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| 担当編集者は知っている。 |
昭和モダン建築って何? と思われる方も 多いかと思います。 大事にされている建築物と言えば、 お寺とかお城? そして、明治時代の、 赤レンガや西洋建築もの‥‥。 保存運動が起こって移築されたりしているのに、 昭和モダン建築はどんどん古くなって壊されるばかり! 何でもとっておけばいいというものではありませんが、 せめて写真ででもきちんと保存しておかなければ、 建築の歴史そのものがプツンプツンと切れてしまいます。 そういった意味でも、この本は 大変意義のあるお仕事なんです!! 大真面目な推薦理由は上記の通りですが、 このような理由は抜きにしても、 建物というのは面白いものです。 建築家の思想が入り込み、 びっくりするような意匠だったり、 当時の工務店さんの技術力の全てが 注ぎ込まれたようなつくりだったり、 見ていて楽しいです。 建物の写真は全てカラーだし、 イラストもふんだんに入っていて、 見ごたえがあり、磯さんの的確な建築評、 そして、絶妙の譬えにもご注目!! (ツルミ) ************************************** 担当編集者 /日経BP社 日経アーキテクチュア編集 宮沢洋 この本では、モダニズム(近代主義)建築の全盛であった 1940年代〜70年代に建設された29の建物の現況を、 イラストと写真、文章でリポートしています。 文章と写真は「ほぼ日」内のコラム 「ひとりでビルを建てる男。」でもお馴染みの 建築ライター、磯達雄さんが担当しています。 イラストは編集者である私、宮沢が描きました。 建築専門誌「日経アーキテクチュア」で連載中の 同名コラムの前半部分(沖縄県から滋賀県まで)を まとめたものです。 ![]() なぜ、編集者なのにイラストが描けるのか、 という質問をよくされるのですが、 残念ながら皆さんが期待するような 面白い経歴はありません。 理由を挙げるとすれば、 子供のころ漫画家を目指していた ──クラスに必ず1人はいる漫画小僧だった、 ということくらいです。 この本のイラストは、前座です。 取っつきやすいイラストで場を温めたうえで、 真打ちである磯さんの文章を読んでもらいたい、 と考えました。 建築雑誌の編集者を十数年やっている私ですが、 もともとは文系で、建築のケの字も知りませんでした。 磯さんは、私が「日経アーキテクチュア」に 配属されたときの先輩で、 建築の見方は磯さんから学びました。 2000年に独立されて、 現在は建築ライターや建築書籍の編集者として 活躍されています。 ![]() 身内びいきに思われるかもしれませんが、 現代建築の面白さを“普通の言葉”で語れるという点で、 磯さんの右に出る書き手はいないと思います。 建築家や建築評論家の書く文章というのは、 非建築系の人にはほとんど理解できない、 建築誌の編集者である私にすらよくわからない、 難解かつ自己チューなものが大半なのです。 それに対して、この本で磯さんが書いているリポートは 漫画のようにサクサクと読め、一般の人にも分かる “建築の面白がり方”を教えてくれます。 ![]() この本に収録した記事はどれも、 従来にない見方を示した秀逸なリポートですが、 担当編集者として特に「これはやられた!」と思ったのは、 以下の3編でしょうか。 本を買う踏ん切りがつかない方は、 この3編だけでも書店でチラ見してください。 オススメその1 「都城市民会館」 宮崎県都城市/1966年/設計:菊竹清訓建築設計事務所 ![]() 単行本の冒頭に収録。 「日経アーキテクチュア」の連載第1回として掲載され、 その後の連載の方向性を決定付けた傑作リポート。 菊竹清訓(きくたけきよのり)設計の名作建築を ウルトラセブンに登場する「恐竜戦車」に例え、 その構造の特殊性を論ずる。 ウルトラセブン世代は絶対、この建築が好きになる! オススメその2 「海のギャラリー」 高知県土佐清水市/1966年/林雅子 ![]() 「貝」を展示する美術館ゆえに、 建築家を「2枚貝派─左右対称を好む」と 「巻き貝派─非対象を好む」に分類し、 この美術館を設計した林雅子を 「2枚貝派」の代表格と位置付ける。 夫の林昌二も「2枚貝派」で、 「林昌二は名前まで左右対称だ」という指摘には爆笑。 オススメその3 「小原流家元会館・豊雲記念館」 神戸市/1962年・70年/清家清 ![]() コーヒーのTVコマーシャル「違いのわかる男」として、 お茶の間にも知られた建築家、 清家清(せいけきよし)の代表作の1つ。 清家がダジャレ好きだったエピソードをもとに、 この建築が異分野の技術を建築に転用した “建築的ダジャレ”だ、と評する。 建築専門誌では語られることのない、 お茶目な清家の人柄を中核に据えて 論を展開したことに拍手。 最後に、出版記念イベントのお知らせを‥‥。
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2006-11-17-FRI
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