していたのを見たこともあります。

あー、彼らが、ナニを言ってるのか、知りたい!

うちの犬の気持ちなら大体わかるんですが。
散歩とか遊べとかゴハンとかゴハンとかゴハンとか。

それでは皆さん、また来週〜!

2012-05-15-TUE
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