担当編集者は知っている。


『はじめて赤ちゃん』
著者:阿部潤
価格:840円(税込)
発行:秋田書店
ISBN-13: 978-4253107006
【Amazon.co.jpはこちら】

気は弱いけど愛情いっぱいの
新米パパ・阿部 潤さんが描く
男目線のリアルな育児マンガです。
はじめての妊娠・出産・育児は、
新しい発見やたのしさいっぱい‥‥とはいえ、
おっかなびっくりな出来事もいっぱい。
妻の妊娠がわかったときは
本当に自分に子育てできるか心配になり、
また、出産時の立ち会いについて
母親学級で質問されたときは
「え‥‥、あ、あの‥‥無理です」
と答えてしまう‥‥。
そんなトホホな本音も交えつつ、
よろこびにあふれた一家の1年間を綴ったご本です。
このご本をご担当された
秋田書店の菅原さんにお話をうかがいました。
(「ほぼ日」渡辺)

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担当編集者
/秋田書店 新企画編集部 菅原明子

星新一さんの小説をマンガ化した
『コミック星新一 空への門』という
オムニバスコミックスに作品を描いてもらうため、
阿部潤さんに初めてお会いしたのが2003年。
その後「奥さんが妊娠したんです」と伺い
「じゃあ、うちの雑誌で育児エッセイを!!」
と、お願いして、
この『はじめて赤ちゃん』の連載が始まりました。
※エッセイコミック誌『全部ホンネの笑える話』
(奇数月16日発売)にて現在も連載中。

というのも、打ち合せ中に阿部さんがぽろっと言った
「ぼくは世の中で、奥さんのことだけを、
 ずっとひいきしてるんです」
という一言が忘れられなかったから。
男性の口から「奥さんが大好き」というのろけを
聞くことがほとんどなかったので、妙に感動しました。
阿部さんのマンガを読んでいて、
人や物への愛情がとても深いと感じていたのですが、
そのイメージどおりの方でした。

出産・育児エッセイを描くのは女性ばかりだけど、
男の人が描いたらどんなものになるだろう。
しかも阿部さんが描いたら?
絶対面白くなると思い
「大好きな奥さんと、産まれてくる赤ちゃんのことを
 思う存分描いてください」と連載がスタート。



雑誌連載時には、妊娠から出産、育児の過程を
リアルタイムで描いてもらいました。
妊娠が発覚して、教育費や生活費のことを思い
絶望的になったり、
胎動で奥さんのおなかが動くのを見て
感動どころか絶句したり、
立ち会い出産を全力で断ったり、
なかなか眠らない赤ちゃん(そのちゃん)に号泣したりと、
小心者ぶりをこれでもか! と見せつける
阿部さんの姿に、
読者から共感&心配の声が続々と寄せられました。
お子さんがいない読者の方からも
「一緒に育ててる気分です」と、
あたたかいハガキをたくさんいただきました。





人って変わるものなんだ、と
このマンガを描きながら作者自身も驚いていますが、
1話1話読み進めていくうちに、赤ちゃんだけではなく、
家族が成長していくのがよくわかります。

単行本の最後の1話を読んだときには、
思わず泣いてしまいました。
いつか自分のもとを離れて、
お嫁に行くであろう娘への
手紙のような1話なのですが、
これはぜひ単行本で読んでいただきたいです。
阿部さんの愛情、やさしさ、温かさが伝わってきます。
感動的な話ばかりではなく、
床に落ちているホコリを食べたり、
父のチンコを食べようとしたり、
ペットのうさぎのやっぱりチンコを触ろうと
必死になったりと、そのちゃんの奇行の数々も
笑いを交えながら描いているので
「こんなこと描いて、
 将来そのちゃんに嫌われないかと‥‥」と
阿部さんは今から心配しているみたいですが、
最後の1話を読めば、
そのちゃんの怒りもとけるんじゃないかな、
と思います‥‥。



もうじき三十路を迎える担当編集者の私は、
育児経験はないものの、
ママになって幸せそうな友達を見るたび
「私でも、いつかちゃんと親になれるのかな」と、
ぼんやり不安な気持ちになることがよくありました。
私だけでなく、まわりを見ても
「子供産む自信がない」という人たちが異様に多い。
妊娠してもいないうちから
「陣痛って痛いだろうね。育児ってお金かかるよね。
 産んだら自分の時間がないだろうね」と、
そんな絶望的な「もしも話」で盛り上がるばかりで
「早く親になりたい」という人のほうが少数派。
不安が圧勝です。
だから、
「こんなボクたちでもちゃんと親になれる!?」
という帯をつけました。
「不安がっても仕方ないし、みんなどうにかなるよ」と、
阿部さんのマンガは勇気をくれると思います。



刷り上がった単行本を見た社内の男性から
「こういう帯を見ても、男は買いたいと思わないよ」と
言われました。
男の人は出産や育児に対して無関心だったり
気楽なんだなぁと痛感。
担当編集者としては、
男性にも手にとってほしいのですが‥‥。
“妊娠中の奥さんに、この単行本をプレゼントする夫”
を見てみたい、というのがひそかな願いです。

「ほぼ日」読者の男性の方! 
ぜひ、彼女や奥さんと一緒に読んでみてください。
そして、阿部潤さんのような親バカ、奥さんバカが
もっと増えたらすてきだな、と思うのです。


最後に、
『はじめて赤ちゃん』と同時発売になったのが
ギャグマンガ界のカリスマ・榎本俊二さんの
『榎本俊二のカリスマ育児』。



夫婦そろってマンガ家のため、
こちらは0歳の時から保育園を利用しての子育て中。
子育てマンガを描いても榎本ワールド全開!!
「さすが榎本!」とファン大絶賛の1冊です。
こちらもどうぞお読みください。

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『はじめて赤ちゃん』
著者:阿部潤
価格:840円(税込)
発行:秋田書店
ISBN-13: 978-4253107006
【Amazon.co.jpはこちら】

担当編集者さんへの激励や感想などは、
メールの題名に本のタイトルを入れて、
postman@1101.comに送ってください。

2007-02-23-FRI

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