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作者は180万部の大ベストセラーとなった 『白い犬とワルツを』のテリー・ケイ。 舞台は100年前のアメリカの田舎町。 野球選手になる夢にやぶれた青年が、 故郷に帰る列車の中で、 偶然、美しい少女と出会います。 ‥‥ここで二人が恋に落ちれば ふつうの恋愛小説なのですが、 この物語はそう単純には進みません。 予想をいい意味で裏切られ続ける、 静かな深い愛の物語です。 担当された新潮社の三室さんに お話をうかがいました。 (「ほぼ日」渡辺) ************************************** 担当編集者/ 新潮社 文庫編集部 三室洋子 『ロッティー、家(うち)に帰ろう』は、 『白い犬とワルツを』の著者テリー・ケイによる、 もうひとつの愛の絆の物語です。 <あなたには白い犬が見えますか>のコピーで、 今でも確実に読者を増やし続けている 『白い犬とワルツを』は、 1000冊近い新潮文庫を担当してきた筆者にとっても、 生涯忘れられない作品のひとつです。 老境を誇り高く生き抜こうとする老人の気骨ある姿が すがすがしく描かれており、 単行本担当編集者はその辺りの読者を想定して、 少し渋めの本つくりをしました。 実績を積んで3年後に 文庫化ということになりましたが、 その際、単行本愛読者カードを参考にして、 少し若めの読者を設定しました。 青い瞳の大きな白い犬が幻想的な、 インパクトのある塩田正紀さんの装幀は好評で、 千葉県のある本屋さんが立てて下さった 手書きPOPが発端となって 世紀の超ベストセラーが生れました。 春に始まった<感動の輪>は広がり続け、 その夏、毎日のようにあった取材への応対の忙しさと、 増刷通知の嬉しさと驚きは、今も忘れられません。 とてもたくさんの方たちが、 わたしもあんなに愛してくれる人がほしい、 こんなにも愛せる人とめぐり合いたい、 家族の絆を考え直した、 涙なしには読めなかった という感想を寄せてくださいました。 さて、新潮文庫7月新刊として今度刊行された 『ロッティー、家に帰ろう』は、 この『白い犬とワルツを』から10年後の作品です。 テリー・ケイらしい工夫の凝らされた語り口で、 訳者の兼武氏によれば 『白い犬とワルツを』と 肩を並べる傑作かもしれないとか。 「あたしはあなたといると安心するの。 ときどき、ただあなたに触れてさえいられれば それでいいって思うことがある。 ‥‥たぶん、それは、 誰かがそこにいるってことを感じていたい、 それだけの気持ちかもしれないわ、 誰か自分のことを大切に思ってくれる人が 自分のそばにいるっていう」 ‥‥百年前の、まだ純情だったころのアメリカを舞台に、 一人の薄幸の美女と彼女をめぐる人々の世界を、 丁寧な筆遣いで描いた、スケールの大きな物語です。 ‥‥マイナーリーグを解雇され、 野球への夢破れたベンが、 故郷の南部に帰る夜汽車で知り合った 天使のような美女ロッティー、 可愛くて好奇心旺盛だがどこか投げやりで 諦めきったようなところがある彼女は、 この初めての汽車旅も、 セールスマンに騙されていることに 気づいているのかいないのか―― 貧しい家を「ちょっと出てきただけ」と 無邪気に言い切るロッティーを理解できないまま、 しかし二人の間には深く通い合う心が生れます。 その後の運命的な2回の出会いを経て、 二人の心は深く結びつき、 周囲の人々の運命をも大きく変えながら ロッティーの魂の故郷を探す旅は続いていきます。 ここに描かれている“愛”は、 私たちが知っている今ふうの愛ではありません。 忙しい現代が見失ってしまいがちな、静かな愛、 それがこの小説のテーマです。 人に与え続けたロッティーが、 自分のために欲しかったのは、 一体どういう愛だったのか、 そしてロッティーは 果たしてその愛に生きることが出来たのか? ロッティーの愛は一体どこにあるのか? ――180万人以上の人たちの感動を呼んだ 『白い犬とワルツを』の著者による、 もうひとつの愛の絆の物語 『ロッティー、家に帰ろう』は、 この夏一番のお勧め作品です。 **************************************
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2007-07-06-FRI
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