担当編集者は知っている。


『狸の夫婦』
著者:南 伸坊
価格:¥ 1,575 (税込)
発行:筑摩書房
ISBN-13:978-4480814890
【Amazon.co.jpはこちら】


タイトルを見るとなんじゃこりゃ? と思うでしょうが、
これは、著者である南伸坊さんとツマの
「へーへー ぼんぼこりんの日常生活」(帯より)
のエッセイなのです。
小さな事件(鼻血ブーとか!)は起きても
大きな事件は起きません。
ためになったり、役に立ったりもありません(笑)。
でも、こういう暑い日に
のんびり扇風機にあたりながらページをめくれば、
ちょっと幸せになること請け合い。
そうそう、「ほぼ日」も登場しちゃいます。
南さんの暢気な日々をどうぞ〜。
(ツルミ)


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担当編集者 /
    筑摩書房 四條詠子


南さんとの初対面は、筑摩に入社した2004年の春。
最初の仕事として、南さんの単行本
『笑う茶碗』を担当させて頂いた時です。
編集未経験だった私は、右も左も分からず
本づくりの段取りや実務をこなすだけで精一杯。
それでもところどころ抜けてしまい
「それ、編集者の仕事だよ」と
南さんに教えて頂く始末‥‥(苦笑)。
南さんと言えば
「ガロ」の編集長まで務められた編集のプロですから、
私のようなひよっこが担当になって
さぞや心許ない気持ちになられたと思います。
でも振り返ってみると、
あの頃近くでお仕事ぶりを拝見させてもらい、
かけて頂いた言葉は、
その後の私の基礎の部分にあると思うので、
南さんにはとても感謝しています。

その後も、私が所属している
ちくまプリマー新書のお仕事や、
現在も好評連載中のWebちくま「チークマくん」などで
お世話になっており、
事務所にもわりと頻繁にお邪魔させて頂いています。
お伺いすると南さんの面白さは言わずもがな。
いつも私を楽しませてくれるのがツマの文子さん。
愛すべき無二のキャラクターの持ち主で、
つねに笑いを探求していらっしゃいます。
それに南さんとの掛け合いがまた絶妙!
「こういう夫婦っていいなあ」と思わせてくれる
名コンビなお二人なのです。
その名コンビぶりは『笑う茶碗』
(書名は「あとがき」に種明かしがあります)でも
存分に発揮され、
お陰様で読者の皆さまからも大好評を頂いていたので、
続編のようなものを作りたいなあと考えていました。
『笑う茶碗』のもとになったのは、
月刊「日本橋」というタウン誌に連載されている
「シンボーの日々是好日」というタイトルなのですが、
単行本が出来てからも連載は続き、
毎月拝読するのを楽しみにしていたので、
ある程度回数を重ねたところで、
また単行本にまとめてみませんか? と提案すると
快諾して頂きました。
こうして生まれたのが『狸の夫婦』です。

今回は本づくりに際して、
「とにかく気楽な気持ちで読んでほしい」という
南さんのご希望を受けて、文字組みはゆったり、
イラストも大きくにこだわりました。
月刊「日本橋」連載時は
スペースの関係で、どうしても
イラストが小さくなってしまうので、
『狸の夫婦』では
南さんのイラストを一頁大で
楽しんで頂けるようにしました。
すべて本書のための描き下ろしです! 





ともに本書より。©南伸坊



装丁ももちろん南さん。
実は当初、筑摩で南さんと言えば
『笑う〜』という書名がラインナップとしてある、という
イメージがあったので、
『狸の夫婦』で何の本かわかるかな? という
一抹の不安があったのですが、カバーの狸が二匹、
月を見上げているイラストを拝見したとき、
あまりの可愛らしさに完全にノックアウトされてしまい、
書名もこれで正解! と思ってしまいました。
帯にも、カバーと本の内容にピッタリなコピーを
お寄せいただきました
(なんだか私、あんまり仕事してないですね‥‥)。

本の中身は、あいかわらず可笑しくて、のんびりしていて、
ユルユル感がたまらないエッセイになっています。
通勤途中の裏道にある、
大好きなジンジャーの花が咲く場所を
通るのを楽しみにしていたのに、ある日そこに
乱暴に自転車がかけてあったりするのを見つけるや、
「ジンジャー救出大作戦」と称して、
白昼堂々持ち帰って保護してみたり、
巣を作るのがものすごくむずかしい場所に、
毎年巣を作ろうとして
失敗し続けているツバメのために、
本職の農家になった友人から
土とワラを取り寄せてみたり、
企画部(ツマ)がいきなり動いて、
熱田神宮の「おほほ祭り」へ日帰りツアーを決行!
おほほと笑うはずが、
みんなワーハッハッと笑うのを聞いて、
ほんとは「おほほ祭り」じゃなくて、
「うへへ祭り」とか「うひゃひゃ祭り」の
可能性があるんじゃないかと
探ってみたり‥‥。
二人の絶妙なコンビネーションを見るにつけ、
何気ない日常の中にも面白いことはいくらでもあるし、
楽しむのにお金をたくさんかける必要もないんだなあと、
思わせてくれます。
中でも私の一番のお気に入りは「プチトマト切断事件」。
友人夫婦のエピソードと重なって、
大いに笑わされてしまったのですが、
詳細は本でお楽しみ頂ければと思います。
もちろん、書名にもなったタイトル「狸の夫婦」も
素敵なお散歩エッセイになっています。
ぜひご笑覧下さい。


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『狸の夫婦』
著者:南 伸坊
価格:¥ 1,575 (税込)
発行:筑摩書房
ISBN-13:978-4480814890
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2008-08-12-TUE

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