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| 担当編集者は知っている。 |
大人気「じゅんの恩返し」のみうらじゅんさんが 朝日新聞の関西版で連載されていた 人生相談コーナー「みうらじゅんのお悩み祭り」 (asahi.com関西版で抜粋版が紹介されています)。 ここから本が誕生しました! 「上司のヘアスタイルが気になって‥‥」 「子供たちに彼氏彼女がいない」 「なにを隠そうペチャパイです」 ‥‥などなど、 だれかに相談したくても、 なかなか口に出せないお悩みを、 みうらさんが、時にゆるゆると、 時にズバズバと解決される 痛快なこの本を企画編集された、 朝日新聞社の阿部さんにお話をお伺いしました。 (「ほぼ日」渡辺) *********************************** 担当編集者 /朝日新聞社 阿部英明 この本はもともと朝日新聞の大阪本社版で 連載されていたものです。 お恥ずかしい話ですが、最初は連載されていることさえ 知りませんでした。 なにしろガタイのでかい会社なもんで、すみません。 実は私、この業界に入る前からのみうらファンで、 いつか、一度お仕事を一緒にしてみたいと、 虎視眈々と狙っていたわけです。 しかし、これまでほぼ20年ほどの間に、たった一度、 文庫の解説の原稿を書いていただいたきりでした。 それも10枚お願いしたところいただいたのが6枚。 20年間で6枚。あまりに縁がないといいましょうか。 今回も、なんとか、みうらさんの本を作れないかと、 企画を探していたところ、何と大阪本社版で連載中。 いやぁ、青い鳥って本当に身近にいるもんですね。 なにはさておき、連載を読み直してみると、 これがとっても、みうらテイストで、 読者とのコラボも相まって、めちゃくちゃ面白い。 これを関西の読者だけに独占させているわけにはいかない、 全国に広げ、幅広く読んでいただくことこそ、 出版の使命だと、即断したわけです。 そして、早速最初の打ち合わせにお伺いしたところ、 みうら「うーん、ひょっとこ篇って感じなんだよね〜」 私「え?」 みうら「タイトル」 私「はぁ?」 みうら「お悩み祭り ひょっとこ篇」 ・・・でいきなりタイトル決定。 後はすらすらとビジュアルイメージも決まり、 非常に円滑に打ち合わせは進みました。 やはり、みうらさん、思っていた通り、 いやそれ以上の天才ぶりです。 なんだか、みうらさんは最初から「見えている人」 なんじゃないか、と思います。 この本の場合も本にしたときの一番大切なところを、 しっかり捉まえていて、それが最後までぶれることが、 なかったように思います。 それって編集者にとっては、楽といいますか、 非常にありがたいことなんです。 本を作る過程では無数の可能性があるので、 著者と二人三脚、二人でとことん考え込んでしまうことも、 しばしばあるものです。 もっとも、最初は書くはずになっていたまえがきが、 「なんか、あとがきと一緒になっちゃうんだよね」 ということで急遽とりやめ。 そこでページを決定したところ、 突如、ファックスから吐き出されたきたまえがきの原稿。 「やっぱり書けちゃったので入れてください」 しかも「黒バックにして文字シロヌキで」という指示つき、 なんていうこともありましたが。 でも、本が出来上がってみると、 絶対に必要な原稿なんですね、これが。 いや、恐れ入りました。 さて、言うまでもなく、この本は、 「悩み相談」という内容です。 つまり非常に多種多様な、しかも個人的な問題に対して、 何らかお答えする、という本なわけです。 それってすごく大変なことじゃないでしょうか。 いくら経験を積んだ大人でも、 あらゆる問題のエキスパートじゃないわけだし、 例えば、「犬が画鋲を踏みます」とか、 「母がうんこさんと呼べ」とかいう悩みに対して、 一体、どういう答えが考えられるでしょうか? もちろん、質問はウケ狙いのネタかもしれません。 でも、正真正銘の苦悩なのかもしれないわけです。 いい加減な答えは怒りを呼び、 あまりにストレートな回答はスベる可能性があります。 さらに、それを直接には関係のない第三者が読んで、 共感したり、反発したりするわけです。 タイトロープという言葉が脳裏をよぎります。 それぞれの回答がどうだったのかは、 本書を通読していただければおわかりになりますが、 要するに「悩みなんて大したもんじゃない」、 「でも悩みなんだよね」っていうのが 基本的なスタンスかなぁと思います。 なんだか「お悩み」と寄り添う感じ。 それを総じて「お悩み祭り」と名づけたのは、 みうらさん独特の言語感覚だと思います。 それで「祭りといえばひょっとこ」 というわけで「ひょっとこ篇」 悩みに大小などなく、所詮はボンノウ。 みんなでぱーっと悩み倒しましょう、 っていうポジティブな感じに溢れていませんか。 少なくとも私自身はこのお祭りに 微力ながらも参加できて、大変幸せでした。 ありがとう、みうらさん。 ありがとう、お悩みを寄せてくれた読者の皆さん。 余談ですが、表紙を飾ったひょっとこ面は、 日向ひょっとこ祭りで実際に使われているものです。 みうらさん、このお面をいたくお気に入りのご様子で、 仕事部屋のコレクションに加えていらっしゃるそうです。 ***********************************
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2005-09-13-TUE
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