担当編集者は知っている。


『うさぎじま』

著者:松本典子
価格:1,155円(税込)
発行:早川書房
SBN-13:9784152088093
【ご注文はこちら】

著者の松本典子さんは
うさぎとの出会いを求めて各地を訪れ、
うさぎを撮り続けている写真家です。
日本には野生化したカイウサギが
人に見守られつつ生息する島が2つあるそうで、
この写真集は島に住むうさぎたちを撮影したものです。
うさぎを愛する、「ほぼ日」でもおなじみの
リリー・フランキーさんと、
おなじく女優の本上まなみさんも絶賛のこの写真集について
担当された早川書房の三浦さんにうかがいました。

★今回は、写真もいくつかご紹介いたします。
「ちょっとのぞいてみる」ボタンをクリックして、
うさぎじまの様子と、愛らしいうさぎたちを、
ぜひ、ごらんください。

(「ほぼ日」渡辺)

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担当編集者
/早川書房 編集部 第三課 三浦由香子

●「うさぎじま」とは?

うさぎじま。

何だかいい響きでしょう?
楽しそうな感じがしませんか?
この「うさぎじま」とは、
野生のうさぎがたくさん棲んでいる島の通称です。

実は日本には、こう呼ばれている島が2つあるんです。
ひとつは、瀬戸内海の広島県沖にある大久野島。
もうひとつは、沖縄の八重山諸島、
ドラマ『ちゅらさん』の小浜島沖にあるカヤマ島。

どちらも小さな島ですが、
人間に持ち込まれたカイウサギが野生化して、
たくさんのうさぎが跳ね回っています。
緑の茂みの中で追いかけっこをしたり、
砂地の上でじっと腹ばいになっていたり‥‥。
それぞれなわばりなどはあるようですが、
気候が暖かいからなのか、
地元の方にそっと見守られているからなのか、
島のうさぎは独特の、
のんびり、おっとりした雰囲気を持っているようです。

そんなうさぎたちのさまざまな表情を
接写を得意とする松本典子さんが
そっと切りとってきてくださったのが
この写真集です。




●「うさはな」にやられる

私が松本さんの写真を初めて拝見したのは、
2年前の夏でした。
いろいろな本の装幀を集めた
ギャラリーの展示を見ているときのこと。
白いうさぎの鼻のアップ写真が
ぱっと目に飛び込んできたのです。



この鼻のかすかなピンクと、
口のもったりした曲線!
ちょっとおじさん臭く垂れ下がった白いひげ!
もともとうさぎ好きというわけでもなく、
ねこ命! を公言してはばからない私でしたが、
このショットに
すっかりやられてしまったのです。

その写真は、松本さんが
ナダール書林というレーベルから自費出版された、
小さな写真集の表紙でした。
そこで、その場にちょうどいらした松本さんに
「これ好きです!」と告白をしたところから、
本つくりの計画が始まりました。
全ては「うさはな」から始まった‥‥
と言っても言いすぎではないのかもしれません。
この写真はそのまま、
本の表紙に使うことになりました。


●「うさはな」の撮り方

この鼻の写真もそうですが、
この写真集にはうさぎや草花を接写したものが
多く掲載されています。
実はこれ、ズームレンズなどは
使っていないんです。
接写用レンズを付けたカメラをかまえて、
じりじりとうさぎに近づいていきます。
大抵、うさぎはすぐに逃げてしまうのですが、
カメラのレンズを警戒せずに
じっとしてくれるときがあるんです。

松本さんいわく、
「こんな魔法みたいな一瞬がたまにある」
とのこと。

私も撮影に同行しましたが、
そういう瞬間、
カメラを間にくっつき合っている
松本さんとうさぎが、一種不思議な
あたたかい雰囲気に包まれるんですね。
写真にも、そのときのあたたかさが
どこかにじみ出ているように思います。

ちなみに、
この写真は本作でも表紙に使っていますが、
この微妙なピンク色と毛並みを表現するのは
とても困難でした。
この難行が成し遂げられたのは、
とりもなおさず
デザイナーの芥陽子さんのおかげです。
芥さんはこの本を
さっぱり品よく、
しかしかわいいところはかわいく!
絶妙のバランスでまとめてくださいました。
そでの部分などにも
さり気ない気配りがしてありますので、
帯をめくって
よくご覧になっていただきたいと思います。




●「うさぎじま」へ行こう

この本はうさぎの写真集ですが、
多少、旅行ガイド的な情報も掲載しています。
島の地図と、交通情報など、
小さな情報のみですが、
この本を見て「行ってみたいな」と
思われるきっかけになれば幸いです。

実際に足を運ばれたときのために、
専門家の方に協力していただいて
島のうさぎとのふれ合い方も巻末にまとめました。
これで、「うさぎじま」訪問の準備はばっちりです。

大久野島には私も行きましたが、
船を降りてすぐ、
緑の芝生の上に点々と毛のかたまりが
いるのが見えて
思わず興奮してしまいました。

この島は国民休暇村となっているので、
きれいな宿泊施設や温泉、
海水浴場、テニスコートなども整備されています。
もちろん、山の方へ行くと
みっしりと草木が茂っていますし、
瀬戸内海ならではの豊かな海にもふれることができます。
旧日本軍の毒ガス工場があった島でもあるため、
施設の廃墟や毒ガス資料館があり、
歴史の勉強で訪れる人もいます。

カヤマ島もとてもきれいな島だそうです。
ダイビングやキャンプが楽しめるそうですよ。
私も近いうちに訪れてみたいです。




●松本さんの「うさたび」

松本さんは、雑誌などに写真を提供するかたわら、
うさぎを求めて全国をまわっていらっしゃいます。
島のうさぎのほか、
ペットとしてのうさぎ。
そして捨てられてしまったうさぎ。
その後、里親に引き取られてまた幸せに暮らしている
うさぎもいます。
家畜用の、真っ白で大きなうさぎには、
秋田県で開かれる「ジャンボうさぎフェスティバル」まで
会いに行かれます。
みな同じ「うさぎ」ですが、
それぞれ、表情も雰囲気も見た目も違って、
とても面白い。
初めは「日本全国うさぎをめぐる旅」の写真集に
しようかとも思っていたくらいです。

今回はページの都合などもあり、
シンプルに、島だけにしぼることにしましたが、
松本さんの「うさたび」はこれからも
まだまだ続きます。
最近、ハワイにも“Rabbit Island”が
あることがわかって、
海外遠征の可能性も出てきました。

身近なようで
それほどよく知っているわけでもない‥‥
かわいいようで、
ちょっとシュールな感じもする‥‥

そんな不思議なうさぎたちのいろんな姿を、
これからも楽しみにしていきたいと思います。

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■ お知らせ ■

本の刊行に合わせて、
松本典子さんの個展やミニ写真展も開かれます。
お近くのかたはどうぞお立ち寄りください。

●松本典子個展「うさぎたち」
会場:オーパ・ギャラリー(東京) 
期間:2007年4月13日(金)〜4月18日(水)
会場:カロ ブックショップ アンド カフェ(大阪) 
期間:2007年5月15日(火)〜6月9日(土)

●刊行を記念したミニ写真展
会場:青山ブックセンター本店(東京)
期間:2007年4月11日(水)〜25日(水)

●松本さんのホームページもご紹介します。
うさぎ以外の写真もたくさん見ることができます。
Noriko Matsumoto HP "microcosmos"


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『うさぎじま』

著者:松本典子
価格:1,155円(税込)
発行:早川書房
SBN-13:9784152088093
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メールの題名に本のタイトルを入れて、
postman@1101.comに送ってください。

2007-04-10-TUE

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