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| 担当編集者は知っている。 |
日本のアメリカンスクール卒業後、 長年、ニューヨークで過ごされていた Pepii K.(ペピイ・ケー)さん。 本書は、アートディレクターであり、 イラストレーターとしても活躍されている Pepii K.さんが初めて手がけた 英語対訳のアートブックです。 現代社会の矛盾を個性溢れるイラストと ひとことで言い表した大人の絵本‥‥。 今回はご本人にお話をおうかがいしました。 (「ほぼ日」渡辺) ******************************** 著者/Pepii K. 世界が今抱える大きな課題を児童書に見立て、 大人の楽しめる「ABCブック」を作りました。 A はアップル、B はボックスといった 幼い単語を拾いながら、 ちょっと捻ったり、少しつねったりして絵を描くと、 思いもかけない新しい視点で世界が見えます。 絵とコピーとのコラボレーションで 醸し出すパラドックス、 こっそり背後からお尻に噛み付くのが 『SCREAM』のスタイルです。 日本語と英語ダブルで笑えます。
著者にとって、『SCREAM』の実現に 必要不可欠であったと思われる条件があります。 それをここにリストアップしてみました。 アート・ディレクターだからこの本が実現した 私は宣伝広告を作る人間です。 コスト削減と共に競争の多い中、 シンプルかつ強力なメッセージを 放つ技を培ってきました。 最近になって、 その技を少しでも社会の為に使いたい と思うようになりました。 金庫破りが更生されたと言うほど 大げさな話ではないのですが、 少なくとも企業組織の“偉い人”に左右されず、 思う存分自分が信じる事に専念することができました。 優柔不断だからこの本が実現した 私の本『SCREAM』に点数を付けるとしたら 80点ぐらいでしょう。 絵本『世界がもし100人の村だったら』のように 数字をベースにして ビシッとコンセプトを 決めることが出来ませんでした。 自分の性格を反映しているのでしょうか、 『SCREAM』には少々ネジのゆるい個所があります。 優柔不断が招いたヴォードヴィル的要素、 自己反省しながらも、 それがチャームポイントであると 自分を慰めています。 ニューヨーカーだからこの本が実現した 私にとってニューヨークはセカンド・ホームです。 それなりに変なやつがたくさんいる町ですが、 それを補うだけの天才デパートが 存在することも事実です。 ヴィレッジに住んでいたからか、お隣も絵描き、 その隣は作曲家、 ピザを運んでくるボーヤは写真家志望で、 行きつけのレストランには俳優兼ウエイターが 山ほど働いていました。 パーティーで故Warholとポップアートを論じたり、 クリストの講演を聞きに出かけたり、 世界のトップアーティストに出会う機会が多いのも この町の特徴です。 そして数多くのゲイのクリエーターが 私を限りなく刺激してくれました。 その友人達がaidsで命を落としてしまい、 残念でなりません。 もし天国と言う空間が存在するのであれば、 彼らはそこで更に美しい楽園を 創造していることでしょう。 日本が好きだからこの本が実現した 厳密に言うとこの本を一人で書いたわけではありません。 苦手である日本語のコピーチェックを 幾度も友人に頼みました。 迷惑な顔をせずに暑い夏を 一緒に乗り切ってくれました。 やっと納得がいく原稿が仕上がったところで、 ハイな気分が冷めないうちに 出版社を探しに出かけました。 10件以上の会社とアポを取った結果、 素敵な編集者との出会いが数多くありました。 しかし契約が決まりそうになるとフライングに終わり、 度々落胆しました。 諦めて自費出版でもしようかと思っていた矢先に 六耀社と巡り会い、出版がかないました。 小さくても大きな賭けに打って出る、 夢がある出版社です。 良い本を出す為には 一生懸命頑張る人達がいることを知り、 ますます日本が好きになりました。 ********************************
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2005-12-27-TUE
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