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| 担当編集者は知っている。 |
web上での書き下ろし4コママンガ『会社へGO!』が、 連載終了後、タイトルをかえて本になりました。 著者は、コミックエッセイ「強気な小心者ちゃん」シリーズ などで知られる鈴木ともこさん。 請求書のデザインを検討してばかりの部署があったり、 なにもしてない? と思えるような部長がいたり‥‥ 「でも、憎めないんだよね」ってとこまで含めて、 こんな人、うちの会社にもいます! と 言いたくなるような人やできごとばかりです。 会社や仕事がテーマではありますが、 思わず、ぷぷぷと気が抜けてしまいますよ。 この本を担当されたヴィレッジブックスの 阿部さんにお話をうかがいました。 (「ほぼ日」小川) ************************************** 担当編集者 / ヴィレッジブックス 書籍編集 阿部友良 「“会社”をテーマに描いてみたいんですぅ!」 本作の企画打ち合わせ時、著者の鈴木ともこさんは、 拳を力強く握りしめ、担当の瞳を真っすぐに見つめました。 それはまるで、本作に登場するキャラクター、 熱血編集者“マッキー池田”のように。 ![]() ▲ 本書より。(すべて©鈴木ともこ) 鈴木ともこさんの代表作は、 自らを主人公として描いた『強気な小心者ちゃん』。 小心者であるが故に余計な心配ばかりしてしまうし、 上手くコトが運べない‥‥。 そんな自分を客観的に “ふつうにどこにでもいる困った人”として表現した 上記作品は、多くの読者から共感を得ました。 本作で鈴木さんは、自分だけではなく “ふつうにどこにでもいる困った、面白い人”に 注目しました。 忙しくなると、いずこかへ身を隠してしまう上司、 TPOを選ばぬ熱血さで、同僚から暑苦しく思われる人、 自分で望んでいないのに、キャリアを重ね、 いつの間にか結婚が遠のき、恋愛論だけ憶え続けるOL、 どんな仕事をしているのか、 同じ会社にいてもよく分からない人‥‥ どこの会社でも必ず一人はいる人たち。 そんな彼らこそ、 ギャグ漫画の登場人物にぴったりなのでは! 加えて会社には独自のルールや行事があります。 本作では、毎週月曜日の朝礼で 社長が全社員に訓示を垂れます。 でも、そこでは、ほとんど社長の個人的なコトが語られ、 そして聞かされている社員は 「そんなん、どうでもいいよ‥‥」と欠伸を噛み殺す。 そんな意味のないことが、 会社では「ふつうのこと」として存在する。 それって、実はとても変。 ![]() ▲ 本書より。 鈴木ともこさんから手渡されたキャラクターラフ。 そこには、どこにでもいそうな、 おじさんたちがびっしりと描かれていました。 「本当にふつうのおじさんたちですねえ」と笑う担当に、 鈴木さんは微笑み 「ふつうって、 実はふつうじゃないってことを描いてみたいです」。 ![]() ▲ キャラクターラフ画。 そして、どこにでもありそうな会社を舞台に、 どこにでもいそうなサラリーマンたちが活躍する 物語は始まりました。 マッキー池田、本間さん、 福原部長、吉原部長といったおじさんたちに 熊田さん、優子、ともこといったOL‥‥ 鈴木さんの手によって生み出された登場人物は、 きっとみなさんが働く会社の誰かに似ています。 そんなキャラクターたちも 約一年間の連載のなかで成長していきました。 なかでも初期では目立つ存在ではなかった、 パンチパーマをかけた無口な男、“パンチ菅谷”は 物語に欠かせないキャラクターとなっていったのです。 ![]() ▲ 本書より。 著者の後書きにもあるように、会社には時間が流れ、 人をどんどん成長させていきます。 そして人が成長していく陰には、楽しいこともあるし、 勿論辛いこと、悲しいこともあります。 「明日は会社に行きたくないな‥‥」。 そんなとき、この『ふつうの会社とパンチパーマ』を 手に取ってください。 “ふつう”の会社で働く“ふつう”の面々が、 肩の力を抜いてくれ、 きっと明日の仕事を楽しくしてくれるはずです! さてはて、 本書のタイトル『ふつうの会社とパンチパーマ』ですが、 決定までには色々とありました。 ちなみにウェブ連載時のタイトルは『会社へGO!』。 鈴木さん、担当編集ともに、 「前向きすぎるのが、ちょっとなあ‥‥」と言うことで、 変更することになったのです。 それからお互いにタイトル案を持ち込むものの、 ピンとくるものがないまま、 遂に第一シーズン最終回を迎えてしまいました。 いよいよ決定しないと、ヤバいっ! という状況下での新宿の喫茶店。 鈴木さんから出されたタイトル案、 『ふつうの会社とカニ』。 ‥‥“ふつう”というキーワードは、 作品のテーマだから良しとして‥‥ カニかあ‥‥と、鈴木さんを前にして、 しばらく担当は沈黙。 「‥‥カニは‥‥ちょっと‥‥うううむ」 「カニ‥‥ちょっと分かりづらいですかね?」 「うーむ、うーむ‥‥読者を呼ぶパンチがない‥‥かな」 「パンチですかぁ‥‥」 「パンチがないっすねえ‥‥パンチがない‥‥ パンチ‥‥!! そうだっ!」 「パンチパーマだっ!」 (鈴木さん、担当、二人声を合わせて) 机の上に立ち上る、裏主人公・パンチ菅谷の幻影。 「パンチだ!」「パンチパーマだ!」とはしゃぐ二人。 優雅に午後の紅茶を愉しむ一般客の瞳は 「なんだ? この人たちは」と語っておりました。 ![]() ▲ 今回の「担当編集者は知っている」のために、 鈴木さんがイラストを描き下ろしてくださいました。 と、そんな経緯がございました。 ちなみに愛称は略して“会パン”です。 書店でお買い求めの際には、 是非「かいぱんをください」と言ってみてください。 97%出てこないことをお約束します。 また必ず、スポーツ用品店等では お求めいただかないようお願い申し上げます。 ふつうにSPEED社のレーザー・レーサーが 出てきちゃうかもしれないんで。
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担当編集者さんへの激励や感想などは、
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2008-06-13-FRI
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