担当編集者は知っている。


『きちぼん』
著者:『きちぼん』出版プロジェクト
価格:1,890円(税込)
発行:ラトルズ
ISBN:4899771592
【Amazon.co.jpはこちら】

「吉祥寺の本」だから『きちぼん』。
とはいえ、人気ショップや人気スポットの
ガイドブックではありません。
「もっとたのしく暮らしたい!」と考えた
吉祥寺に住む編集者やカメラマン、デザイナーなど、
クリエーターの有志が集い、
自主的にプロジェクトを組んだのが始まり。
同じ街に住む人たちのふだんの生活を
取材してできた本です。
「暮らし」という視点で街を見つめ直すことで、
自分の暮らしや街との関わりも変わったとか。
このご本の編集長の藁科さんにお話をうかがいました。
(「ほぼ日」渡辺)


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担当編集者
/フリー編集者 藁科裕里

ちょうど2年前。
吉祥寺に引っ越してきました。
知り合いのいない新しい街って、
期待もあるけど、どこか不安ですよね。
ひとり、家で仕事をしていて寂しくなると、
街のカフェをはしごしながら、
原稿を書いたり校正をしたり企画を練ったり。
陽が暮れると、本屋さんとCDショップに寄って、
雑貨屋さんを覗いて、夕飯の買い物をして。
そんな当たり前の日々を、重ねていました。
カフェのウィンドウから眺める、吉祥寺の風景。
学生やカップル、おしゃれな夫婦、元気な子どもたち、
ゆったり買い物をするおじいちゃんおばあちゃん。
どんな世代の人も、それぞれが暮らしを、街を、
楽しんでいるように見えました。
井の頭公園には自然がたくさんあって、
デパートもあれば、昔ながらの商店街も元気で、
飲食やファッション、雑貨系も、個人店舗が多い。
そういえば新参者の私でさえ、
毎日の気分によって、散歩のコースを選んだり、
お店の組み合わせを変えて、楽しんでいました。
飽きないから、都心に出る機会もすっかり減って。
なんて懐の深い街なんだろう、と驚きました。
そしてその風景の中心には、
いつも、「暮らす人」がいました。

全国の街や商店街が、
同じ風景に変わっていくのは、
たぶん、人、が中心にいないから。
─街は、暮らす人が楽しく元気でいられるところ。
そんな当たり前すぎる、このことを、
吉祥寺という街と人を通して伝えたい。
そんな想いでスタートしたのが、『きちぼん』でした。
デザイナーやライター、編集者、カメラマン‥‥
不思議と新しい街の友人、有志の仲間が次々増え、
すでに街の人へのインタビューを重ねていた
吉祥寺webマガジンとコミュニティカフェKISSCAFE
協力を得て、本づくりが始まりました。
暮らしをテーマにしたので、取材は「人」が中心。
ただ、ご登場いただく方々の人選と構成は、
最後の最後まで、編集部の中で揺れ動きました。
ジャンルは、大きく分けて3タイプ。

・吉祥寺をフィールドとした、お店の方
・吉祥寺で暮らし働く、クリエーターなどの方
・吉祥寺で暮らす、一般の方。

吉祥寺には、お店だって星の数ほどあるし、
作家や漫画家、ミュージシャンなど著名な方々が、
実はたくさん住んでいらっしゃるのです。
しかし半年ほど、さんざん悩んだあげく、
今回は、あえて「暮らし」にテーマを絞り、
それを前面に出すことに、決めました。
むしろ一般のご家族、子どもたちの取材を巻頭に。
人物の背景には、吉祥寺のさまざまな生活風景が
見えてくるように、撮影を行いました。
この本だからできること、を優先したのです。

実はけっこう勇気のいる決断でしたが、
方針が決まってしまうと、これまた不思議なことに、
魅力的な人との出会いが次々と起こってくるもの。
スタッフが見つけた築70年の洋館アパートメントは、
アポなしにも関わらず、快く大家さんが招き入れて
下さり、昭和の吉祥寺についての貴重なお話を
お聞きすることができました。



井の頭公園では、
ギターの練習をしていた女子中学生2人組、
ボートのデートを楽しんでいた大学生カップル、
ストリート・ミュージシャンのみなさんなど、
誰もが、とっても気軽にお話をしてくれました。



日本を代表するインテリアデザイナー、
長岡貞夫さん。写真はご自宅。
なんと「コロッケ学会会長」でもいらっしゃる。
発刊イベントでは、KISSCAFEで出張コロッケづくりに
励んでくださいました。



吉祥寺のイラストレーターといえば、キン・シオタニさん。
地元の書店、BOOKSルーエのオリジナルカバーの
イラストを手がけていらっしゃいます。





武蔵野中央公園は、井の頭公園に次いで、
吉祥寺人の憩いの場。
写真は、「ほぼ日」の「カワイイもの好きな人々。」
登場されたこともある
デザイナー・9brandの瀬戸ご夫婦&娘さん。
太極拳を楽しんでいらっしゃるとか。

そのほか。
占星術研究家の鏡リュウジさん、歌人の枡野浩一さん
エッセイストの山本ふみこさん、
漫画家・作家・ミュージシャンの久住昌之さんなども
登場されています。

自分が暮らす街って、
「住まいの延長」、だと思うのです。
そして吉祥寺の人たちは、子どもから高齢者まで、
じょうずに街を使っているようです。
住宅には空間の限界があるけれど、
街なら、どこまで広がっても多様でもだいじょうぶ。
大風呂敷で、いきましょう。
まずは、自分と街との関わり方を、
振り返ってみてはいかがでしょうか?
暮らしの楽しみ、もっと増えると思います!

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『きちぼん』
著者:『きちぼん』出版プロジェクト
価格:1,890円(税込)
発行:ラトルズ
ISBN:4899771592
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担当編集者さんへの激励や感想などは、
メールの題名に本のタイトルを入れて、
postman@1101.comに送ってください。

2006-10-17-TUE

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