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昨年、水戸芸術館で開催された 「HIBINO EXPO 2005 日比野克彦の一人万博」。 darlingも「今日のダーリン」で絶賛だった この展覧会の製作段階から会期終了までを 半年に渡りドキュメントした写真集です。 日付つきの多数の写真が時系列に並べられ、 写真による日記のようにも思えるこのご本。 毎日、なにかを発見し、楽しみ、 そして明日に種をまく‥‥ 参加している人の生き生きとした顔や、 どんどん作品が作り上げられていく プロセスを見ていると、 なぜか元気が出てきて、 あたたかい気持ちになります。 このご本の撮影と編集を担当された、 写真家の竹内裕二さんに お話をおうかがいしました。 今回は、写真もいくつかご紹介いたします。 「ちょっとのぞいてみる」ボタンを、 ぜひクリックしてくださいませ! (「ほぼ日」渡辺) ************************************** 写真家/竹内裕二 『Yesterday Today Tomorrow』を 撮影するきっかけ 昨年の4月の半ば、リトルモアの社長孫さんに 突然居酒屋に呼び出されて、 「撮ってみないか?」と お話をいただいたのが始まりです。 それから2日後には日比野さんにお会いし、 撮影に入ったのがその月の29日なので、 ものすごい早さで話が進んでいきました。 展覧会の企画書だけは 日比野さんに見せてもらっていましたが、 そのときにはまだ展覧会を写真集として残す ということが漠然と決まっていただけでした。 詳細も分からないまま、 最初は新潟県の薊平に呼ばれました。 ヒビノスペシャルの人たちと レンタカーに詰め込まれて(笑)。 なにを撮ってくれ、 という指示も全くなかったし、 どういう撮り方を日比野さんが求めているか 分からなかったけれど、 とにかく撮らなければ、 という気持ちで撮り始めました。 日比野さんだけではなくて、 周りの人達や新潟の雪、 このプロジェクトをとりまく 全てのものを撮らせてもらいました。 でもその分、全部自分で考えなきゃな、 という責任はかなり感じていました。 ドキュメンタリーを撮るって難しい これまでは雑誌の仕事が多かったので、 今回のようにドキュメンタリーを撮るのは 全く初めてでした。 朝から晩までずーっと集中して撮るということも 経験があまりなくて。 とにかく毎日自分との戦いです。 手を抜こうと思えばいくらでも抜けるわけですし、 そういう意味で、自分をコントロールしたり、 集中し続けるのが結構大変でした。 何種類かカメラを持っていったのですが、 最終的に35mmでいこうって 日比野さんが決めたんです。 それが良かったな。 手で持って歩けるし、 三脚も立てなくていいから相手に構えさせない。 「撮ってくれ。」「撮るよ。」みたいな意識をせず、 お互いに自然体で写真を撮ることができました。 編集作業 最初の作業は撮った写真を絞ることです。 1日行くと、7〜8本、 多い日は10本もフィルムを使っていたので、 最終的には13000枚以上になりました。 その膨大な数の写真から、 日比野さん、デザイナーの中島(基文)さんと 何回も選び直して、組み直して、 納得のいくものになるまでに2ヵ月かかりました。 最初は写真に日比野さんの日記が付く 予定だったんですけど、 写真を組む段階で、余計な説明は要らないな、 ということになり、 日付だけのシンプルな作りになりました。 出来上がった写真を見て、 自分の写真なのに新鮮に感じました。 同じようでも毎日すこしずつ変化しているのが 並べてみると分かって面白いんです。 見る人に考えてもらえて、想像がふくらむ写真集。 見る人によっても、見るときどきによっても違う。 日常がアートになるっていうのが伝わる写真集に なった気がします。 印刷にもかなり苦労がありました。 スケッチブックをイメージして わら半紙を使っているので、 なかなか色がきれいにでなくて。 何度もやり直してもらって、 なんとかきれいに色がでましたね。 時間も体力もかなり費やしましたけど、 その分本当に良いものになりました。 僕から見た日比野さんってこんな人 日比野さんはとにかく人を巻き込む天才。 僕自身も巻き込まれました(笑)。 この人のためならやってあげたいと思わせる人。 例えば、人の名前を覚えるのが早いんです。 僕もわりと早い段階で“タケポン”と 呼んでもらっていました。 小さいことかもしれないけど、 そういうことが無意識のうちにできるのって 素敵ですよね。 それから、直接言葉ではないけれど、 行動でいろいろ教わりました。 一緒にいると自分が成長できる、超人です。 写真集が完成した後に、 日比野さんが「またやろうね。」って 言ってくださったんです。 逃れられないな、と思いましたね(笑)。 でもうれしかったです。 自分の中でもまだまだ撮りたいという思いが 強くあったので、良く言ってくださったな、 と思いました。 というわけで、今後も引き続き 日比野さんを追いかけさせてもらいます。 せっかくこんなすばらしいきっかけをもらったので、 ライフワークにできれば良いですね。 今度は、今回の経験、反省を活かして、 こちらからもいろいろ提案もしていければ、 と思っています。 **************************************
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2006-04-18-TUE
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