担当編集者は知っている。


『京都に住まえば…』
なごみ4月号別冊 '07春号 季刊
価格:680円(税込)
発行:淡交社
雑誌コード:雑誌06818-4
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茶の湯や美術の本を出版する京都の老舗出版社、
淡交社から新雑誌が創刊されました。
この『京都に住まえば…』(季刊)は、
単なる観光ガイドでは物足りないと思っているかたや、
いつか京都に住みたいと思っているかた向けの雑誌です。
地元に愛される場所や店などの紹介はもちろん、
実際に住んでみないとわからない京都の慣習や、
京都人の感覚、町屋の住宅案内まで、
幅広く、深く、楽しく紹介されています。
創刊号には「ほぼ日」ハラマキのプロデュースを
してくださった通崎睦美さん
も登場。
この雑誌を企画制作されている140Bの
大迫さんにお話をうかがいました。
(「ほぼ日」渡辺)

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担当編集者/140B 大迫 力

●京都の老舗出版社が出す京都本です

この『京都に住まえば…』
(通称いや愛称・キョースマ)
制作のお話をいただいたのは、
昨年の初夏くらいのことでした。
140B(いちよんまるびー)という
ヘンな名前の会社ができたのが4月ですから、
会社ができてから
ほぼずっと携わってきたことになります。
版元は淡交社といって、京都でも有数の歴史を誇る、
茶道や美術関連の書籍を扱ってきた出版社です。
昨今言われる「京都ブーム」と、
それに付随して量産されるガイドブックなどの
「京都本」の多さに鑑みて、
見る・食べる・遊ぶだけではない京都の雑誌を、
という老舗の出版社らしい意識が、
この本が生まれるきっかけとなりました。


●「消費」だけではない京都との付き合い方

見る・食べる・遊ぶというのは、畢竟するに
京都という町を消費する、ということです。
けれど、何回も足を運ぶリピータの方がいたり、
ついには(糸井重里さんのように?)
移り住んでしまう方さえいる
この町のほんとうのところは、
やはり「消費する」といったスタンスだけでは
分かり得ないだろうと考えました。
京都という町でなんでもない普通の一日を過ごすこと、
季節はお祭りとともにやってくるという身体感覚、
京都に住んでいるからこそ気になるあれやこれや、
そんな視点から誌面を具体化させていきました。
タイトルは「京都に住むのってこんなふうなのか」と
想像(いや妄想かな)してもらえる広がりを、
ということで「住まえば…」となりました。



▲「キョースマProfiling」では
 京都暮らしてらっしゃる4組の方々に登場していただき、
 住むまでのいきさつや暮らしてからの
 感想をお聞きしています。
 住まいだけではなく、
 ご近所のお店も紹介してもらっているのですが、
 今宮神社のあぶり餅屋さんがカフェ代わりになったり、
 老舗料亭でお弁当を買って、
 家でお茶会をやったりという話が
 当たり前に出てくるあたりが、
 何とも京都らしいところでした。



●「地元では‥‥」を大事にしました

ですから、第1特集の
「キョースマさんいらっしゃ〜い!」では、
京都に住んでみたい人を京都人にご案内してもらい、
「住んでみたらどうか」という視点で
歩き回ってもらいました。
「春のおめあてカレンダー」では、
いろいろな行事をカレンダーにまとめました。
季節はお祭りと共にやってくるという
京都人の感覚を知ってもらうと同時に、
紹介コメントもインターネット検索では
引っかからないような、
地元の人にとってどういう存在なのかを大事にしました。


▲「キョースマさんいらっしゃ〜い!」
 京都好きの永江朗さんに京都の町を歩いてもらいました。
 案内して下さったのは下京区に住む
 マリンバ奏者の通崎睦美さんです。
 職人さんの手仕事や普段の町の様子を
 御覧になった永江さん、
 「知らない人が見たら、地元の人だと思うかな」と
 とてもうきうきしながら歩いていました。
 観光客には一人も会いませんでした。



