担当編集者は知っている。



『ふつうの会社とパンチパーマ』
著者:鈴木 ともこ
価格:¥ 1,155 (税込)
発行:ヴィレッジブックス
ISBN-13:978-4863320017
【Amazon.co.jpはこちら】


web上での書き下ろし4コママンガ『会社へGO!』が、
連載終了後、タイトルをかえて本になりました。
著者は、コミックエッセイ「強気な小心者ちゃん」シリーズ
などで知られる鈴木ともこさん。
請求書のデザインを検討してばかりの部署があったり、
なにもしてない? と思えるような部長がいたり‥‥
「でも、憎めないんだよね」ってとこまで含めて、
こんな人、うちの会社にもいます! と
言いたくなるような人やできごとばかりです。
会社や仕事がテーマではありますが、
思わず、ぷぷぷと気が抜けてしまいますよ。
この本を担当されたヴィレッジブックスの
阿部さんにお話をうかがいました。
(「ほぼ日」小川)


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担当編集者 /
 ヴィレッジブックス 書籍編集 阿部友良


「“会社”をテーマに描いてみたいんですぅ!」

本作の企画打ち合わせ時、著者の鈴木ともこさんは、
拳を力強く握りしめ、担当の瞳を真っすぐに見つめました。
それはまるで、本作に登場するキャラクター、
熱血編集者“マッキー池田”のように。



本書より。(すべて©鈴木ともこ)


鈴木ともこさんの代表作は、
自らを主人公として描いた『強気な小心者ちゃん』
小心者であるが故に余計な心配ばかりしてしまうし、
上手くコトが運べない‥‥。
そんな自分を客観的に
“ふつうにどこにでもいる困った人”として表現した
上記作品は、多くの読者から共感を得ました。

本作で鈴木さんは、自分だけではなく
“ふつうにどこにでもいる困った、面白い人”に
注目しました。
忙しくなると、いずこかへ身を隠してしまう上司、
TPOを選ばぬ熱血さで、同僚から暑苦しく思われる人、
自分で望んでいないのに、キャリアを重ね、
いつの間にか結婚が遠のき、恋愛論だけ憶え続けるOL、
どんな仕事をしているのか、
同じ会社にいてもよく分からない人‥‥
どこの会社でも必ず一人はいる人たち。
そんな彼らこそ、
ギャグ漫画の登場人物にぴったりなのでは!

加えて会社には独自のルールや行事があります。
本作では、毎週月曜日の朝礼で
社長が全社員に訓示を垂れます。
でも、そこでは、ほとんど社長の個人的なコトが語られ、
そして聞かされている社員は
「そんなん、どうでもいいよ‥‥」と欠伸を噛み殺す。
そんな意味のないことが、
会社では「ふつうのこと」として存在する。
それって、実はとても変。



本書より。


鈴木ともこさんから手渡されたキャラクターラフ。
そこには、どこにでもいそうな、
おじさんたちがびっしりと描かれていました。
「本当にふつうのおじさんたちですねえ」と笑う担当に、
鈴木さんは微笑み
「ふつうって、
 実はふつうじゃないってことを描いてみたいです」。



キャラクターラフ画。


そして、どこにでもありそうな会社を舞台に、
どこにでもいそうなサラリーマンたちが活躍する
物語は始まりました。
マッキー池田、本間さん、
福原部長、吉原部長といったおじさんたちに
熊田さん、優子、ともこといったOL‥‥
鈴木さんの手によって生み出された登場人物は、
きっとみなさんが働く会社の誰かに似ています。
そんなキャラクターたちも
約一年間の連載のなかで成長していきました。
なかでも初期では目立つ存在ではなかった、
パンチパーマをかけた無口な男、“パンチ菅谷”は
物語に欠かせないキャラクターとなっていったのです。



本書より。


著者の後書きにもあるように、会社には時間が流れ、
人をどんどん成長させていきます。
そして人が成長していく陰には、楽しいこともあるし、
勿論辛いこと、悲しいこともあります。
「明日は会社に行きたくないな‥‥」。
そんなとき、この『ふつうの会社とパンチパーマ』を
手に取ってください。
“ふつう”の会社で働く“ふつう”の面々が、
肩の力を抜いてくれ、
きっと明日の仕事を楽しくしてくれるはずです! 

さてはて、
本書のタイトル『ふつうの会社とパンチパーマ』ですが、
決定までには色々とありました。
ちなみにウェブ連載時のタイトルは『会社へGO!』。
鈴木さん、担当編集ともに、
「前向きすぎるのが、ちょっとなあ‥‥」と言うことで、
変更することになったのです。
それからお互いにタイトル案を持ち込むものの、
ピンとくるものがないまま、
遂に第一シーズン最終回を迎えてしまいました。

いよいよ決定しないと、ヤバいっ!
という状況下での新宿の喫茶店。
鈴木さんから出されたタイトル案、
『ふつうの会社とカニ』。
‥‥“ふつう”というキーワードは、
作品のテーマだから良しとして‥‥
カニかあ‥‥と、鈴木さんを前にして、
しばらく担当は沈黙。
「‥‥カニは‥‥ちょっと‥‥うううむ」
「カニ‥‥ちょっと分かりづらいですかね?」
「うーむ、うーむ‥‥読者を呼ぶパンチがない‥‥かな」
「パンチですかぁ‥‥」
「パンチがないっすねえ‥‥パンチがない‥‥
 パンチ‥‥!! そうだっ!」
「パンチパーマだっ!」
(鈴木さん、担当、二人声を合わせて)
机の上に立ち上る、裏主人公・パンチ菅谷の幻影。
「パンチだ!」「パンチパーマだ!」とはしゃぐ二人。
優雅に午後の紅茶を愉しむ一般客の瞳は
「なんだ? この人たちは」と語っておりました。



今回の「担当編集者は知っている」のために、
鈴木さんがイラストを描き下ろしてくださいました。


と、そんな経緯がございました。
ちなみに愛称は略して“会パン”です。
書店でお買い求めの際には、
是非「かいぱんをください」と言ってみてください。
97%出てこないことをお約束します。
また必ず、スポーツ用品店等では
お求めいただかないようお願い申し上げます。
ふつうにSPEED社のレーザー・レーサーが
出てきちゃうかもしれないんで。

著者の鈴木ともこさんのHPです。
また、この本の特設ブログもございます。
あわせてどうぞご覧くださいませ!

鈴木ともこ ホームページ
 ドロップ

会パンblog
 『ふつうの会社とパンチパーマ』特設ブログ


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『ふつうの会社とパンチパーマ』
著者:鈴木 ともこ
価格:¥ 1,155 (税込)
発行:ヴィレッジブックス
ISBN-13:978-4863320017
【Amazon.co.jpはこちら】

担当編集者さんへの激励や感想などは、
メールの題名に本のタイトルを入れて、
postman@1101.comに送ってください。

2008-06-13-FRI

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