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| 担当編集者は知っている。 |
東京のおいしいお店やお菓子屋さんを 紹介した新しいタイプのガイドブック。 「お菓子といえばここ」 「手みやげといえばここ」 「軽食といえば、やっぱりここでしょう」 ひとつのテーマにそって、 父と娘がそれぞれのおすすめの店を選んで競い合い、 ああだ、こうだ、語り合うようすにほのぼの。 世代も財布の中身も違う父と娘の おすすめの選び方の違いも興味深いです。 この本を担当された六耀社の田辺さんに お話をうかがいました。 (「ほぼ日」渡辺) **************************************** 担当編集者 /六耀社 田辺利香 出合いは小さな地図 今からちょうど4年前のこと。 いつものように ギャラリーのスペース・ユイさんからの 展覧会案内をいただきました。 はがきのmapがいつもと違います。 その小さなmapにひかれて、 「東京さんぽ」の会場を訪れました。 いつもの静かできちんとした空間に 大きなmap「東京散歩繪圖」がありました。 ユイの木村さんにご紹介いただき、 細かく書きこまれた地図を前に 井の頭線の話から神楽坂の投扇興まで、 なんやかんやと話が弾みました。 ユイの作家さんのなかでも、 ピカ一の若さでういういしい ユズちゃん(著者のイラストレーターの大澤祐寿子さん)。 若さに似合わず、眼のつけどころが大人というか、 だれもが安心する優しい話し方、 真っすぐとした眼差しが、 汚れた当方の心までもワクワクさせてくれました。 さらに、展覧会が終わって、 またまた心憎い可愛いお礼状に、いちころです。 その頃、デザイン専門の版元からの脱却を計り、 新しい実用書を考え、暗中模索の日々のわたしには 清涼剤のような出合いでした。 それから1年たって、 あの「東京さんぽ」を基にした ガイド本をつくりませんか、と相談したところ、 興味深い内容の企画を提案してくれました。 「初老」と表現するコピーライターの 父君(大澤邦彦さん)との競演です。 ひとつのおいしいものをテーマに 父vs娘 それぞれのお薦め2軒の紹介と もう一品のお薦めとご近所情報も合わせた、 お役立ち情報を載せることにしました。 味覚の感性がちがう 生きた時代がちがう 財布の中身がちがう そんなふたりが散歩にでたら 花の東京はおいしさだらけ 当時、23歳の小娘ユズちゃんの企画趣旨です。 なんと渋いこと。 弊社代表は当時、「そば打ち」に夢中だったところに、 提案のひとつがそば屋「神田まつや」vs「蕎亭大黒屋」。 一発、OKとなりました。 よくある食べ歩き本ではなく、 父君のこだわりや食べ物への情感が しみじみと心に届きます。 掲載候補店リストはひとり50店舗ずつ、 父君の方がハイカラ、娘渋好み、といった印象でした。 「おみやげさがし」
打合せのたびに、おいしいお土産を手に 苦手な新宿に来ていただきました。 ロールケーキはそんなにおいしくないって 印象を持っていましたが、 このお土産で、今までの概念が吹き飛びました。 お菓子って進化するんですね。 お菓子レシピ本でも、やけにロールケーキが 席巻していたのを不思議に思っていましたが、 これだったんですよ。 夢見心地になるふわっふわっのロールケーキでした。 ごちそうさまです。 「おなかいっぱい」
大澤家はどぜう好きです。 本書にも、とんかつやうなぎや天ぷらの 「おなかいっぱい」編に登場します。 「なかなか一緒に行ってくれる人がいないんです」って。 どぜうは日常的でない当方も その発言にはいささか驚きましたが、 確かにヘルシーなんだけど、 親子対決できるほど食べているのは、 よくあることではないと思います。 なので「こんど、どぜう食べにいきましょうよ」と さらっと言われると、ちょっと構えてしまいます。 ごめんなさい。 「さてひとやすみ」
甘党親子の本領発揮項です。 資生堂パーラーの ゴージャスなストロベリーパフェを 午前中の予約で本当に食べられるのか心配しましたが、 大澤家にはおめざ(※)の習慣があるそうです。 また、大澤家の伝説のひとつである、 父君の叔父様のいっぷくへのこだわりは、 平常心で注文ができる店ということだそうです。 最近、いっぷくすることのない当方は 無性に喫茶店で珈琲を飲みたくなりました。 いっぷくするという行為は大切にしたいと思いました。 ※ 朝、子どもが食べるお菓子のこと。 「ほどよくたべる」
気分や時間帯によって、 小腹にひとくちってときがあります。 「銀座ホール本店」で取材時にやきそばの後に、 ソースカツ丼がとん汁つきででてきたときには、 さすがのユズちゃんも、 その日2店舗目の取材だったこともあり、 小腹どころではなかったそうですが、完食したそうです。 「おさんぽ地図」 ![]() 出合いのきっかけとなったmapです。 紹介点100店舗以外のおすすめ店や 公園や名所も入ったイラストマップです。 おおいに寄り道するぶらぶら歩きにお役立てください。 仕事中のお昼やちょっとおさぼりにも 是非ご参照ください。 この1年、取材で週末ごとに 食べ回っていただいた大澤一家。 小さい頃から、ディズニーランドではなく、 商店街の取材などで父君とご一緒してきたことを 楽しそうに話していました。 これだけ、ものが溢れ、おいしいものが 何でも食べられる東京にいると、 ちょっと麻痺してくるところがあります。 そんな中、父君の食に対する、思いや思い出は、 その生きてきた時代ならではのものであり、 娘にそれを語り継いでいるので、 こんなユズちゃんが存在するのだと、 親子関係も特筆するところです。 文字校正、色校正のときも、 う〜おいしそうってついつい仕事を忘れて、 ぽわぽわした幸せな気持ちになっていました。 みなさまにも、仕事に遊びに お役立ていただければと思います。 ![]() ●企画展 「わたしの東京みやげ」展 夏の御茶ノ水に、 2週間限定の土産物屋さんをつくります。 眺めて、読んで、食べて、使ってうれしい おみやげたちと共にご来場お待ちしております。 □期間:2007年7月10日(火)〜 7月22日(日) □場所:美篶堂(みすずどう) ● 著者プロフィール 大澤祐寿子(おおさわゆずこ) 1981年東京生まれ。 1996年より商品リサーチの仕事のかたわら、 イラストレーションを始める。 2003年明治学院大学社会学部社会福祉学科卒業。 2001年、2004年「Space Yui」にて個展。 雑誌・書籍・広告を中心に活動中。 大澤邦彦(おおさわくにひこ) 1941年東京生まれ。 1972年広告制作会社「株式会社浪漫堂」の設立に参加。 以後「株式会社アドレッサンス浪漫堂」を経て 2006年現役を引退。隠居生活に入る。 ****************************************
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2007-04-20-FRI
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