▲「春のおめあてカレンダー」
 3月から5月上旬までの行事をまとめ、
 「今日は京都では何が行われているのか?」が
 一目で分かります。
 たとえば宝鏡寺の雛祭りには
 「京都で雛祭りと言えばやっぱりここというイメージ」。
 豊臣秀吉由来の醍醐寺の花見行列なら
 「太閤さん、イマイチ京都では影が薄い‥‥」。
 何の根拠もなく言ってしまってええんか!? 
 という感じですが、
 地元の人から見たらこんな感じですよ、
 というのを知るには良いと思われます。
 季節はお祭りとともにやってくるという身体感覚を
 追体験してもらいたいという想いもあります。



●“キョースマ的”言い回し

あるいは、「大丸さんと高島屋さん」。
京都人にとってはこの2つの百貨店はやはり特別
という意識があるとのことで、
ならばいっそそのままページタイトルにしちゃえば、
ということで生まれました。
さらに、「しぶちん」や「いけず」をキーワードに
ナマの京都を綴るエッセイ漫画家・グレゴリ青山さんの
コラム「ヨソさんといっしょ」では、
グレゴリさんがヨソさん=京都以外から
移り住んできた人について回り、
京都の新たな一面を知るというものです。
ここにも「ヨソさんの方が京都のことをよう知ってはる」
という京都人の感覚が貫かれています。


▲「大丸さんと高島屋さん」の第1回では、
 “春限定”を紹介しています。
 この言葉には京都人も弱いようです。
 また、下段ではさすが百貨店と唸らせてくれる
 プロフェッショナルなスタッフさんも紹介しています。



▲グレゴリ青山さんの連載「ヨソさんといっしょ」です。
 初回は、スパイスショップを営む
 スリランカ人女性のお買いものに同行。
 フツーに過ごす彼女の様子を見て、
 グレゴリさんが感じたのは‥‥?


●実際に住みたい人もどうぞ

また、中とじの部分では、
実際に「住みたい!」と考えている人に向けた
不動産情報もフォローしています。
町家に住むのに向いている・向いていないを考える
座談会&見学会をはじめ、
前半で紹介したエリアについての
さらに詳細な町の話と売りに出されている物件情報も。
ほかが京都住まいのイメージを膨らませる部分なら、
この中とじはそれを実現するための部分
ということになるでしょうか。

●従来の京都本にはない「違和感」こそウリ

京都に住めばこその楽しさや、京都人にとっての感覚は、
ある意味では京都批評としての
機能もあるかもしれません。
その反面、ガイドブックを片手に碁盤の目の中を歩いて
「町家を改装したカフェでお茶でも」とか
「帆布と包丁と風呂敷とぽち袋を買って帰ろう」的な
京都との付き合い方をしてこられた人には、
ちょっと“違う”と感じられることでしょう。
でも、その違和感は、キョースマがお贈りする
「もう少し長い時間をかけて
 京都と付き合ってみませんか?」という提案です。

京都に住んでいる人には「そうそう」という納得を、
住んではいないけれど京都が好きな人には
「なるほど」という共感を、
京都に住む予定はないけれど
町を歩くのは好きな人なら「へえ〜」という発見を
感じてもらえるはずです。


●次号は「とびきりの日常風景」を特集

さて、6月15日発売の夏号では、
「住んでるわたしの京都百景」と題し、
京都に暮らす人にとって、当たり前なんだけど、
でもそれがあることを幸せと感じる風景や行事、
店などを紹介します。
京都人がどんなふうにして町を見つめているのか? 
きっとまた京都へ行きたくなります。
できれば少し長めの滞在で、
普段の京都で過ごすことの幸せを感じてみてください。


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『京都に住まえば…』
なごみ4月号別冊 '07春号 季刊
価格:680円(税込)
発行:淡交社
雑誌コード:雑誌06818-4
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メールの題名に本のタイトルを入れて、
postman@1101.comに送ってください。

2007-04-06-FRI

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