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| 担当編集者は知っている。 |
プロバイダとプロトコル、CPUとメモリー、 スローライフとロハス、ワンセグと地デジなど、 知っているようで説明しにくいカタカナ語や、 はっきりと区別しにくいカタカナ語を、 独自のメソッドでわかりやすく解説している ユニークな辞典です。 イラストは『新宿二丁目のますますほがらかな人々』の イラストでおなじみのカズモトトモミさん。 このご本を担当された小学館の彦坂さんに お話をうかがいました。 (「ほぼ日」渡辺) ************************************ 担当編集者 /小学館 コミュニケーション編集局 彦坂淳 ■カフェオレとカフェラテの違い 2年前の冬のこと。 スターバックスでこんな光景をみかけました。 客 「えっと‥‥カプチーノ‥‥カフェオレ? カ、カフェラテください」 店員「サイズはいかがなさいますか?」 客 「(小さな声で)スモールで」 店員「ショートでございますね?」 客 「(恥ずかしさで思わず逆ギレして) Sだよ、Sサイズ!」 みなさんはこんなシーンに出くわしたことありませんか? あるいは、自ら経験したことはありませんか? スミマセン‥‥実はこれ、私の実体験です。 カフェオレとカフェラテ、カプチーノの違いがわからない、 シアトル系カフェでのサイズの呼び名がわからない‥‥ なんてのは序の口。自慢じゃないけど、 他にもこんなことがわからないのです。 「コンフィチュールとジャムって同じじゃないの?」 「プロバイダとプロトコルって同じだよね?」 「スローライフとロハスってどう使い分けてる?」 「そもそもヘビメタとハードロックってどう違うのさ?」 「パンティーとショーツって違うの?」 「キャバクラとクラブ、スナックって どれがどうなのさ?」 「2ちゃん用語のスレとかレスって何?」‥‥などなど。 そんな区別がつかないイマドキのカタカナ語を わかりやすく楽しく解説しているのが、 この『ザ・カタカナ語ディクショナリー』です。 ![]() ■ 「たとえ」で解説、「ダジャレ」で記憶 この本の著者・ササキマサタカ氏は、 2年ほど前に『アレ何?大事典』という、 知っているようで知らないモノの名前について まとめた本でデビューした気鋭の作家です。 寡黙で木訥としたこの青年は、コミカルかつシニカルに、 カタカナ語をわかりやすく楽しく解説してくれました。 そしてそこには彼が開発したササキメソッドなる カタカナ語をマスターするための 画期的な方法論があったのです。 そのひとつが、 「ウェブはNHK、ウェブ2.0はみのもんたの番組」 「ダメオスは大人になったのび太」 のようなたとえ話を使ったわかりやすく簡潔な解説です。 そしてもうひとつが、記憶に残る ベタなダジャレを多用するというもの。 たとえば「セクハラ」を解説しているページでは、 関連語として「パワハラ」や「スモハラ」など、 本当の意味での関連語を解説すると同時に 「キヨハラ」(そう、あの球界の番長です)も 素知らぬ顔で並べて解説しています。 「ノネナール臭(加齢臭)」のページでは 関連語として「カレー臭」、 「シロガネーゼ」のページには「カネガネーゼ」 「ダラシネーゼ」など、 多数の「ダジャレ関連語」が収録してあります。 おやじギャグといわれてしまえばそれまでですが、 こうしたくだらないダジャレと一緒に解説してあると、 覚えにくいカタカナ語も意外に記憶できるものなのです。 ![]() ▲ササキマサタカ氏&カズモトトモミ氏 ■カズモトトモミとシミズハジメ このササキ氏の文章に華を添え、 単なるダジャレ満載辞典を ハイセンスな本へと仕上げてくれたのが、 現代ポップアート界で活躍中のアーティスト、 カズモトトモミさん。 「一見まじめな辞典の挿絵風だけど、 よく見ると微妙にトボけたテイストを!」とのお願いを、 (たぶん)快く引き受けてくれました。 正直な話、「LSD」や 「メタボリックシンドローム」「インポテンツ」など、 どうやってイラストで表現するか心配していましたが、 ほらご覧の通り、イメージがばっちり伝わる、 ハイセンスだけど、どこかキュートでシュールな作品に 仕上げてくれました。 ![]() ![]() ![]() さらに、この本を女性が持ち歩いても 恥ずかしくないように、 装丁やレイアウトもオシャレで上品にしよう‥‥ という考えのもと、 以前何度かお仕事をさせていただいた プリグラフィックスのシミズハジメさん (『オトナ語の謎。』や『ほぼ日手帳の秘密』の装丁でも おなじみ)に装丁&本文デザインを依頼しました。 発売から1ヵ月経ちましたが、 購入してくださった方の約7割が女性である という事実からすれば、シミズさんのデザインは まさに的を射たものといえるでしょう。 ■ナンチャッテ辞典? ところで、この本はカタカナ語についての解説は きわめて正確ですから、 辞典としての機能を十分に兼ね備えています。 というよりも、 実際に辞典として使っていただきたいのです。 従来の辞典の形式に疑問を抱いていたササキ氏は、 いままでなかったタイプの辞典にしようと、 さまざまな工夫を凝らしています。 まず例文を身近な、日常生活でよく使われる フレーズにしました。 「ふふふ‥‥店長の頭もバーコードリーダーで 読み取れるかな?」 「これ、私のモブログ。 お店に来られない日はチェックしてね♪」 ![]() ▲このバーコードもカズモトさんの手描きです♪ また、IT用語や経済用語だけにとらわれず、 「エロカワ」「キモカワ」などの流行語から、 2ちゃん用語、広告業界用語まで幅広く解説しています。 もちろん書店さんでも辞典コーナーに 置いていただきたいのですが、 カズモトさんのイラストや ダジャレ満載の文章に混乱したのか、 サブカルチャーコーナーに置く書店さんもあれば、 エッセイコーナーに置く書店さんもあり、 統一されていません。 ここで声を大にしていわせてください。 この本は「辞典」です! ■ゴク‥‥かなり高いでしょーな!? さいごに、「ほぼ日」読者のみなさんだけに、 この本の秘密をお教えしましょう。 この本には、アナグラム (「ゴク‥‥かなり高いでしょーな!?」を並べ替えると 「カタカナ語ディクショナリー」 になるようなことば遊び)や、折り句 (この文章の見出しの■の次の文字だけを読むと 「カたカナゴ=カタカナ語」になるような隠し言葉) のような「暗号」が随所に隠されています。 そんな隠されたメッセージを探すのも、 この本のもう一つの楽しみ方です。 『ザ・カタカナ語ディクショナリー』は、読んで楽しく、 使って便利、手にしてオシャレな、 知性とセンスを兼ね備えたオトナのための辞典なのです。
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2006-10-31-TUE
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