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| 担当編集者は知っている。 |
母:鈴木海花さん(ライター・編集者)、 娘:中山珊瑚さん(ライター・編集者)、 父:中山泰さん(デザイナー)、 チェコ好きのご一家がいちがんとなって、 作り上げた1冊です! 古本屋、カフェ、キノコ狩り、伝説、映画 ‥‥チェコの小さな旅のテーマを AtoZの26のキーワードに分けてご紹介。 著者であり、このご本を企画制作された、 中山珊瑚さんにお話をうかがいました。 (「ほぼ日」渡辺) **************************************** 担当編集者/ フリー編集者・ライター 中山珊瑚 ビザール(一風変わった)な空気に惹かれて。 チェコに興味を持ったのは、中学生の頃、 ヤン・シュヴァンクマイエル監督の 映画『ファウスト』を観たのがきっかけでした。 そのグロテスクなユーモアに惹きつけられるとともに、 舞台となったチェコの町の、ビザールな空気感が 強く心に残ったのを覚えています。 そんなわけで、その後、大学の授業で、 「ひとつの国を選んで、40分程英語でスピーチをする」 という課題が出たとき、迷わずチェコを選びました。 チェコについて調べるうち、ゴーレム伝説や人形劇、 「ロボット」という言葉が初めて使われた チャペックの小説などの存在を知り、 魔術的なにおいのするチェコアニメの ルーツを見たような気がして、 チェコへの興味はますます募っていったのです。 ![]() ▲本書内の「F(Film)映画」のページ。 いざ、プラハへ。 2006年夏にチェコに観光に行くことを計画していた私。 しかし、日本で年内にシュヴァンクマイエルの新作公開、 チェコセンター開設など、 チェコ関連のイベントがいろいろと行われることを知り、 共著者の母・鈴木海花(ライター・編集者)と話し合い 「今年チェコの本を出そう!」ということに。 急遽、取材として母娘でチェコに行くことにしました。 プランを練り、ブルース・インターアクションズの編集者 朝枝さんに企画書を送ることができたのは、 出発の前日でした‥‥。 出版が決まらないままの見切り発車でしたが、 「なんとかなるさ、とにかく行こう!」という勢いで、 女ふたり、親子でチェコを訪れたのは、2006年の8月。 半そででは少し寒い、曇りがちな空模様のプラハでした。 日本のチェコセンターの所長さんペトル・ホリーさんも ちょうどプラハにいらっしゃる時期だったので、 現地でタイアップの交渉などを手伝っていただきました。 ![]() ▲本書内の「N(Nocovani)泊まる」のページ。 旅の喜びを写真にこめて。 ふたりでカメラをぶらさげて、 ひたすら石畳の街を歩きまわった旅でした。 チェコの夏は21時頃まで明るいので、 取材できる時間が長かったことが助かりました。 地下鉄の中では、コンパクトカメラを使ってパシャ、 レストランやカフェでは食べ始める前にまずは撮影‥‥ 自分たちの目や心に響いたものを撮りまくりました。 ![]() ▲撮るまで食べるのはおあずけ。 ![]() ▲キュビズム建築見つけた! ![]() ▲おいしくて何度も通ったカフェ・ルーブル。 どこを撮っても美しい街であるだけに、 自分たちなりの視点を、 写真を通して伝えられるか心配でしたが、 本が出来上がったとき「他の本にはないプラハが見えた」 という感想をいただき、とてもうれしかったです。 取材に奔走するだけでなく、時にはゆったりと過ごし、 旅を味わう時間や空気を本で伝えられたのは、 あうんの呼吸でわかりあえる家族だからできたことかも。 チェコ人のお宅訪問をさせていただいたり、 長距離バスで念願の骸骨教会を訪れたり、 「甘いもの切れだー!」と叫びつつ、 カフェでおいしいパフェにかぶりついたり‥‥。 自分たちの好奇心を存分に満たした旅でした。 五感をフルに使った旅の発見の喜びを たっぷりと写真にこめたつもりです。 ![]() ▲いちばん好きだった窓。 ![]() ▲憧れの骸骨教会で。 帰国してすぐ、撮ってきた膨大な写真をまとめて、 朝枝さんに会いに行きました。 「年内に本になるかならないかの正念場!」 と鼻息荒く臨んだ私達。 そんな私達に、ミナ・ペルフォネンのサマードレスが よく似合うステキな朝枝さんは、ニコニコと優しく、 「もうこちらはお願いする気持ちでおりますので、 よろしくおねがいします」とおっしゃったのでした。 出版決定! 私にとっては最初の、 そして、すでに著作書がある母にとっても、 これははじめての旅がテーマの単行本。 「やったー!」と歓喜の声をあげたものの、 年内出版に果たして間に合うのか‥‥? 家内工業体制? 後から聞いたのですが、 朝枝さんは「間に合わないだろう」と思っていたとか。 なんとかできたのは我が家の家内工業体制のおかげかも。 我が家は私と母がライター&編集者で、父はデザイナー。 で、この本のデザインも父に担当してもらうことに。 家では連夜お互いのイメージを伝え合う作業が続きました。 表紙は? 文字量は? 写真の入り方は? などなど。 家族だと家でいつでも打ち合わせできるのが便利ですが、 もめるとなんとなく家の雰囲気が重くなるので大変です (めったにそんなことはないんですが)。 また、チェコ語のAからZまでのアルファベットに、 取材テーマを当てはめるお手伝いをしてくださったのは、 チェコセンター所長のホリーさん。 多大なご協力をいただきました。 私は本業との二足のわらじで、体はきつかったのですが、 この本を作れることがうれしくてうれしくて。 本文は母と担当割りを決めて書き、 写真を切り貼りして旅日記を作り、地図も描きました。 締め切りがせまり、パニックに陥りそうになった私に、 限られた時間の中でも、 決して手を抜かない本作りを教えてくれたのは、 ベテランの父でした。 ![]() ▲本書内の「プラハ7日間旅日記」のページ。 そんな楽しい悪戦苦闘の末、この本は出来上がりました。 出版後、ホリーさんからうれしい話を聞きました。 ホリーさんがチェコに里帰りしたとき、 本で紹介しているプラハのカフェに、 日本人の女の子がこの本を持って来ていた、と。 そしてこの本を見たチェコの人たちが、 「ふだん気がつかなかったけど、 チェコって、けっこうかわいいじゃない!」 と喜んでくれたということも。 本を作りながら、またまた行きたい場所、 興味あることが増えてしまった私たち。 今年もまたふたりでチェコを訪れる予定です。 ※チェコA to Z ブログもご覧ください。 ****************************************
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2007-03-20-TUE
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