担当編集者は知っている。


『飼育マニュアルに吠えろ!』
著者:石川利昭
価格:1,680円 (税込)
発行:青山出版社
ISBN-13: 9784899980759
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著者は「ムツゴロウ動物王国」NO.2である
石川利昭さん

本書は、35年間、
2000匹の犬と生きてきた石川さんが、
既存の飼育マニュアルや
犬のしつけの常識を真っ向からくつがえし、
経験に基づいた犬の飼い方を教えてくれる本です。
この本を担当された青山出版社の
高橋祐子さんにお話をうかがいました。
(「ほぼ日」渡辺)

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担当編集者
/青山出版社 高橋祐子


■石川さん、吠える!


「ムツゴロウ動物王国、行ったことある?」
後に一緒にこの本を作ることになる、
マンガ家のエビ沢キヨミさんと飲んでいた時のことです。
すぐに食いつきましたよ。
私、『ムツゴロウとゆかいな仲間たち』世代、
ど真ん中ですから。
「犬にごはんをあげる時、
 石川さんが演説するんだけどさ‥‥」
「石川さん」といえば、王国初期メンバー、王国の重鎮。
あの「石川さん」の話が聞けると知って、
いてもたってもいられなくなったんです。

初めてお会いした時、石川さんは吠えていました。
「どうか、犬に人間の残飯、
 残りものをあげてください!」
「『無視』は犬の心を壊します!」
「人間は犬のボスにはなれません!」
「犬はオオカミのルールなんて守ってないんです!」
驚きました。
すべて、既存の飼育マニュアルに
書かれていることとは、ま逆なんです。
そして、何よりも犬たちへの愛情が伝わってきました。
テレビで見た石川さんより、
何倍も何倍もかっこよかったんです。

■「オオカミ祖先論」


▲「人間を見下ろすと、犬がワガママになる」
 だとすると、地面より高いところに床がある
 マンションで犬は飼えないことに!?


犬への間違った認識は、
「オオカミ祖先論」が発端だと石川さんは言います。
「犬を人間の目線より上にあげてはいけない」
「人間より先にエサを与えてはいけない」
「部屋を出る時はまず人間から」‥‥
これって全部オオカミ祖先論から、始まっているんです。
そもそも犬は人間と共に生きる「家畜」であって、
野生の魂で生きてるオオカミとは違う生き物。
なのに、
「あれしちゃダメ、これしちゃダメ。
 小さい頃からのしつけが大事!」
といった飼育マニュアルが、
飼い主さんたちをがんじがらめにしているんですよね。
そして一番困っているのは、他でもない、犬たち。
そこで、立ち上がったのが石川さんです。
犬たちに代わって、
世の飼育マニュアルに真っ向から
吠えることになったのです。

■豚しゃぶ、コロッケ、ソーセージ♪


▲正面右のエサにはおいしそうなトッピング。
 左はドライフードだけ‥‥。


「人間の食べ物は味が濃いから犬に与えてはいけません」
これもよくいわれていますよね。
でも、王国の犬たちのごはんにはコロッケ、
ソーセージ、ポテトサラダ、煮干し、
牛乳がトッピングされてるんです。
人間の残り物、残飯です。
それを犬たちが実においしそうに食べるんです。
ごはんの前に、恒例の石川さんの演説がありますから、
犬たちも「待ってました!」
って感じですごくうれしそうなんです。
柴のミゾレなんて、自分はもう食べられないのに、
他の犬から食器を守ってガウガウしてたり。
「何がしたいの!」ってお客さんにつっこまれてます。

石川さんの言葉で
「赤飯年齢」というのがあるんですけど、
これは犬がある年齢になったら、
その後は「余生」と考えて、
犬の好物をあげましょうというもの。
実際、王国の長寿犬たちは、牛乳や豚しゃぶ、
ハムやチーズを好んだということです。
犬がよろこぶエサ、犬がヨダレをたらすエサが、
犬の生きる力になると石川さんは考えます。

サモエドにしろ、柴にしろ、
石川さんの犬はみんなコロコロでプクプク。
毛並みもモフモフしてて、
打ち合わせ中もつい、なでまわしちゃうんです。

■ありのままの犬たちを見て!



この上の写真は、
ネコのシロップがフレンチ・ブルの赤ちゃんの
保育士役をしているところです。
フレンチ・ブルの赤ちゃんが
ネコのシロップにちょっかいを出しまくるんですね。
「ああ、世の中にこんなにかわいいものがあったのか」
と心底思いました。



また、この写真は、
子柴がラブラドールのセンタロウ兄ちゃんに
キャンキャンしてるところです。
もうかわいくて、色校を見ながら腰砕け状態でした。

写真を担当したのは、王国スタッフの野村恭太さん。
犬の写真で、こんなに気の抜けたというか、
心を許した表情ってなかなか撮れないですよね。
スタジオ撮りの写真は美しいけど、
エサとかで目線をコントロールさせることも多いし、
どうしても「作りもの」感が出てしまいがちです。
その点、王国の犬たちは
撮影用のいいかっことかもしてないから、
ほんと、ありのままなんです
(特別なシャンプーもしませんでしたし)。
その分、デザイナーさんは泣いておりましたが‥‥。

■ミゾレこそスター!?


▲マンガに登場する石川さんとミゾレ。

エビ沢キヨミさんの描く王国マンガ、
これがツボにハマっている人も多いんです。
ナビゲーター役のミゾレ、
実物は「負け犬」だし、太ってるし、愛想は少ないしで、
目立たない存在だったのに、
この本が出てから、人気が急上昇してるとか。
他にもユニークな王国の仲間たちが
マンガで登場してます。
ちょっと昭和の匂いがする、
絵のタッチとコマ割に注目してください。



▲こちらが本物のミゾレ。
 マンガの方が若いかも。


■すべては人と犬が笑顔になるために。

休日出勤の日曜日。
なにげなく見たネットのニュースに
「ムツゴロウ王国崩壊の危機」の文字が!
ビビリましたよ。
原稿の催促どころじゃないですよね、
王国がなくなっちゃうというんですから。
翌日、慌てて王国に向かいました。

王国は報道陣でうまってました。
忙しそうに原稿を打つ記者、カメラを向けるカメラマン。
ところが石川さんは、またしても犬の生態について、
記者に吠えていました。
「こうやって雑多に育てると
 おおらかな犬になるんです!」
ちょっと拍子抜けしました。
犬たちは気持ちよさそうにグウグウ寝ていますし。

でも、後から知りました。
危機報道の翌早朝、
「何かの足しになるかと思って‥‥」
とやってきてくれた老夫婦の言葉に、
石川さんは号泣したそうです。

王国での仕事、
悩める飼い主さんへの「出前アドバイス」、
閉園後の動物たちの世話、などなどなど、
目が回るような忙しさの中で、
石川さんはこの本を書かれました。

すべての人と犬が笑顔になるために、です。

愛犬家の方はもちろん、
ペットビジネスに携わっている方にも
ぜひ、読んでもらいたい1冊です。

お知らせ
『飼育マニュアルに吠えろ!』の最新情報は
青山出版社のホームページをご覧ください。

写真も満載。石川さんの最新情報はこちら。
いしかわさんの命がいっぱい

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『飼育マニュアルに吠えろ!』
著者:石川利昭
価格:1,680円 (税込)
発行:青山出版社
ISBN-13: 9784899980759
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2007-05-01-TUE

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